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ライバル
トイレに行きたくなり、目を覚ました。
たかやは、コタツの横に布団を敷き寝てた。
布団を蹴っ飛ばしてたのでかけ直した。
たかやの顔を、こんな近くで見たことなかった。
きれいな目。染められた髪。見た目チャラいのに優しくて。
気づいたら、頭を撫でてほっぺにキスをしてた。
「さっき笑ったのは、たかやがすぐ側にいてくれたからだよ」
私は恥ずかしくなりベッドに戻った。
翌朝、起きるとたかやは居なく手紙があった。
「今日も安静に。卵焼きとウィンナー焼いたから食べて」
たかやに、メールをした。
「たかやありがとう。卵焼き、ものすっごい美味しい」
「えな、好きだもんな。いつでも作ってやるから。無理しないでいろよ」
たかやは、なんでも知ってる。私がすきなもの。嫌いなもの。
全部見透かされていた。