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ビー玉  作者: 桜奈
18/19


私は、無我夢中で走ったがたかやに追いつかれた。

「痛い、離して」

「ごめん。俺が悪かった」

「今さらなんなの」


私は、少しずつ後退りした。

すると、たかやが抱きついてきた。


「離して!うちの好きだったたかやはどこにいったの?こんなのたかやらしくない。それに、あの女を抱きしめた体で抱きつかないで。喋らないで」

「頼むから聞いてくれ」

「嫌だ」

「たかや、離してやれ」

「まさと…」

「お前がやってることはよくない。少し落ち着け」

たかやは離してくれた。


「えなちゃんも今日は帰りな」

「ありがとう」

私は、たかやを見た。

「たかやなんかだいっ嫌い!」


家まで走った。そして、そのままたかやの匂いを消すかのようにシャワーを浴びた。


こんなにも、たかやが好きだった。幼なじみだからって安心してた。当たり前だと思ってた毎日が当たり前じゃなかった。1日1日が幸せだった。

たかやは、一歩前に行ってて、私の好きなものは全部覚えてて…。

たかや…好きだよ。



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