02:罪の匂い
「あーなんか臭う・・・うわぁあ!!」
鼻を摘み、しかめっ面をするフィル。
横にいるクレイは頭の上に?マークを出していた。
「なんの事だ?なんも臭いなんてしねぇぞ」
「あぁ、まだ話してなかったけぇ?んーとぉ罪の匂い?」
「なんだそりゃ?」
「グレール達の匂いだよ、それを頼りに追跡するんだ」
「ふーん」
今僕達は人を「罪人」にしてしまう魔物、「グレール」を退治するために情報が入った
「フェルディアの森」へと向かっている最中だ。
「罪の匂いってゆーのはね、なんか血生臭いんだよねー」
「ふーん、それで?どうだ、この辺か?」
「うーん・・・もうちょっと奥の方が強いね・・・」
「そうか」
クレイの台詞に少し力がはいった気がした。
・・・そういえばクレイの戦い方とか武器とか見たことないなぁー。
どんなんなんだろ。剣かなー、銃かなぁーそれともハンマー・・・?
色々な想像がフィルの脳内で駆け巡った。
「ねぇ、クレイ」
「なんだよ」
「クレイの武器とか戦い方ってどんなのなの?」
「あぁ・・これだよ」
そう言って羽織っている長いコートみたいなマントみたいなのを広げ、腰から剣を取りだした。
「おおー!!かっけぇー!」
「コイツでグレール共をぶった切る」
「へぇー」
目を輝かせてクレイの持っている剣を見ている。
そんな話をしていたら目的地に着いた様だ。鉄の様な臭いが酷い。
「・・・此処みたいだね、すごいキツイ臭いだよ。ひゃきしょう」
「最後なんて言ってんのかわかんねぇーし」
「は、早く終わらせよう・・・僕の体調が優れないよ・・・」
あぁ、目にまで染みてきたよ。反射的に涙がくる。
「おう、よっしゃあ・・・殺ってやろうじゃねぇか」
「う・・うn」
チラっと横を見てみると黒のオーラを放つクレイが不気味に笑っていました。
「クレイ・・・キモイぃいいい!」
僕の悲痛な叫びは暗い森の奥へと消えていった。
くだらなくてごめんなさい