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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

『値段』

作者: Latticia

某日某所で、当時◎◎歳の少年が両親を殺害した罪で逮捕された。

以下は警察の記録した、少年による供述である。

■■■

――なぜ、両親を殺したんだ?

「その方が良かったんです」

――その方が良い?死んだ方が良かったと?

「はい、その通りです」

――虐待されていたのか?

「そんな訳ありませんよ。両親は充分に自分を愛してくれました」

――なら、なぜ殺した?

「だからこそですよ」

――だからこそ?どういう意味だ?

「少し前、母親が重い病気に罹りました。病気は結構進んでいて、もう普通の生活に戻る事は出来ないと言われました。だから殺しました」

――安楽死させようとしたのか?それにしては……

「安楽死?自分は只、臓器が金になるうちに取っておきたかったんです。だって、どうせ死ぬ人間に大金を払うだけの余裕が父一人にある訳ないじゃないですか」

――金になるうちに?父親が指示したのか?

「それが父親の奴、自分が喜々として母親の死を報告したら、突然血相を変えて殴りかかってきたんですよ。それで取っ組み合いになりまして」

――そのもつれで殺してしまったと?

「いや?結局もみ合った末、父親が派手に転んで、その後に右脚を押さえ始めたんですよ。自力で立ち上がれなくなってました。きっと骨折したんでしょうね」

――確かに遺体は右脚の骨が破損していた。それで?

「だから殺したんですよ。力仕事をしている父親が、あの状態で稼げるわけないじゃないですか」

――

――それは、正しい事だと思うのか?

「愛してくれていたんですよ?自分が生きているのが何よりも幸せだと思いますよ」

■■■

その後、少年は不可解な死を遂げた。遺体の殆どが切り取られていたのである。

警察は、遺体の切り取られた部分の捜索を進めている。

暴走しているのは、トロッコではなく、運転手の方かもしれない。


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[一言] 少年の死んだ理由が分からない(´;ω;`)
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