表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/30

第5話 準備をした俺達はリベンジに燃える

「えっと、ネクロマンサーのスキルは、悪霊憑依、悪霊操縦、死霊占い、レベルアップで使えるスキルも増えます……ってことはレベル1ってことか俺は」


寝ながら自分のカードを読み込む俺。

やっぱ、何も準備しないで挑むなんて無茶な話だったんだよ。

何事もしっかり計画を立てないとな、その為には俺の与えられた力を理解しないとな!


「悪霊操縦のやり方は、手から糸が出てくるのでその糸を操りたいものに差して操るのか」


なるほど、レベルアップで使える本数も増えると……やっぱレベル上げが大事なんだなぁ。


「ちょっと、シンジなにブツブツいってるのですか? 気になって眠れないんですけど」


隣で寝ていたユエが眠そうな顔で言ってきた。


「悪いな、ユエ。もう寝るからゆっくりお前も休んでくれ。今日は大変だったからな……」


俺がそう言うとユエは申し訳さそうな顔をして俺に謝ってきた。


「シンジ……ごめんなさい。貴方に酷いこといっぱい言って」


「いいんだよ、お前も大変だったんだろ。俺は努力してる人の味方だ、お前の力になるぜ。それに俺らは運命を共にする相手だろ? 文句も愚痴も全て受け止めてやる」


頑張ってきたのに、それをたった一つの行動で台無しにされたら誰だってああなるさ。

俺だってユエに八つ当たりしてしまったしな。

……彼女を助けるためにも俺はこの世界で幸せにならないとな。


「シンジありがとう。明日は絶対うまくいこうね」


そう言って彼女は眠りについた。



「よし、朝だ。今日することはなんだと思うユエ?」


「分かりますよシンジ! お金稼ぎです!」


俺達は勇者の村に再び訪れた。

そしてその町にある冒険者ギルドに仕事を求めに行った。


「ここの冒険者ギルドは装備品の貸出が行われてます。これで私達も戦えますね!」


「よっしゃ! さて仕事は何にしようか?」


仕事の案内表が貼られている掲示板を俺達は見つめる。

なにかお手軽なクエストはと。


「シンジこれにしましょ! 路上に潜むゴブリン退治ゴブリン10体倒す事に賞金1万テッサ!」


なるほど、ゴブリンか。

昨日のリベンジといくわけだな……

よっしゃ、やってやるか!

俺達をあんな目に合わせたこと後悔させてやる!


「おう! じゃあ早速いこうぜ!」


ギルドのスタッフにクエストを受理してもらい俺達は昨日の道へと繰り出した。

するとわんさか出てくるゴブリン達。

今日も昨日と同じく襲いかかってくる。

だがしかし!

俺らは昨日と違うぜ!

なんたってちゃんと準備してきてるからな!


「ユエ! 頼んだ!」


「任せてください! 《エンジェル・アロー》!」


弓矢を構え、ユエは次々とゴブリンを貫いていく。

その一匹に俺は糸を刺す。

ゴブリンの肉体の主導権を握った俺は他のゴブリンをそいつでバッタバッタと打ち倒す。


「上手くいった! さぁゴブリンよ自分の仲間が敵になるってどんな気持ちだ!」


仲間に殺されたと思ったゴブリン達は疑心暗鬼になり仲間割れを起こし始めた。

次々に減っていくゴブリン達。

カードを見ると、倒したゴブリンの数が記入されていた。

ラッキー俺達が倒したことになってるぜ、これで楽勝に稼げるな!


