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18話 ブラックな環境にさよならを

「……美味しい。ありがとうごさいます。久しぶりのまともな食事です」


彼女は美味しそうに、白飯を口に頬張る。


「まともなって、ミキどんな旅をしてたんだ」


「お金もありませんし、ずっと野宿して野草を食べてましたよ。私こう見えてもすごい魔道士ですし野草を調合してプロテインとか作ってました」


……すごいストイックな、年頃の女の子なのにそんなもんばっかじゃ体壊すぞ。


「……ミキ、貴方。常闇の宴を嫌がってましたけど何かあったんですか?」


ユエが聞くと、ミキは悲しそうな顔をして話し始めた。


「……実は私、あのギルドを辞めようとして逃げてきたんです」


「どうして? あそこは大手ギルド。君も望んで入ったんじゃないかい?」


「……私は別に望んで入った訳じゃありません。故郷の先輩にスカウトされて入ったんです」


彼女はそう言うと、悔しそうな顔をして下を向いた。


「私は、魔法が得意で故郷では一番の魔道士と言われていました。そのせいであのギルドに入った先輩に目をつけられました」



「ミキ! 貴方の魔法は凄い! 私達のギルドにこない!?」


「えへへ~いいですよ~」



「私は、その言葉に調子に乗ってギルドに入りました。けれどそこで待ち受けてたのは最悪最低の生活でした、過酷な仕事、怖い先輩、無慈悲な人殺し、私には耐えられない環境でした。私は力はあっても精神がまだ子供、グロくて怖いものは生理的に受け付けません」


「……それが君の辞めたい理由かい?」


「いいえ! 私が辞めたいのはうざい先輩のせいです!」


俺が優しく聞くと、彼女は拳を大きく机に振り下ろして怖い顔をして怒る。


「何でですか! 私ができないことわかったら常に私をいじめやがって! こんな性格だから仕返しも怖くて出来ないからって凄い虐めてくるんです! 私の事クズっていいやがって! 魔法なら私の方が上なんです! いざとなったらぶっ殺せます!」


机をまた叩いて彼女は先輩への暴言を吐く。

……これ、彼女辞めなくていいんじゃないか?

というか、ぶっ殺すとか言ってるなら直接やり合えばいいと思うんだが。


「分かるわー! 貴方の気持ちよく分かる! 上司なんてそんなものよ! 人が失敗したら嘲笑って必要以上に叩くんですよ! 私達ができるのを妬んで! きっと貴方の先輩は、貴方が活躍出来ない環境に引き釣り混んで、貴方が困ってる所を見るのを楽しんでるんですよ!」


彼女の手を取ってうんうんと頷くユエ。

上司がやばいって事に親近感を湧いてるんだな。


「辛かったですね、でも大丈夫。逃げてもいいんですよ」


ミキの頭を撫でて優しい言葉をかけるユエ。

……珍しく天使らしいことをしてるなこいつ。


「うわーん! ありがとうユエちゃん!」


ミキはユエの優しさに触れて涙を流して彼女に抱きついた。


「……最悪最低だな、あのギルド。僕許せないよ」


シャルルが怖い顔で俺に言ってきた。


「弱気を助けるのはいい、けどあれはやり過ぎだ! 自分達を正義と思うやつは狂ったやつばかりだ! 僕はそれを許せない! シンジ、潰そう奴らを潰そう!」


「おいおい! 物騒なこと言うなよ!」


「賛成! ミキのこともありますしみんなで乗り込みますよ!」


シャルルの言った言葉にユエまで賛同してきた。

……まさか、あんな強そうな相手と戦うのか!?


「シンジ、ミキを助けたくないんですか」


ユエは俺に真剣な顔で詰め寄る。


……そうだな、彼女を助けないと。

俺も、昔部活の先輩に虐められた。

不細工だの、クズだの、出来損ないだの。

その先輩はなにも出来ないくせに俺に色々言ってきた。

彼女も、そんな辛い思いをしている。

なら、助けないわけがない!


「助けるに決まってるだろ! 行くぞ皆、宴の本部に乗り込むぞ!」


「「おー!」」


俺が手を挙げると、二人はそれに同調して手を挙げた。


「ありがとうございます! 私も頑張りますね!」


ミキもそんな俺たちを見て、戦う決意を見せた。

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