探偵ロストバーン②
学校まで5分程度の橋の上での会話
「それはそうと、昨日ツイットーに来てたメッセージの依頼どうする?」
翔は俺に聞いてきた。そう、俺たち2人はこの田舎町で匿名で探偵をやっている。もちろん最初は趣味程度であった。なので探偵ごっこのつもりでやっていた。今は違う!俺たち2人は町のあらゆる情報が集まるネットを使い、あらゆる問題を解決していた。"探偵ロストバーン"として。報酬も以来に応じては貰うこともあった。
「あー、いつも夕方17時頃になると善岩寺から聞こえる鐘の音は何故いつもバラバラなのか?ってやつか?」
「そうそう。でもさ、それ直接聞けばわかる事じゃんか。僕たちがやる事かな?」
「なんでも解決するのが探偵だろ?ロストバーンの漆間はなんでも解決してんだろ?」
「もー、或斗ってさ、虚構と現実の区別ついてんのー?」
確かに俺は少し厨二病なのかもしれない。だけどこの探偵において俺たちは人の役に立っているし、感謝されることばかりだ。たまに揉め事や悪い結果で終わることもある。
例えばこの前の、財布を落としたので探して欲しいという依頼。3時間かけて放課後探したのだが、結局見つからず、次の日に繰り越したら、その夜電話で
「近所の方が届けてくれた。やっぱり匿名の誰か知らねぇ探偵なんて役には立たねぇな」
なんて難癖付けてきやがった。あの3時間確かに無くしたであろう場所を聞き取り探していた。
そして、俺たちは校門の前まで来た。
「おはよう、或斗、翔!」
担任の郷本は今日は挨拶運動担当らしい。
「おはようございます、先生」
「あと2分でチャイム鳴んぞ、急げ!」
「はい!!」「はい!!」
俺たちは教室へ向かった。