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かつて神童と呼ばれた89位聖女。ハニトラ勇者伝説の真実を暴いて見せます!  作者: けけりーな
第六章 崖っぷち聖女ですが、帝国で勇者伝承の真実に迫ります!
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83 跳躍力アップの魔法

〇バルカ大山脈・中腹


吹き荒れる雪風の中、巨大な翼を持つ山の主ケラウノスが空を支配している。


地上ではバルカ軍の弓兵たちが必死に応戦するが、その矢は厚い羽毛に阻まれ、決定打には至らない。


今、戦っているバルカ軍は、歩兵を中心に編成された軍のようで、かなり不利な状況…


(このままでは、まずい・・・歩兵部隊の人たちが手出しできない高度を維持されてしまってる!)


ミアは第一神界魔法しか使えない。

遠隔の女神魔法は全て第二神界魔法以上になる。

だが、手にある『マーサの杖』を使えば魔法の射程を強引に伸ばせる。

だが、それには代償があった。


ミアは杖の防御壁魔法を完全に解除した。

遠隔に杖の力を使うなら、当然自身の防御壁魔法は解除しなければならないからだった。


「あ、あんた、何やってんのよ!?」

アンナが叫ぶが、ミアはその無防備な状態でボスの近くの前線に突っ込んでいった。


(ここからじゃなければ、皆さんに魔法が届かないのだから、仕方がないじゃない!!)

ミアだって危険な事は承知の上だ。

しかし、すべては第二神界魔法を使えない自分の力不足。仕方がない。


「皆さん!跳躍力をアップさせるバフをかけます!!」


「な、なんだって!?」

そんなバフ魔法は聞いたことがない。

世の女神魔法の使い手たちは、そういうマイナーなものは覚えない者が多いためだ。


それそうだろう。

同じバフなら、攻撃力アップや防御力アップするのものを覚えた方がよほど重宝される。


ミアの杖から放たれた光の波が兵士たちの足元に溜まり、次の瞬間、重装備の歩兵たちがバネのように大地を蹴った。


「うおおお! こんな高さまでジャンプできるなんて!」

「着地の衝撃も魔法が吸収してくれてるぞ! いける、届くぞッ!!」


トランポリンで跳ねるように高度を上げた兵士たちが、空中のケラウノスに次々と斬りかかる。

予期せぬ地上からの「肉弾攻撃」に、山の主はたまらずさらに高度を上げ、戦域から逃れようとした。


その時、奥のテントから、魔法部隊が走って合流してきた。

彼らは、ケラウノスに対抗して、空を飛ぶ魔物に強いサンダー系の魔法に装備を変更してきたのだ。


魔法部隊は三組に分かれ、時間差で魔法を唱え始める。


絶え間ない雷撃の連鎖が、高度を上げて、皮肉にも的になってしまったケラウノスにガシガシと直撃する。


これにはケラウノスもたまらない。


「ギガアアアアッ!!」


轟音と共に、山の主が大地に叩きつけられる。


「よぉーし!魔法部隊、攻撃やめーい!ここからは地上部隊の出番だ、続け-!」

ガストン隊長は号令とともに、先頭に立ちケラウノスに飛び掛かかっていく。

兵士たちは地面に墜ちたケラウノスを、二度と空に逃がすまいと一斉に攻撃する。


ミアも、魔法を通常の攻撃力アップのバフと回復に切り替える。


アンナも息を切らせながらも再び参戦し、残りの魔力を振り絞り、兵士たちをサポートしている。

「遠隔のバフは私がやるから、アンタは回復をお願い!」

「あ、はいッ!」


ミアとアンナのサポートもあり、兵士たちはじりじりと魔獣たちの軍を押し始めていた。

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