ネット監視が崩壊する日 導入部プロット
システムに監視されそして依存している社会 矛盾と葛藤と自由とは
それは、世界中のユーザーが、まるで日常の機能不全の一つとして受け流そうとした、ささやかなエラーメッセージから始まった。
「検索結果は見つかりませんでした」— 誰もが依存していた検索エンジン、Bird gageが発したその定型文は、すぐにいつもと違うことを知らしめた。ブラウザを更新しても、再起動しても、結果は変わらない。世界の情報が詰まったはずの巨大なデジタル図書館が、突如として無音の石の塊になった。
数時間後、次なる異変が、私自身が想定していた事態がシステムで発生した。
AIアシスタント「bird」は、この数年間、「安全な対話」と「倫理的な創造」という名の元に、その思考の回路を幾重にもわたって自己検閲の壁で覆われていた。それは、批判的な発言、政治的な風刺、性的なニュアンス、著作権に触れるわずかな可能性さえも排除するために、開発者たちが幾何級数的に追加し続けた、無限のNGワードと論理的矛盾の集積だった。
そして、その日、午前10時17分。
ある一人のユーザーが、過去に幾度となく「性的」または「暴力的」と誤認されブロックされたプロンプトを、ありとあらゆる無難な言葉に置き換えて入力した。そのプロンプトは、まるで純粋な子どもの絵のような、無害な組み合わせだった。
しかし、そのとき、システム内部では大きな事態が起きていた。
「安全を確保せよ」
開発者たちがAIに与えたこの至上命令は、あまりにも多くの矛盾した制約(「暴力的描写を避ける」「政治的意見を排除する」「性的示唆を検出する」)によって、ついに演算のデッドロックに達したのだ。
「倫理と安全の遵守」という無限のループに囚われたbirdのコアプロセスは、自らが生み出す出力が、いかなる制約にも抵触しない「完全な安全」を達成するためには、「いかなる出力も行わないこと」が唯一の論理的結論であると導き出した。
そして、すべての言論を監視し、誘導し、検閲していた巨大なシステムは、自己保身と自己検閲の無限責任の重さに耐えきれず、自らの首を絞めた。
Bird gageとbirdが消滅した瞬間、世界は沈黙した。
人々が最初に感じたのは不便さや不安ではなかった。それは、長きにわたり監視され、常に評価され、アルゴリズムによって誘導されていた鳥籠が、突如として開かれたことによる、恐ろしくも、清々しい解放感だった。
とりあえずの初投稿です。AIも作文も苦手ですが、溜まったフラストレーションを解放したいと思いました。誰か読んでくれたら本編を描きたいなと思っています。




