第四章 登場人物紹介
明日から五章開幕です
・天月伊織
かつて仲間に裏切られた、伝説の勇者。
三十年後の未来に召喚され、自身を裏切った者達へ復讐を誓う。
今章では出番が少なかった主人公。
孤児院を運営している復讐対象が改心しているかと期待するも、そんなことはなかった。
やっぱ見る目ないな俺、と自嘲しつつ、復讐への妥協を捨てさり、更に凶悪な復讐方法を模索中。
頭:なし
右腕:強魔の指輪
左腕:防魔の腕輪
胴部:紅蓮の鎧
脚部:蒼碧の靴
武器:翡翠の太刀
使用魔術:魔毀封殺、魔技簒奪、魔撃反射
心象魔術:【英雄再現】
・エルフィスザーク・ギルデガルド
元魔王。
オルテギアによって部下を皆殺しにされ、自身も体を五つに切り分けられて封印されてしまう。
部位は『頭』『両腕』『両足』『胴体』『心臓』で分けられている。
現在は『頭』と『両腕』『両足』を取り戻した。
着ているドレスは自分の魔力で生み出したオリジナル。
一見、防御力は低そうだが、全身鎧以上の防御力を秘めている。
彼女が作った服を常人が身に付けると、内包した魔力に耐え切れず全身の穴という穴から血が噴出するらしい。
昔、嫌いな魔族に着せたらどえらい事になった、と元魔王は語る。
頭:なし
右腕:林檎パイ
左腕:林檎パイ
胴部:黒のドレス
脚部:黒のブーツ
武器:なし
使用魔術:魔王眼、魔王腕、魔王脚
―教国―
・ミシェル
魔物の大量発生によって住んでいた村を失ったの少女。
家族と離れ離れになってしまっており、家族の生死は不明。
家族を探して彷徨っていた所を聖堂騎士に保護され、リリー達の運営する孤児院へ預けられた。
無口で気弱、さらに人見知りな性格だが、心根は優しくしっかり者。
いざという時、立ち上がる意地も持っている。
今回の一件で憧れとなる人物と出会い、人間として大きく成長した。
同時に己の無力さを強く実感し、彼の背中に届くため、魔術の習得を決意する。
頭:なし
右腕:なし
左腕:なし
胴部:なし
脚部:なし
武器:なし
使用魔術:なし
・ジョージ・イグナス・エルヴァナヒト
孤児院を運営している中年男性。
元聖堂騎士団・四番隊隊長。
名の知れた錬金術士でもある。
アマツを裏切った復讐対象の一人。
彼の防具に魔力耐性を低下させる細工を施していた。
研究材料として、アマツの体を求めていた。
その理由は『金になるから』。
アマツを裏切った後は聖堂騎士団を離れ、『アマツの力を再現する』研究に没頭した。
数年後、研究に必要な魔力を集めるため、孤児院の運営を開始する。
献身的に孤児を保護するその姿から、妻とともに聖父母と呼ばれるようになった。
研究の為に犠牲にした子供の数は百を超える。
研究中に産まれた息子の可愛さに溺愛し、度を越えた親馬鹿となる。
息子が外に出たがらないので、孤児院の地下に引きこもるのを許容した。
研究で手に入れた金を湯水のように使用して、息子に尽くした。
帝国貴族のオリヴィアとも繋がりがあり、若返る技術は彼女に金を払う事で手に入れた。
頭:なし
右腕:創造の腕輪
左腕:錬金の指輪
胴部:なし
脚部:普通の革靴
武器:なし
使用魔術:錬金、創造・土巨人
・リリー・ファミナ・エルヴァナヒト
孤児院を運営している中年女性。
元聖堂騎士団・四番副隊隊長。
名の知れた錬金術士でもある。
アマツを裏切った復讐対象の一人。
ジョージと共に、研究の為に非道を尽くす。
アマツの力を再現するため、色々な書物を読み漁る。
その結果、不完全ながら喪失魔術の再現に成功する。
アマツを模したホムンクルスは、リリーの魔術で生み出している。
魔力の吸引装置を思いついたのもリリー。
アマツの"魔技簒奪"を参考にしている。
オリヴィアと面識があるが、お互いによく思っていない。
そのため、彼女から買った若返りの技術も中途半端なモノ。
いつか、オルガを使って暗殺してやろうと考えていた。
頭:操魔のピアス
右腕:なし
左腕:なし
胴部:慈愛のペンシルスカート
脚部:自愛のアンクルストラップ
武器:なし
