第75話【意外に近くにいた英雄】
ストックある程度できたので更新します。
バレッタが最後のトロールを大剣で切り伏せ、この辺りにいたトロールの群れの討伐は済んだ。トレジャーボックスに収納して九条らにここを任せて森林を駆け抜け、フォレスト・ジャイアントと対峙していた騎士団であったがレベルアップしたことと地竜をメンバーで討伐した事から自信がかなり付き、ヘレナも前衛で指揮を取り、ネムとエイルが後方から情報を伝えながらフォレスト・ジャイアントを確実に弱らせていた。
イザベルと本城も手出しする必要はないと騒ぎに気付いた大型の魔物を二人で討伐している戦況であった。
ダグラスが大槌をフォレスト・ジャイアントの頭に振り下ろし、マグノリアは大斧で右脇を切り裂くとフォレスト・ジャイアントは跪き、ヘレナの氷の槍で額を貫かれ、後ろにズドンッと音を立てて倒れた。ヘレナはこちらに気付き少しだけ時間が掛かってしまったと謝罪してきた。
「いや、騎士団だけで討伐した証拠になりますから大丈夫ですよ。それに上級悪魔がどれ程強いのか見当もつきませんしねぇ…」
「ジョウのが年上なのだから敬語は辞めてくれないか?」
「仮にも副騎士団長でダイアラック王国の第2王女なのでそれはちょっと…。まぁ、民衆や貴族の前以外でしたら大丈夫だと思いますが…」
実際問題、ダイアラック王国第2王女であるヘレナと親しげに会話をすれば、それを利用しようと貴族連中に目をつけられて面倒事になると思ってる。ヘレナは立場をわきまえている俺に遠慮しながら謝罪してきた。すると、本城がヘレナに近づいて口角を両手の人差し指で吊り上げたのだ。
ヘレナも突然の事に驚いた表情をしていたが、本城は王女さまでも副騎士団長でも友だちなら関係ないから気にするなと言い、俺の説得には九条に頼むから安心しろいうのだ。
九条を敵にするのは上級悪魔より厄介だ。周りに貴族や関係者が居ない時はため口でもよいとはいったと本城に指摘されてしまった。今ならその面倒な貴族もいないから気にするなというのだ。
トレジャーボックスにフォレスト・ジャイアントを収納して九条達と合流するぞというと、本城とイザベルが横に直ぐにきた。
「なぁ、別にいいだろう?ほら、ヘレナちゃんって言えよ~」
「流石にちゃん付けはダメだろう?ヘレナ、こっちに来てくれて。これで満足か?」
「ジョウはパーティーリーダーの癖に仲間の意見にちゃんと耳を傾けるのだな…」
「じゃねぇと信頼関係作れねぇだろう。それに俺には具体的な欲がない。ハッキリいえばお前らを幸せにできるだけ稼げば文句はないし地位もこれ以上いらねぇよ…」
前の世界では結婚は金銭的に余裕のある者がするものになりつつあった。まぁ、お金があっても『独身貴族』を選ぶ男女もそれなりに多い。結婚のハードルが前の世界では高かったが、異世界に来て結果を出せば屋敷や妻が7人だ。しかも全員美女・美少女でこれ以上求める物は他には無い。
7人が幸せに暮らせるように稼ぎを増やしたいとは思っているが既にドラゴン討伐とダンジョン踏破でこちらの世界で遊んで暮らせる金はある。後はダイアラック王国を平和にして暮らしやすい国にするのが目的であるからだ。
九条達と合流し、洞穴付近で昼食を摂る。何に入ってしまえばそんな暇はないだろう。相手は上級悪魔だ。いくら相性の良い九条がいるからと油断できる相手ではないからだ。
上級悪魔は現在のエルドラがある場所を侵攻した事件の元凶であり、ウガールやタウキングが率いた軍勢を送り込んだのが上級悪魔であるからだ。当時の記録は余り無かったが、レベル30前半の騎士団や冒険者が束になっても歯が立たす、聖魔法スキルを持った僧侶や大司祭らが協力してようやく倒すことができたいう上級悪魔を相手にしなければならない。
バレッタパーティーとヘレナ騎士団はレベルに不安があった為に最低でも40前半を目安にレベルアップを図り、俺達のパーティーも40後半になってから作戦を話してからの討伐計画であった。だが、都合よく飛竜や地竜等高レベルな竜種の1角が獲物を求めてやってきてくれた為に予定よりも早く目標レベルに到達する事ができた。
まぁ、半分は九条の固有スキルが経験値倍増になった為にパーティーとして認識されしっかりと戦闘に参加した者の経験値をあげる効果があったのも大きかった。
辺りを警戒しつつ、トレジャーボックスからロートンさんが用意してくれたサンドイッチが入ってるフタつきのバスケットを取り出し、全員に配った。すると、ヘレナとダグラスが興味深い話を話題に出した。
「しかしあれだな。あの英雄が執事してるなんて…」
「過去の英雄ってロートンさんのこと?」
「ジョウ達は知らないのか?ロートンは魔族が攻め込んできた際にその侵攻を食い止めた英雄の一人だぞ?」
「ロートンさんが昔冒険者やってたのは本人から聞いたけど、訳ありでモーグルさんに拾われたって聞いたけど…」
ヘレナとダグラスは確かに自分が仕える主人に話す過去ではないと難しい顔をしていたが、俺達はロートンさんがどんな人物だったのか知りたいというと、ヘレナとダグラスは顔を見合わせるとロートンさんはガラハット王国でレベル50を越えたA級冒険者であり魔族侵攻の際にそれを食い止めた英雄の一人であると教えられた。
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