表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/3

手紙その2




……異世界?





突然のファンタジーな一文に手が止まる。


「何なの?意味がわからないんだけど。」



「異世界ってアレよね。トラックに跳ねられて何か強くなって生まれ変わる奴よね。パパやっぱりおかしくなったのかな。そんなもんあるわけ無いじゃない。」





父からの手紙を真剣に読んでいた楓だが、不意打ちのファンタジーによってそんな気持ちも吹き飛んだ。

正座を崩して更に読み進める。







『異世界と聞いて驚いたと思う。すまない。ただ真実なんだ。』






「いや。ホントな。」

手紙に対してツッコミを入れる位の余裕が出てきたようだ。





『何故その結論に至ったかを説明していく。答えはママの実家の血縁関係にあった。聞いているかもしれないが、ママの父方の家は大昔にはそれなりの力を持った家だったんだ。

少なくとも平安時代より前から続くと聞いていたのだが、それを更に調べていくと平安なんてもんじゃ無かった。楓が知っている所だと、邪馬台国や縄文時代よりずっと前の時代って思ってくれて良い。』





「マジか…何言ってんだこの親父(・Д・)」


もはや、(・Д・)この顔である。

パパ頭おかしかったの?から何言ってんだこの親父へランクアップした。


楓にとって縄文時代の人間はサル、またはオランウータンの部類でウホウホ言ってるイメージである。

そんなのの力を持った家?ん?ボスザルかな?

なるほど!!凄く良く分かりません!!


よく分からないので続きを読む。





『ここで、何故ママの家が力を持っていたかなんだが、

特殊な力を持っていたんだ。ママの爺ちゃんの家の蔵をひっくり返して見つけた文献には[鬼を生み出し周辺を支配した]と書いてあった。』





「…もっとよく分からなくなってきたよ。ママ助けて。(・Д・)」

残念ながらそもそも事の発端はママの失踪である。





『そしてこの鬼を生み出す力を求めている奴等がママを攫って行ったんだ。』






まっ、ママァーーーっ!!!。゜(゜´Д`゜)゜。



って、いやいや。ならないでしょ?普通に考えようよ?

私おじぃとおばぁに世界一安全な国の日本ですくすく育てられたJKだよ?ほんとに。あまりにもぶっ飛び過ぎだよ。

そもそも私ママの子だよ?私も血ぃ受け継いでるじゃん?私鬼産まないし。





『その力を欲しがっていた奴等は表向きには小さな宗教団体として活動していたから、俺は信者として潜入した。そこでママを攫った証拠と、この宗教団体の正体を掴んだ。』



「パパすげぇな!!おい!!…まぁ、おじぃも似たようなもんか。」


『この宗教団体は異世界の魔族の拠点だった。そしてママはコイツ等に連れ去られてそのまま異世界に送られた。俺はママを連れて帰る為に異世界に向かう事を決めた。』


『こいつ等は[鬼を生み出しす力]を持っている血を狙っている。それは楓にも流れている。この団体は俺が壊滅させたが、この手紙を楓が読む頃にはかなりの年月が経っているだろう。だからこの模様を見たら気をつけろ。これが奴等の紋章だ。だから何かが起こる前に逃げろ。 おじぃとおばぁなら何とかしてくれるはずだ。



最後に、必ずママを連れて戻ってくる。もう少し待っていてくれ。 パパより。』






ふーん。



このややこしい模様ねぇ……。

こんなの見覚え無い…事無いわねぇ…。

なんだっけ。


あぁ、ウチの高校の校章じゃん。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