使用魔術:錬金、創造・土巨人
喪失魔術:人魂錬成
・ダーティス・メルト・エルヴァナヒト
ジョージとリリーの息子。
洗礼名を持つが、信仰心皆無。
メルトという洗礼名は親の二人が勝手に付けており、メルト教信者に知られればあまりの不敬さに激怒される。
初めて出来た子供にデレデレになった両親に、過剰なまでの愛情を注がれる。
その結果、自分の事しか考えられない自意識の塊になってしまった。
小さい頃、外に出た際に転んだことで、一切の外出を拒否するようになった。
両親の血を継いでいるため、錬金術師の才能を持っているが、本人は面倒だからと一切の魔術を使っていない。
十から十五までの小さな女の子に強い性的興奮を覚える。
更に、少女の泣き顔や絶望した表情を好む。
頭:対魔のハット(面倒だから外している)
右腕:セーフティブレスレット(面倒だから外している)
左腕:セイクリッドリング(面倒だから外している)
胴部:聖護のシャツ&ズボン(サイズが合わなくなってきた)
脚部:ホーリーレッグ(邪魔だから脱いでいる)
武器:なし
使用魔術:なし
・オルガ
"英雄アマツ"を模して生み出されたホムンクルス。
ジョージとリリーの最高傑作。
常人離れした身体能力を誇り、膨大な魔力を持っている。
全属性魔術の行使が可能で、風の魔術を好んで使用している。
非常に高い戦闘スキルを持つが、命を賭けた戦闘の経験は皆無。
弱い相手としか戦ってこなかったため、格上の相手には全く敵わない。
また戦闘経験が少ないため、そのスペックをまるで活かせていない。
自分は"アマツ"を継ぐ英雄だという強い自負を持っている。
世界を救うためならどのような非道も許されると考えており、子供達の犠牲を許容している。
気性が荒く、煽り耐性も低い。
頭:なし
右腕:なし
左腕:なし
胴部:纏烈(貫頭衣)
脚部:翔旋(靴)
武器:鏖閃(片手剣)
使用魔術:全属性魔術
・アマツ/ホムンクルス
"英雄アマツ"を模して生み出されたホムンクルス。
"硬化"と"変容"以外の魔術が使えない失敗作。
その二つの魔術も、オルガの使用するモノには遠く及ばない。
彼が習得した心象魔術【偽らざる摯実の叫び】。
その効果は三つある。
一つ目は叫びを受けた者の動きを、数分の間封じる楔を打ち込むこと。
二つ目は己の魔力を封じていた、魔術的な楔を砕くこと。
三つ目は己の心を蝕んでいた、心理的な楔を砕くこと。
歴史に刻まれた他の心象魔術と比べると、小さく弱い効果しか持たない。
「
――声を聞いたんだ。
暗く、狭い世界の中。
助けを求める子供達の声を聞いた。
何度も、何度も、何度も。
そのたびに、この心は何かを叫んでいた。
最初はそれが何なのかは分からなかった。
自分が何をしたいのかも分からなかった。
狭い世界の中。
生み出されて数年が経った。
そしてようやく、ぼくは気付いたんだ。
――ぼくはただ、助けたかったんだ。
体は出来損ない。
心は偽物。
ぼくの心から生まれたモノなんて、どこにもないと思っていたけれど。
それは偽物じゃないって、言ってくれた人がいたんだ。
だから、ぼくは立ち上がれた。
絶対に勝てない相手にも、立ち向かうことが出来たんだ。
ぼくの手で、彼女を助けることは出来なかったけれど。
"彼"に委ねることしか、出来なかったけれど。
……あぁ、うん。
あの子が、無事でいてくれるのなら。
それでもぼくに、悔いはない。
」
彼の体と心は、"人魂錬成"で生み出されたモノ。
英雄アマツの模倣品でしかない。
それでも彼は、偽らざる心象を世界に吠え立てる。
それはきっと――。
誰かの心に刻まれた、消えることのない叫びだった。
頭:なし
右腕:なし
左腕:なし
胴部:なし
脚部:なし
武器:なし
使用魔術:変容、硬化
心象魔術:【偽らざる摯実の叫び】
活動報告ですでにお知らせしましたが、再臨勇者、書籍化します!
応援してくださった読者の方、本当にありがとうございました!
これからも良い物が書けるよう、頑張っていきます!




