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千羽鶴(オチ付き)

作者: たなざわ

被災地の貰って嬉しく無いものリストを見てたら思い付きました。すぐ終わるのでよかったらみてください

第1章 当木春香

「千羽鶴を折ろう」当木春香がそうクラスに呼びかけたのは、別に内申点が欲しかったり、いい子ぶりたかったわけじゃない。ただ2週間前から病院に入院してる小泉君に、千羽鶴を折ったらいいんじゃないかって、自分の中で突如そんな気持ちが湧いたのだ。11月も中旬に差し掛かりそうな頃、2学期が終わるまであと2週間という時間は千羽鶴を折るという目標に対しては不十分な時間だった。それでも彼女はあまり乗り気でないクラスメイト達を鼓舞し、そして彼女自身も夜遅くまで一生懸命鶴を一つづつ折っていった。そしてなんとか2学期が終わる前にクラス全員で千羽鶴を作ることに成功したのだった。彼女はできた千羽鶴を担任の小林先生に、「これ、小泉君への私達の気持ちです。渡しておいてください。」と言って千羽鶴を預けニコニコしながら帰って行った。


第2章 小泉裕也

誰も来ないだろうと思っていた小泉は、担任の小林がウキウキしながら千羽鶴を片手に自分が入院している病棟に入って来たことに驚きを隠せなかった。「これ、クラスのみんなから君に」と千羽鶴を受け取った時はこれまでに無いような気持ちになった。彼の心の中でぽっかりと空いていた穴が埋まったような気がしたのだ。彼は千羽鶴を自分のベットの横に置き、いち早く回復しようと決心した。ところが小泉はその後二度と学校に行くことは無かった。


第3章 オチ

千羽鶴を貰ったから数日経ったある日、小泉は一際目立つ金色の折り紙で折られた千羽鶴の紙の裏側に何か文字が書いてあることに気づいた。何かと思って紙を開けてみるとそこには一言「早く死ね」と書いてあった。小泉は真っ青になり他の鶴も開いた。50個ほど開いたあたりで彼はこの千羽鶴全てに自分が自殺未遂をしたことに対する苦言や、死ねと言ったことが書かれているという事実を目の当たりにした。そしてその鶴に書かれた文字の多くは自分をいじめていた集団のリーダーである当木の字であることが分かった。


「あいつそろそろ気づいたかな〜」当木は冬休み毎日ニコニコしながらそう思っていた。


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