22話 戦いの地へ
「さぁ、ついたぞアルテミア!」
飛行船から降りて新たな地に建つ。
美しい街並み、賑わう人々、これまでの街とは段違いに華やかだ。
「でもこれからどうしましょうか、お金が全然ないですよ?」
……しまったすっかり忘れていた。
ギルドに行ってミキの件を片付けても、お金が無いと俺らがここの街に泊まれない。
俺達は生身の人間じゃないから大丈夫だけど、シャルルにとっては結構キツイよな。
「大丈夫です、ギルドからくすねてきましょう。……ふふっ、ついにこの時が来ました! 先輩殴って少し困らせて辞めてやりますよ!」
メラメラと怒りの闘志を燃やすミキ。
……これなら、仕事とかできると思うんだけど。
その力を違うことに生かすことが出来たら彼女は怖い魔法使いになるぞ。
「ねぇ、ミキが居ないんだけど。しばらく見てないけどあいつどこいった?」
大きな和風外見を持つのギルド中で、女は不機嫌そうに同僚の男に話しかける。
「さぁな、仕事じゃないか?」
「あの子が!? なわけないわよ、仕事なんか出来ないくらいに追い込んでやったんだから」
「……お前相変わらずえげつないな、可哀想にミキもこんなのに目をつけられたなんて。おいアイリス、お前少しは自重しろ」
男から注意された、女はぺっと床につばを吐いて男に詰め寄った。
「うるさいわね、貴方も私の玩具になりたいの?」
「……はいはい、ごめんなさいね。女王様。……たっくこんなのが時期マスター候補とか言われてんのがおかしいぜ」
「仕方ないじゃない、私は優秀なんだから。ここ最近の活躍は私のおかげなんだし」
ヒラヒラと手をふって彼女はすましながらそういった
「優秀なお前の手下にしようとあの子を連れてきたんだろ、なんでサンドバックにしてるんだよ」
「うるさいわね、あの子のこと好きなの?」
「いや、そんなことは」
「あの子は、私より出来るやつだから私の敵になる前に駄目にしたただそれだけよ。そうだマスターに連絡しときましょ。このギルドから逃げた子がいますって」
アイリスと呼ばれる女は、ミキが嫌っている先輩だ。
彼女はまだ、自分が虐めてきた少女に復讐されるだなんて思ってはいなかった。
「常闇の宴は街の中心部にドーンと立ってます」
「よし、なら作戦は立てやすいな」
「作戦なんていりません! 私達がすることはただ一つ! 突撃のみ!」
「おう! よっしゃ、みんな行くぞ!」
憎しみを持った少女は、頼りになる仲間を見つけ自分を虐げた場所を潰すため歩みだした。