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【完結】転生したけどやっぱり底辺ぽいので冒険者をやるしかなかった  作者: よぎそーと
その8 目指すべき次は、やっぱりいつも通りな感じのようだった

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レベル178-2 最初は上手くいかないと自分に言い聞かせてがんばらねばなりません

 始まったばかりの妖鳥退治は、ある意味失敗に終わったと言える。

 しかし、始めたばかりの事がいきなり成功という事もない。

 上手くいってない部分を修正し訂正し、不要ならば切り捨てる。

 長所があるならそれを残し、上手く引き立てられるよう工夫していく。

 加工と工夫を重ねて、儲けを出せるようにしていく。

 今回もそんなものであった。



 一人当たりの稼ぎの少なさは、人数を減らす事で対応が出来た。

 その事で特に不安は生じない。

 一日六百羽ほどを倒すのに、十五人もいれば十分足りる。

 そちらで余った人手は解体の方に回ればよい。

 解体作業自体はレベルが足りないのでどうにもならないが、倒した妖鳥の運搬は出来る。

 また、解体がしやすいように大雑把に切り分ける作業なら、戦闘組の者達にも出来る。

 素材を抜き取り終わった死骸の廃棄もやらねばならない。

 戦闘以外の部分での作業を考えると、これくらいの人数が丁度良いのかもしれなかった。

 儲けも一人あたり一銀貨と六千銅貨。

 税金を引いても一銀貨と一千二百銅貨。

 ここに来て、一人当たりの手取りがようやく一銀貨(=一万銅貨)を超える事が出来た。

 一団内において、それがもたらした衝撃は大きい。



 今までどうやっても一人当たりの一日の手取りが一銀貨を超える事はなかった。

 レベル7になればそこを突破できる。

 冒険者達にとって、それは大きな励みとなっていく。

 それだけの収入を得られる仕事はなかなかない。

 熟練した職人や、そこそこ稼げてる商売人でもなければ、従業員や作業員でそこまでの給料を得る事は難しい。

 周旋屋で仕事を回してもらってる者達にとっては、ほとんど縁のない収入でもある。

 よほど熟練した(レベルの高い)者でも、日当八千銅貨前後が通例なのだから。

 それが覆った。

 レベル7にまでたどり着かねばいけないが、そこまで行けば可能性が見えてくる。

 そして、レベル7になるには、三年間がんばればよい。

 三年もかかるのは確かだが、三年かけても他の仕事ではありつけない報酬にありつける。

(それなら……)

 そう思う者達が増えていった。

 明確な目標が出来た事で、誰もが目指すべきものを見いだしていく。



 もちろん例外も発生する。

 銀貨という報酬は確かに大きいが、その為に要する努力を考えると辛いと。

 それならば、倒せる範囲のモンスターを相手にそこそこ稼げれば良いと思う者達もいる。

 間違ってるわけではない。

 実際、レベルが上がる事でそれも幾らか可能になる。

 レベル4にもなれば、妖ネズミあたりは簡単に倒せるようになる。

 集める事が出来るなら、穴に陥った妖ネズミを一日に数百匹を倒す事だって出来る。

 解体などがあるのでそれだけやってれば良いわけではないが、倒すだけならそれでどうにかなった。

 なので、数人ほどで組んで妖ネズミ専門でやり始める者も出てきている。

 戦闘二人に解体二人。

 これで一日に五百匹ほどの妖ネズミを倒せば、税引きしても一人七千銅貨の収入にはなる。

 戦闘そのものは、穴の中に陥ってるものを倒すだけなので手間でもない。

 レベル4にもなれば本当に一撃で倒していく事が出来る。

 解体の手間も、心臓を取り出すだけだからさほどでもない。

 死骸の処理が手間だが、それを含めてもこれだけ稼げる。

 大きな儲けにはならないが、生活費がかからない今の状態ならそれほど問題にはならなかった。



 ただ、トオル達の扱いにも幾らか変化が生じていく。

 今までは寝床と食事は無料であったが、そこが変わっていく。

 人数が増えた事で、トモノリも無料提供とは言ってられなくなってきていた。

 町における食事代ほどではないが、幾らか負担をしてもらいたいという事になってきている。

 寝床の方にいたっては、小屋が増えるにつれそちらに住む者が増えている。

 その維持費の負担を幾らかしてもらいたいと言われてる。

 あるいは小屋ごと買い取るか。

 村も豊かになってきているが、負担の全てをまかなう事は出来ない。

 少しずつでもトオル達に負担を求めていくしかなくなっていた。

 続きを明日の7:00に投稿予定

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