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かつて神童と呼ばれた89位聖女。ハニトラ勇者伝説の真実を暴いて見せます!  作者: けけりーな
第四章 道中で出会った女性と共闘したら、魔王と聖女の娘でした
59/103

59 奇跡の雨

〇山間の平地


「あの女は…?」


メガネ魔族が、後方で杖を振るうミアを忌々しげに睨みつける。

その隙を逃さず、カレンが魔力を刃にして振り払った。


「余所見してる余裕なんてあるのかしら!これでも、喰らってなさい!!」


黄金の立方体の光の檻が男を囲む。カレンの得意魔法。

しかし、メガネ魔族は間一髪で霧のように消え、カレンの背後に回り込む。

「くっ……!チョロチョロと!」

「カレン様、バカのように大技ばかり使っていては、すぐにヘバってしまいますぞ」


メガネ魔族にはまだまだ余裕があるようだ。

腕を刀のような刃に変えて戦っている。

一方のカレンは魔力で刃を作り戦う。これもミアの防御壁と同じ理論の魔法なのだろうか…


空中で火花を散らす剣と魔力の刃。

そんな中でもメガネ魔族は横目でミアをちらりと見て、配下の魔獣たちに指示を入れる。

「地上のあの人間の女を狙え!」


ミアの必死の援護で食い下がっていたカレン配下の魔族たちだが、数に勝る敵の波に、一人、また一人と膝をつき始める。

ミアを守りに来た魔族が、ミアの目の前でダメージを受け消滅させられてしまう。


「・・・!!」

(いけない!回復が間に合わなくなってきた!!)

このままでは魔力が尽きるのが先か、陣形が完全に崩れるのが先か…


「うぐっ!!」

カレンが腹部にケリを食らい、大きなダメージが入る。

徐々に押され始めているカレン。

カレンとメガネ魔族の本気の力に差があったようだ。


「さあ、どうしましたカレン様!魔王様から受け継いだお力はそんなものですか!?」

メガネ魔族は嬉しそうに笑っている。

相手を苦しめる事こそが魔族の糧となるのだ。


「う、ぐ、あぁぁぁ!!」

空中で切り裂かれ始めるカレン。

マズイ…


「あの人間のバカ聖女エレンの力も、お見せになったらどうです!!」

調子に乗って嬉しそうにカレンに叫ぶメガネ魔族。


しかし、それはカレンにとっての地雷だった。

「お母さまの事を、悪く言う事は許さないわ!!」

魔力の剣を振って反撃する。

なんとか勢いで盛り返すカレンだが、メガネ魔族との力の差は歴然…



(・・・これを、やるしかない!)

その様子を地上で見ていた、ミアは覚悟を決めて、マーサの杖を高く掲げる。

かつて王都の人々が奇跡と呼び称えた奇跡の雨の構え。


ミアが詠唱を始めると、雲が集まり始めた。

徐々に金色に染まっていく雲。


「はぁーーーー!!」

ミアが天を仰ぎ両手を広げると、キラキラと輝く美しい雨が降り注いだ。


「この雨は…っ!?」


深手を負い、肩で息をしていたカレンが驚きの声を上げた。

肌を濡らす一滴一滴が、瞬時に傷を塞ぎ、枯渇しかけた魔力を爆発的に膨れ上がらせていく。

さらにステータスのすべてが上昇しているように感じる…これこそが本物の女神の祝福。


「傷が消えていく…力が、溢れてくるわ!」


カレン配下の魔族たちも元気になって、皆立ち上がっている。


さらに、メガネ魔族が苦痛の声を上げる。

「なんだこの雨は!?力が削がれている!?」


メガネ配下の魔族たちも、自分の力が落ちていくことに戸惑っている。


ミアの奇跡の雨は、ミアが味方とみなしたものにはバフの効果を与え、

敵と見なしたものにはデバフの効果を与える…まさに奇跡の雨。


力を取り戻したカレンが自身満々に叫んだ。

「これなら、押し切れる!!」

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました。


メガネ魔族との戦いは次で決着になりますかね。

よろしければ、次もまたよろしくお願いいたします。

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