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命日

　きっかけは、些細なことだった思う。

5歳の誕生日に、もらったおもちゃをその日のうちに壊した時、小学校の時にものすごく頑張って手ごたえもよかったテストが凡ミスやケアレスミスで点数を大幅に落としてしまった時。

　もちろん、こんなことは普通の人なら乗り越えるか、教訓かなんかにして難なく乗り越えるようなものだと思う。

　しかし、そんな些細な出来事の末に私は、現実逃避のためなのか失敗してしまった自分に対しての言い訳なのか次第にこう考えるようになってしまった。

「人生大切な物とか頑張ってきた事とかいつか死んでしまうなら大切な物も頑張る意味もない。だから、私の人生には何も必要ない」と。

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