~第一章~ 入学式
悠花side
「ほぉぉぉぉ……。」
今日は私、松下 悠花の大事な大事な高校生活の1日目…
桜の木々が並ぶ花道を歩き、校門をくぐるとそこには今日からこの星蘭高校に入学する1年生がたくさんいた。
「お母さん!人いっぱいだね…!友達できるかなぁ…。」
「ふふっ、悠花なら沢山できるわよ。」
この星蘭高校に行くのは私だけだから、友達ができるかすごく不安だった…
「よぉし!!気合入れていこ!!お母さん、また後でね。」
私は新しいクラスが書かれた掲示板の前に行った。
行ったはいいものの…私、松下悠花は149cmと、とても高いとは言えない身長だ。
前にいる一年生のみんなは自分よりも背が高くて、掲示板はなにも見えない。
「なんも見えないや…。」
悠花は人が少なくなったのを見計らって、人混みをするすると通り抜けて、やっとの思いで掲示板の前へ…
「えぇっと…私は…あ!B組か!」
するとどこからか、数台のバイクのエンジン音が…
「えぇ!?何事!?」
そこには、髪の毛が色とりどりで耳や首元にはアクセサリーを付けた、いわゆるヤンキー達の姿が…
「あの人達も一年生なのかな…」
不安になった悠花。
どうか学年が違う事を祈りつつ、教室に入った。
ガラッ
中を覗くと、今さっき見たヤンキー達の姿はなかった。
「よかった…あの人たちは先輩かな。」
そんなことを考えつつ、自分の名札がある席に座った。
すると後ろの席の女の子が
「初めまして…佐野 美央です…よろしくね…」
「美央ね!よろしく!そんな緊張しなくていいよ〜。 私は、松下悠花!よろしくね!」
「悠花ちゃん…!」
「悠花でいいよ〜!もう友達なんだから!」
「ゆ…悠花!」
美央は笑顔がとても可愛く、とても優しそうな子だった。
美央と他愛のない話をしてると…
ガラッ!
ものすごい勢いで教室のドアが開いた。
クラスのみんな勢いよく開いたドアの方に注目した。
するとそこには、今朝みたヤンキー達の一人がいた…
続きは不定期で投稿していきます!