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かつて神童と呼ばれた89位聖女。ハニトラ勇者伝説の真実を暴いて見せます!  作者: けけりーな
第三章 野に咲く聖女に、守る力を教わりました
39/98

39 巡礼先はバルカ帝国にします!

〇名もなき村・教会


「聖女様は!? 聖女様はその後どうなったのですか!? 罠でも何でも、聖女様のおかげで魔王を封印できたのでしょう!」


ミアは身を乗り出し、叫んでいた。あまりに非人道的な仕打ちに、胸の鼓動が激しく打ち付ける。


マーサは視線を伏せ、絞り出すような声で言った。


「…お心の美しい方だったのです。封印後、魔王の心を裏切ってしまった自分を恥じ、自ら…」


「そんな!! ウソです!! そんな話は信じません!! 聖女様がそんな事!そもそも勇者様がそんな事するはずがありません!!」


ミアは激しく首を振った。

信じてきた歴史が、正義が足元から崩れ落ちていく。

マーサは顔を上げ、静かにミアを見つめた。


「ならば… 自分の目で、耳で、確かめてみますか? ミィさん…」


「え・・・?」


「私が若い頃に巡礼した先は、バルカ地方だったのです。

あの国は、勇者パーティの剣士様が帰った国。

女神教会と王国が伝えたこの国の歴史とは、少し違う真実が伝えられています」


「バルカ帝国・・・」


マーサは冷めた紅茶を一口飲み、窓の外の夜の闇を見つめた。


「それに王都では、王子様が帰還して新しい聖女様が誕生したと聞いています。その聖女様は、もともとバルカ帝国の聖女様だったとか…

となると、今の帝国は聖女不在で、さぞ困っていることでしょう。

あなたの巡礼先としては、ピッタリなのではありませんか?」


ミアはハッとした。

自分が王宮を追われるきっかけとなったイザベラ。

彼女が捨てた国へ自分が行く…

皮肉な運命だが、そこには自分が知るべき何かがある予感がした。


「・・・確かに。この力で、一人でも多くの方を救い、勇者伝説の真実を知ることができるのなら・・・」


ミアの目的地が決まった。

後は、防衛手段を身につけるだけだった。

最後まで読んでいただきありがとうございます。


バルカへの旅に出るまでには、しっかりとマーサから護身魔法を教えてもらわないといけませんね。

よろしければ、次のお話もよろしくお願いいたします!

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