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戦闘開始

恋愛要素は多分入りませんが、ラブコメ要素は入ると思います。


「たくっ!ヒヤヒヤさせやがって!!」


 あの後、駆け付けた男達に私の炎は消された。

 ちなみに消す時、手から大量の水を出していたから、コイツらも魔法を使えるのだろう。


「あぶねーなぁ。……あ?こいつ、手枷を壊して……!」


「ば……馬鹿な!この手枷は、この前売っぱらったあの巨漢にも壊せなかったんだぞ?こんな子供に壊せるわけ……」


「や、やっぱり化け物だ……!このままじゃ俺らが殺されるぞ!?」


 怯えてる奴、怒ってる奴、驚いてる奴……。

 一体なに?私を化け物みたいに。セーラは隅っこでふるふる震えてるし……。

 私は檻の中でこれからどうするのが最善策か考える。


「ま、まてよ。こいつを売れば相当の高値がつくんだ」


「つか、お前らこんな子供にビビり過ぎだっつの。仮にもコイツは奴隷だぞ」


「……おぉ。そうだ」


「規則を破った奴隷は厳罰だ!」


 あれ?何だか雲行きが怪しくなってきたぞ?


「おい!テメーら二人!!23番と35番!」


 私の右腕には、35番とかかれた布が巻かれてた。

 ……なんで人を番号で呼ぶの?……すっごいムカつく……。


「はぅ……あぁ……」


 セーラは泣きながら、凄い怯えてる。こんな子供を……。


「セーラ、大丈夫だよ」


 私はセーラに優しく言う。でもセーラは首を横に振った。


「ダメです……私、知ってるんです……逃げようとしたり、逆らった奴隷はみんな酷い罰を受けるんです……!」


「ハハ、お嬢ちゃんよく知ってるねぇ」


「……ねぇ、ハゲ」


「ハゲ!?」


「私達何か悪いことした?何の罪もないのに捕まったら逃げようとするのが普通でしょ?」


 私は男達に睨みを利かせる。


「逃亡!!それがお前ら奴隷にゃ罪なんだよ!」


ブチッ


「私達は……奴隷じゃない!!」


 ――私の中にある何かが……勢いに任せて躊躇なく切れた。


メキキキィィ


「なっ……はぁ!?」


 私は耐え切れなくなって、鉄の檻を素手でひん曲げた。何故か、チューインガムのように柔らかい。

 そして広がった間から檻の外に出る。


「もう一度だけ言ってやる。私達は奴隷じゃない!!お前ら全員、黙らせてやる!」


ボゥッ


 さっきよりも大きな炎……。こいつらを全員、丸コゲにして……捕まった人を皆逃がす!

 かなり無茶苦茶だけど、仕方ない。ここから逃げるためにはこれしか無い!


「はは……、大丈夫だ!いくら《天獣人》といえど子供だ!それに魔法が使えるのはお前一人!俺ら全員で掛かればなんてことないハズだ!取っ捕まえるぞ!」


「おお!」


「うおおおおぉぉー!!」


「言っておくけど、私今怒ってるから手加減出来ないよ?ま、どちらにしろ出来ないんだけど……」


「知るか!おらああぁぁ!〜〜〜〜」


 一番前にいた男が飛び掛かってきた。最後に何か呪文のようなものを言っている。魔法で攻撃か……。

 手がパチパチ言ってるから多分電撃系。

 でも……弱いね。なんていうか、《力》が全然感じられない。魔力っていうのかな?

 私は軽々とその男の攻撃をよけた。だって、遅すぎるんだもん。発動から攻撃するまでが。


「ん〜と……こう……かな?」


バチッ


「……!」


 手に力を集中させ、電気をイメージする。


「なんだ、簡単じゃーん」


「……今、あいつ何か唱えたか?」


「無詠唱で……?」


「さぁ、次は?」


「……俺だ」


「オッケ」


 割と大柄な男だけど、何とかなるな。多分。体格差はかなりある……けど。なんだろ。実力差?みたいのが一目瞭然で私には分かる。負ける気は全くしない。


「はあああああ!」


 男は水の弾みたいのを打ってきた。うーん、接近戦なら瞬殺なのにな。


ドンッドンッ


 10発ほどの水弾が私目掛けて飛んでくる。

 あー……、水弾なのに、スピード遅い。

 はい、こいつら雑魚キャラ決定だわ……。

 私の眼で完全に弾の動きを追える。ていうか私、動態視力が凄く良くなってるなぁ。

 だから、避けれる、避けれるけど、10発はちょっと多過ぎ……。


「ッ……」


 1発の弾が私の頬をかすった。あまり痛くはないけど、少量の血が流れる。


「お、お姉ちゃん……」


「全然ヘーキ……え!?」


 男の頭が……ない。無くなった。


「え……!?」


「ダメだよ、君達。それは大事な大事な商品なんだから……」


 奥から、さっき私に水の弾を投げてきた男の生首持った《何か》が出てきた。


「シャ……シャルークさん!!」


「商品に傷を付けるなんて、どうやって君達責任をとるんだい?」


「は……はい。でも相手は《天獣人》……」


「君達とあの子の差ってのがわからないの?あの子に君達みたいな雑魚が傷をつけるなんて、死刑に値するよ……?」


(……なに……コイツ)


 後ろで一つに束ねた長く綺麗な黒髪、蒼く突き刺すように鋭い瞳。薄く形の整った唇。赤みのない真っ白で不健康そうな肌。

 かなりの美形……だけど。


「なんで……仲間を殺せるの?」


 そう、今アイツは仲間を殺した。


「なんでって…………うん、なんでだろね。あと、こいつらは仲間じゃないよ?手下。仲間じゃ同等みたいじゃん」


「ふざけ……」


(……!?)


「おやすみ」


 クラッと目眩がした。そのまま、まぶたが自然に下りてくる。つーか……


「きゃああああ!!へ、変態っっ」


(抱き着かれてるうぅぅ!!?)


「僕の睡眠魔法の発動条件、対象者に触れることなんだ」


(だからって……なんで……抱き着くんだよ……)


 あー……限界だ。魔法って……意志に関係なく強制的なんだね……。


「……スー」


「ね?君達……こんな風に、戦わなくても相手を戦闘不能にする戦り方はいくらでもあるでしょ?」


「は、はい!!」


「その子はかなり協力なのを掛けといたから、10日は起きないと思うよ。あぁ、その子が悲しむといけないから23番の処罰は無しにしてね?」


「は……はい」


「じゃ……」


 そう言って、かの有名なリべルの奴隷使い、シャルークは出ていきました。でも……


(お姉ちゃん……怒ると目が紅く染まるって……絵本と一緒だ……)




さぁ!どうなるララ!?

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