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肉じゃが作ったら召喚された

作者: 三葉るる

 肉じゃがを作ったら召喚された。肉じゃがだけ。

 なぜ召喚されたとわかるのか。肉じゃがを作った鍋の周囲に魔法陣のようなものが浮かんだからだ。そして肉じゃがと、その鍋がコンロの上から消えた。

 今夜は肉じゃがだと決めたのは、会社帰りにスーパーに立ち寄ったときだ。わざわざジャガイモや人参の下ごしらえをしなければならないが、あのほくほくとした食感と、噛みごたえのある肉と、甘じょっぱさを想像して惹かれてしまった。

 白いごはんも炊いて、そろそろ肉じゃがも完成かと思いきや、肉じゃがが消えた。楽しみが消えた。

 呆然と立ち尽くしていると、再び魔法陣のようなものがコンロの上に浮かんだ。そして、ぴらりと小さなメモ用紙が現れた。


「醤油が多いです」


 母親が書いた字だった。

 母は魔法使いだったのか。そもそも魔法なんてものがこの世に存在していたのか。だが、そんなことはどうでもよかった。

 肉じゃが、返せ。

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