「シンジどうしましょう! こんなに強くなっちゃっていいんですか!?」


「慢心するなユエ! 強くなったんじゃない! 相手が弱かったんだ! 説明書を読んだだけじゃまだ操作方法をしっただけだ! これからそれをどんどん体になじませて応用しなきゃ強くなったとは言わない!」


調子に乗りかけたユエに、俺はそう言った。

慢心は駄目だ、どんどん自分が弱くなる。

もし強い敵にあったらどうするんだ……まったく。


「わかったわ! シンジ! ……ねぇ、なにか聞こえてこない?」


元気よく返事したユエ。

そして彼女は表情を曇らせて俺に尋ねてきた。

……確かにズシンズシンって聞こえるな。


「ユエ、天使って空飛べるのか?」


「羽があれば、あれって取り外し可能なんですよね。天界にうっかり置いてきちゃって今はないです」


「そうか、困ったな。もしも強いモンスターなら逃げないとって思うけど弱そうのなら倒して賞金にしたいよなぁ……」


俺の言葉を聞いて、ユエはキラキラした目で言ってきた


「シンジ迎え撃ちましょ! 大丈夫です私に策がありますから!」


……大丈夫なのかそれ。

でも、この音だいぶ近づいてきたし、逃げてももう遅いか……。


「よし。ユエやれ! 大事なことは慢心しないことだ!」


「勿論! さぁこい!」


そう言うと音の正体は顔を出した。

大きな体をした緑色の鬼。

さっきのゴブリンを滅茶苦茶でかくしたモンスターが現れた。


「「デッカ!!」」


驚いたがユエはすぐに戦闘態勢に入った。

まず彼女は矢を放つ。

だがしかしその矢は敵にそれ程効いてない。

刺さって血は出ているが、大したダメージにはなっていないようだ。


「大丈夫、これでいいのです」


ユエはそう呟くと、矢を構えるのを止めた。

そして、手を前にかざしてそこからビームを出した。

そのビームはデカゴブリンの傷口に吸い込まれていった。

するとそいつは苦しみ始めた。


「逃げますよ、シンジ!」


それを見た途端ユエは俺の手を引いて走り始めた。


「おい、お前何したんだよ! あいつを、放置していいのか!?」


「彼に私の優しくなるビームを撃ってやりました。天使が持つ魔法です! 強制的に人を優しくするビーム1日1回うてるんです!」


「ははは! なんだよその技! 馬鹿みてぇなのに役に立ちすぎ! つかなんで昨日使わなかったんだよ!」


「普通に忘れてました! 仕方ないですよね! 悲しくて大変だったんだから!」


爆笑しながら逃げる俺たち。

大勝利を掲げ俺達はギルドへと戻った。


「ゴブリン100体10万テッサです!」


そして、大金もゲット。

よーし今日はきちんとした宿に泊まれるぞ!


「シンジシンジ! ご飯食べましょ! ご飯!」


「おう! 勝利の晩餐といこうぜ!」


ギルドの酒場に、俺達は足を踏み入れた。


「いらっしゃいませーって骸骨!?」


入った瞬間、凄い目で見られた。

あーそうなるよな。

職員のお姉さん達はマニュアルで冒険者のお客様には失礼のないようにと言われてるらしいから何も言わなかったけど酒場のおっさんはマニュアルとかないしな。


「マスター! 彼魔王に呪いをかけられてるんです! だから彼はその呪いをとくため冒険者になったんです!」


ユエがすかさずフォローに入ると、酒場のおっさんは、涙を浮かべて俺に抱きついた。


「おおおおお! 悲しい過去があったとは知らずごめんな驚いて! 酒場のみんな! この悲しき勇者を助けてやろうぜ!」


そう言うと酒場の客は俺たちに、食っていたおつまみや食事の一部を分けてきた。


「若いのに大変だな嬢ちゃん、お兄ちゃんが呪いにかけられて」


「兄ちゃん、辛いだろ。でも俺らも冒険者助け合おうぜ!」


俺は人々の優しさに触れたせいで、目から涙が溢れてきた。

眼球は無いけど確かにボロボロと涙が出てきた。


「お前ら! 宴だ! この若き勇者達にありったけジュース持ってこい!」


転生したから酷い目にあってきた俺。

でもそんなことを忘れるほどこの宴は楽しかった。

人々と笑いあって飯を食べることがこんなにも楽しいだなんて。

日本という世界にいた一人で焼肉を食っていた俺に教えてあげたいよ。

そう思いながら俺はこの宴を楽しんだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