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5 見たことのない妻

 聞けば、伯爵家から連れてきたメイドに全てマリアの世話を任せていたと云う。



 「じゃあ、そのメイド以外は妻とは顔を合わせていないということか?」


 「そうで御座います。旦那様がお飾りの妻だから一切気にする必要は無いと仰いましたので。勿論食事等はご用意させて頂きました。公爵夫人としての予算もちゃんとお渡し致しました」



 執事は家令の作った予算表の通りの金額を1ヶ月分、結婚式の翌日に渡したと言う。



 「顔は見たか?」


 「いえ、メイドが仲介致しました」




 久しぶりに夜着以外の部屋着を着せて貰いながらふと、伯爵家からメイドなど来ることは聞いていなかったことを思い出した。



 「伯爵家からメイド・・・? 思い違いじゃなければ、そんな者が付いて来るとは聞いていなかったぞ?」


 「ですが、結婚式の1ヶ月前からこの邸に奥様が連れておいでになられましたよ? ですが彼女は今日付けで結婚して隣国に行く予定になっております」



 眉を下げて困り顔になる執事長。



 「兎に角、妻に一度会おう。食事も共にしていないのだ。陛下にお目通りする時のことを話し合わねば」



 そう言って、妻の部屋に侍従の先触れを向かわせた。




 のだが・・・






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