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10話 勇者の秘密!

「「本物だったあああああ!!」」


急いで土下座する俺達。

先程までニコニコしていたユエは、ひどい顔で頭を上げたり下げたりしている。


「勇者と知らず、失礼なことを言いました! すびばぜん!」


……天使とは思えない命乞いの仕方だ。

それを見て勇者は悪い顔で嘲笑う。


「へっ、命乞いしたって遅い、お前らは俺を女にして屈辱を味合わせた、よって俺の手によって死の世界に送ってやる!」


勇者とは思えない顔で、ユエに迫る彼女。


「まってくれ! お前勘違いしてないか!? 俺達はこの前あった、クソザコの二人組だよ! お前に農家でもやったらって言われた二人組だよ!」


俺はユエの目の前に大の字になって彼に立ちはだかる。

そう言うと彼女は、俺達をじっくり見始めた。


「……確かに、あの時は一瞬しか見てなかったから骨かどうか見てなかったけど、そっちの馬鹿みたいに騒いでた女は見覚えあるような」


「んなっ!?」


馬鹿にされたユエはすごい不機嫌そうな顔をして彼を睨む。


「なぁ、良かったらお前の話を聞かせてくれないか? 俺達のことも話すしお互い何があったか知った方がこの誤解を解けると思うんだ」


俺が冷静な口調でそう言うと、彼女は剣を収めて俺の方を向いて話し始めた。



「……あれは3ヶ月前」


俺は、一人で旅をしていた。

選定の剣を抜き勇者として旅立った俺は、魔王城の近くまでやって来ていた。

長かった旅も終わると思った、けどそう甘くはなかった。

魔王城に入ると迎えてきたのは、骨の面を被った男と全身白ずくめの女。

俺はそいつらを倒そうと魔剣で切りかかった。


その瞬間だった。


「やって、相棒!」


「うむ、任された」


骨の面の野郎が、影を使って俺のズボンを下げてきた。

うねうねと影を操って空に浮いてる俺のズボンに影を入り込ませて脱がしてきた。

俺は恥ずかしくて急いで下に降りたて、前を隠した。

慌てたせいで魔剣を敵に取られた、俺はなにもすることが出来ずにボコボコにやられた。


「卑怯な……!」


「きゃははっ! 魔王軍を舐めるなよ、汚い手は沢山あるんだ!さぁ、勇者ここで殺してあげるよ」


そして白い女は俺の体に手を触れて、呪文を唱え始めた。

すると俺の体は、熱を持ち始めた。

その熱は俺の体を蒸発させるくらい暑くて俺は息ができなかった。

苦しくて苦しくて、そこでもがくだけだった。

そして、俺の意識はそこで途切れた。


「……相棒、そんなにしていいのか?」


「いーの、いーの、死なないし」


「でも死ぬって……」


「あぁ、それはこいつの勇者としての死さ。こいつは勇者として死ぬそして生まれ変わるんだ、可愛い一般市民にさ」



「……そして目覚めると俺は女になっていた」


……なんというか可哀想な人だ。

勇者として認められてせっかく成功を掴むところだったのに……。


「なんでそんな顔してんだよ、同情しないでくれ。それよりお前らはなんなんだ」


俺は俺達がここに来た経緯をすべて話した。

俺が死んだ理由、ユエがここに来た理由。

そして俺たちの目的。


「……君らも魔王を倒そうとしてるのか」


「そういう事だ、シャルル」


「気安く名前を呼ぶな、骨野郎」


名前を呼んだらツンケンした態度で言われた。

たっくなんなんだこいつは。

あったばかりの人には優しくしろって親に言われなかったのか。


「優しくしなくていいんですよシンジ。こんな出来損ないに。可哀想な勇者様でござんすねぇ、礼儀も知らないアホンダラ野郎だから可愛い女の子になったんですよ」


そんな俺を見てユエが悪い顔で煽る。

ちょっとユエさん、それは言い過ぎでは!?

まったくブラック天使なんだから!

でもちょっとスッキリした!


「なんだと!? 貴様こそ天使のくせに人1人守れないのか! 天使なら迷える人間を守り救うのが役目だろ! なのに何してんだ? その骨野郎は逃げ惑い挙句の果て貴様は土下座までして命乞いしただろうが!」


……たしかに、言えてる。

ぷぷっと笑うとユエがギロりとこちらを向いてきた。

そして口を「後で〆ます」と動かして俺に笑顔を見せてきた。


「……なぁ、シャルル。俺たち目的一緒ならもう少し仲良くしようぜ」


俺は笑顔で手を差し伸べた。

確かに口は悪いが、強さは信頼出来る。

俺達には戦力がいるしな。

だから俺は優しく語りかけた。


「断る、大体なんで弱いやつと仲間にならなきゃ行けないんだ」


そして、スタスタと歩いていった。


「なんなんですかあの女! ムカつきます! あんなのキモータに犯されろ!」


ぺっと唾を吐いて、黒さを見せるユエ。


「やめろ! 洒落になんないこと言うなよ! つかお前仮にも天使だろ! なんでそんなこと言うんだよ!」


「安心してください、私はすべてピュア成分100%ですから、純粋な気持ちで相手を罵倒してます!」


バチッと可愛くウインクを決めても無駄だぞユエ。

お前は純粋な美しい天使ではない。

ただの腹黒悪魔ロリだ。


「ちょっと、失礼なこと考えてませんか!?」


「俺の考えを見透かすとはやるな。腐っても天使だ」


「シンジ、貴方って人は私の神聖な力を喰らいたいんですか? あなたを昇天させますけどいいんですね?」


やっぱ悪魔だ!

ごめんなさい!

謝るからその魔力をまとった拳を下げてください!

俺は綺麗な土下座を決めこんだ。


「分かればいいのです。さぁ、行きますよシンジ。街でご飯が待ってます!」


土下座する俺に手を差し伸べて笑顔で俺を引き上げようとするユエ。

……ここだけ見れば天使。

なんて思いながら彼女の手を握る。


「きゃあああああ! 助けて!」


そんな時にどこかからか女の悲鳴が聞こえた。


「シンジ、これさっきの……」


「ああ、シャルルだ。それに聞こえた方向って……」


たしかあっちは、キモータの生息地……。

いやでも、勇者であるシャルルがその事を知らないはずないし。

まさか! 女になったってことを忘れて男だから大丈夫って思ったのか!?


「シンジ、キモータの特性って知ってます?」


ユエが、俺の方をチョイチョイって叩いって聞いてきた。

知るわけないと答えるとユエはバツが悪い顔をして言ってきた。


「男性冒険者にはなにも興味を表さないが、女性冒険者を見つけるとその体で女冒険者を締め上げ、自分からだす粘液で服をとかし最終的には性的に食べるらしいですよ」


彼女は、クエストの紙を見ながら苦笑いしながら言ってきた。


……へぇ、性的にねぇ……いやーエロいモンスターもいるもんだあはは。


「やばいじゃねえか! 助けに行くぞ!」


俺はユエの手を引っ張って元来た道を戻った。


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