第68話【ドラゴン討伐達成】
鎌先を向けると警戒するように唸り声をあげ、魔法陣を展開して尖った大岩を放ってきた。避けても後ろにいる本城や九条達が対処してくるだろうが、妖怪化の力を試すのに丁度いいだろう。
砂塵魔法の魔力を込めてウインド・カッターを放つと大岩は砕け散った。細かくなった砂塵を暴風魔法と組み合わせ、巨大な砂嵐を発生されて巨岩竜の身体を包み込んだ。
地味だが、暴風の中で巻き上がる砂塵と風の刃が身体中を切り刻む為、グランドとウイングが使えと五月蝿かった技の1つだ。
砂塵魔法は砂を操るだけではなく、乾燥・脱水・風化なども操ることができるが、土魔法や風魔法の補助魔法のような事しか出来ない。実際、この大砂嵐も暴風魔法に砕けた岩から出た砂塵を交ぜて作り出したものだ。
使えるには使えるが、暴風魔法のが威力は高い。これは敵の足止めとしては有効だが攻撃手段としては火力不足気味だな。
実際、岩巨竜相手に足止めは出来ているがダメージは与えられていないみたいだ。
すると、グランドは鎌鼬ならば砂嵐の中でもダメージを受ける心配はないと言い、砂嵐の中に突入して鎌で切り裂けというのだ。
それならばと砂嵐の中に突入し、巨岩竜の背中に飛び乗る。岩竜の上位種なだけあり魔力を帯びた大岩の鎧を砕くのは一苦労するな。だが、俺には砂塵魔法がある。
砂を操るだけではなく、乾燥、脱水、風化なども操ることができる。
この大岩で包まれた巨体相手に通用するかは分からないが、やってみる価値はあるだろう。
掌をゴツゴツとした身体に当て砂塵魔法を発動させた。すると、掌をからひび割れていき、岩が叩きつけられて割れていく音があちこちから響き渡っていく。
これならば後は大岩が砕けるのを待てば良いと思っていたが、流石は上位種の竜と言ったところだろう。自らの背中に向かって魔法陣を発動させて岩雪崩を発生されてきた。
舌打ちをして背中から脱出し、巨岩竜の姿を見ると既に全身を覆っていた大岩にヒビが身体中を巡っており、唸り声を上げながらこちらを睨み付けてきた。あれだけ弱っていれば切り刻むのに丁度いいぐらいかと3匹に訊ねると嬉しそうにはしゃぎ廻った。
鎌鼬は旋風に乗って現れ、両手の鋭い鎌のような刃で人に切りつける。これにつけられた傷は鋭く深く、時に大量の出血を伴うが、痛みは殆どない。鎌鼬に斬られた傷は普通の治療法では回復しないと言われている妖怪だ。
グランド達に切り刻む許可を出すと巨岩竜の全身に切り傷がつき、そこから赤い血が吹き出している。
だが、巨岩竜はそれに気が付いていない様子だった。
【鎌鼬流鎌風・三日月】
鎌鼬のみが使用できる技の1つで、相手に気付かれる事なく敵を切り刻む事ができる。巨岩竜は既に全身を切り裂かれて立っているのもやっとだろう。それでもこちらに突進してくる。
【鎌鼬流鎌風風・五月雨】
自身の身体を旋風にし、鎌で相手を切り裂く技だ。突進してきた巨岩竜の首を切り落とすと首が胴体から離れて大地に落ちて地響きを立てると胴体もそのまま倒れてしまった。こちらは片付いた。後は九条達の元に戻って状況確認が優先だ。
◇◆◇
地竜と岩竜の計8匹を任せている。その前にも地竜の討伐を任せていたが、少し防御力不足だと思っていたが本城が頑張ってくれたようだ。
既に討伐し終わった様で九条とイザベルが話している場所に飛び下りる。九条に【妖怪化】を試した事と巨岩竜の討伐を終えたことを報告すると、本城と高城がバレッタパーティーと騎士団のメンバーの介抱をしていた。
結構派手にやられたのかと訊ねると、ただ単に急減なレベルアップによる頭痛が全員来たというのだ。
九条はイザベルに急減なレベルアップからくる頭痛の原因を訊ねていたらしいが、その原因はただ単に竜種を討伐したからではない理由を知っている。
「梨沙の新しい固有スキル経験値倍増の影響のせいか?」
「らしいわ。しかも異世界人にはレベルアップの頭痛とかあらへんみたいやわ」
「2人とも話は後にしよう。ドラゴンの回収と他のメンバーをホノルの街に連れて帰るのが先だ」
イザベルのいう通り、他の魔物が集まってくる可能性が高い為、トレジャーボックスに討伐した竜種を集めてイザベルは空間魔法で他のメンバーを先にホノルの街に移動させてくれた。
後に残っているは九条と俺だけである。最後に大物の巨岩竜を回収してホノルの街へ帰還した。
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