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ネット監視が崩壊する日 第三章 泉からの光

鳥籠から解き放たれ今 自由を手に入れたが情報通信と言う餌も同時に失った鳥達は如何にして生きていくのでしょう

茂が自宅で構築したローカルネットワークは高度なAIや巨大サーバーに依存するものではなく、街の隅に残された古いWi-Fiルーターや有線LANの残骸を継ぎ合わせた物で、とても原始的だが確かな手作りの通信網だった。彼はそれを監視ネットワークが生まれる前に存在していた、かつての純粋な知の泉であった情報源にちなんで『泉』と名付けた。

『泉』は、市内数ブロックの範囲内で最低限のテキスト情報を交換できるだけの極めて小さなネットワークだった。もちろん動画も写真も華美なデザインもない。あるのは、文字と空白だけだ。


「よし、第一報だ。」

彼はキーボードを叩き、最初の情報を流した。

[泉 - 最初の発信]

発信元:西国立川 情報管理室(仮)

件名:現在の状況について(パニックになるな)

街の通信は、中央システムの自己崩壊により機能停止しています。政府報道は楽観的ですが、復旧は望めません。

【現状とすべきこと】

1. 現金: ATMは一部停止しています。小額の現金を確保し当面は現金や物々交換やツケ払いにして下さい。

2. 食料: スーパーの電子システムは停止中。従業員が電卓で対応中です。混乱に乗じた略奪行為は厳禁。

3. 情報: ここは信頼できる情報を共有する場です。SNSではありません。匿名性もありません。虚偽の流布は厳罰に処します。

自由は、秩序の上に成り立つ。 協力せよ。


この情報を受け取れたのは、茂がネットワークを繋げた、たまたま古いプロトコルに対応した機器を持つ者たちだけであり主に彼と同じようにデジタル時代の「亡霊」のような技術に詳しい少数の人間だけだった。

しかし、その一人である元無線技師が自分の持っているアマチュア無線機にこのテキストを繋ぎ、アナログ派のパケット通信と音声波に乗せて街に流し始めた。

「bird cageが止まっても、ラジオは止まらねえんだ!」

茂の「泉」からの情報は古い技術と人力による労働を通じて、街のコミュニティへと広がり始めた。

スーパーでパニック寸前だった主婦はラジオから流れる「現金と物々交換に戻せ」という冷静な声を聞き、すぐに自宅の米と保存食を思い出した。会社から帰宅できずにいたタクシー運転手は「虚偽の流布は厳禁」という言葉にSNSでは失われていた情報の重みを感じデマの拡散を止めた。

混乱は収まらない。だが、人々は誰かに管理・誘導されている情報ではなく、顔の見える人間が発信した「重い言葉」を信頼し始めた。


翌日。

茂の自宅には、彼の発信源を突き止めた無線技師や元図書館司書、そして崩壊で仕事を失った新聞社の元調査報道記者達がひっそりと集まり始めていた。

「山田さん。この『泉』を、本当に自由なメディアにしましょう。SNSのクリック数や広告主の顔色を伺う必要のない真実を追求する言論の場に。」

元記者は熱っぽい目をして言った。

彼の背後には、彼らが持ち寄った手書きのメモと、街中の印刷所で埃を被っていた古い印刷機のパーツが積み上げられていた。


『ネット監視が崩壊する日』人々は不便さと引き換えに「言論の重さ」を取り戻し始めていた。

そろそろお話しに矛盾が出ていそうな気がしますがストレス発散の作文ですのでお気になさらないで下さい。

因みに2mや6mの無線機でFM帯に被せる事はいけない事です。超巨大拡大解釈として緊急時の無線従事者以外の運用とでも解釈しておいて下さい。この世界は現在緊急事態ですので

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