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かつて神童と呼ばれた89位聖女。ハニトラ勇者伝説の真実を暴いて見せます!  作者: けけりーな
第一章 卒業順位89位。なのに次期聖女に選ばれたのは私でした
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9 ポテチと聖女

〇王宮・聖女の間


ふざけた空気から一転、リリィはミアをまっすぐ見つめて言い放った。



「……アナタを聖女にしようと思っています」



「…………は?」


今日、学園を卒業したばかり。

まだ『聖女候補』として城に足を踏み入れたばかりの自分が、この国の頂点である『聖女』に?

ミアの頭は真っ白になった。


「アタシね、こう見えて実は28歳なんだよねー」


「えっ!?」


(どう見ても20歳そこそこ…… 下手をすれば私と変わらないくらいに見えるのに)


ハッと何かに気づいたミア


「……ひょっとして、魔力で若さを保ってるんですか?」


「え!? ちょっと、そこまで最低な聖女だと思われてるの!?アタシ。

軽くショックなんだけど」


「あ、いえ…… 先ほど『見た目がすべて』とおっしゃっていたので、つい……」


「キミ、いいねぇ!」


完全にリリィのペースにのせられているミア


ケラケラと笑っていたリリィだったが、ふと視線を落とす。

空気が重く変化する。


「……そろそろね、魔力がきついんだー、アタシ。第二神界魔法までしか使えないしさ」


「……っ!」


女神の力の衰えは残酷なほどに早い。


この大地は女神の加護が無ければすぐに荒れてしまうとされている。


各国の聖女は、毎日大量の魔力を消費し女神への祈りをささげ、国内の大地を安定させている。

それが、この世界の聖女が圧倒的な権威を持つとされる理由でもある。


さらには、国家レベルでの回復や防御魔法の使用が要求される。

そんな聖女達の限界は早く、三十代で引退するのが通例とされる。

歴史上には、十代で燃え尽き魔力が尽きてしまった聖女もいたという。


(この人も必死だったんだ…… 第二神界魔法までしか使えないから、手数と根性で補ってたのね……

だから魔力の枯渇も早まってしまったのかも……)


いきなりコロッと表情が明るくなるリリィ。


「今いる聖女候補の子たちって、どの子もなーんかイマイチなのよねぇ。

いや、みんな可愛いんだけどさ! 決め手に欠けるっていうか……」


「…………」


(結局、顔の話に戻るんだ……)


「そこで、あなたを抜擢したいってわけ!今月中には次の聖女として発表しちゃうからね!」


「はぁ…… そういうことなら、わかりまし……って!  えええぇっ!?  む、無理です!

私、第一神界魔法しか使えないんですよ!?」


「いいのいいの!はい、コレ!」


リリィが話を変えるように、卓上に一袋のポテトチップスを置いた。


「ポテトチップス ……ですか?」


「そ。アタシ好きなのよねー、これ。

数百年前に異世界から転生された勇者様が、元居た世界から持ち込んで、この世界でも作るようになったジャガイモ料理」


「は、はあ……」


「不思議よね。この世界にもジャガイモは元々あったのにさ。

それを薄く切って高温の油で揚げるだけなのに、勇者様が持ってくるまで誰も思いつかなかったなんて。

……こんなに美味しいのにね!」


リリィはしみじみと袋を見つめる。


「そ、そうですね……」


このポテチと聖女になんの関係があるというのか……?


「じゃ、このお話はおしまい!今月中に発表するのはマジだから、心の準備だけはしておいてね!」


「え?あ、いえ…… 今の話のオチは!?ポテチと聖女、何か関係があるんですよね?」


「え?ないよ?」


「…………ああ、そうですか」


脱力して椅子に深く沈み込んでしまうミアだった。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


ミアは押しに弱く結構周りに振り回されるタイプです。

リリィはトラブルメーカー気質で周りを振り回すタイプなので、この二人の相性はばっちりです。

……(;´・ω・)

もしよろしければ、次の話もよろしくお願いします。

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