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とある青年のレベル上げ   作者: あいうえおさん
第3章 亡き母を求めて 《クラシア=ヴェルデ》
32/110

レベル29 決戦 《リベンジマッチ》


「えッ、暴走・・・!?」


村長が聞いたところでは、帝国で突如国王に何者かが暗示を掛けたことで国王が暴走を始めたという。

今は王妃含めた帝国軍隊全てで抑えているが、押し切られるのも時間の問題だという。


「マジか・・・!!このタイミングで・・・!」


今の4人の状態は万全ではないどころか、だいぶHPとMPを消費している。この状態で悪霊と戦うのは無理が大きい。


「もしかしておぬしら結構消耗しているのかい・・・?」


「あぁ、実は今までレベル上げしていたからな・・・結構激しい。」


すると村長はポケットからとある魔道具を取り出した。


「だったらおぬしら、これを飲むといい。」


「あッ、それって『エルフの涙』!」


『エルフの涙』とは回復アイテムの一つで、HPとMP両方を全回復させる希少な魔道具である。売価もかなりのもので、あまり市場に出回る事すらないという。

ちなみにエルフの涙といっても、別に妖精族の涙のことを言っているわけではないので注意してほしい。つまり、シェリーが流した涙に回復の効果などないということである。(By妖精族の皆さん)


「これで全回復できるのか・・・?」


「えッでもこれよろしいのですか!?とても高価なものなのですが・・・!?」


「あぁいいんじゃよ。今日帝国の王妃が来てな、あの事件での謝罪と今の帝国の状況を説明しに来てくれてな。その時にこれを渡された。『これをレイ=ベルディアさんとそのパーティーの一味に渡してください』ってのぅ。」


「そ、そうなのか・・・」


「レイくん!じゃあこうしてる暇ないよ!!早く帝国に行かないと!!」


「あ、あぁ・・・そうだな!!」


村長は全員にエルフの涙を配ると、4人はそれをあっさり飲み干す。

確かに全てのステータスが回復していることを確認すると、


「アリナ!あの移動呪文で帝国まで飛ばしてくれ!」


「了解ですッ!!」


「ありがとな村長さんよ!必ず悪霊倒してくっから!!」


「あぁ、頼んだぞぃ!!」


「・・・よしアリナ、呪文唱えろ!!」


アリナは呪文を唱える。


「 『トレイフ』!! 」





「・・・よし、着いたか。」


「想像以上にヤバいねこれは・・・!」


帝国はもはや戦火で覆われていて街全体が紅蓮に染まっている。街に誰もいない所を見ると、住民はもう避難しているようだ。


「あ、あれって・・・!!!」


そう言ってアリナが指差す方には、帝国城で暴れ回る魔神の姿が。

確かにこの暴走具合はかなり危ない。街全体が崩壊しかねない事態なのだから。


「あ、ベルディア殿ッ!!よくぞ来てくれた!!」


後ろから軍隊の隊長らしき人が駆けつけてきた。鎧に大きな傷がついてボロボロな所を見ると、被害が大きいことは容易に分かる。


「俺達はこれから城に向かって暴走を何とかする!!住民は何処に避難してるんだ!?」


「今は城壁の外に避難させている!!もうすぐで全員の避難が終わるとの報告も入っている!」


「城壁の外では近すぎる!周辺の村までの避難を頼む!!」


「了解!!ベルディア殿もご武運を!!」タタタッ


「・・・よし、みんな準備良いか!?」


「もちろんッ!!」

「はいッ!!」

「だいじょーぶだよ!!」


「じゃあ乗り込むぞッ!!」




城に突入すると、あちらこちらが猛火で包まれている。

幸い王室の間への階段はまだ大丈夫なようだ。


「みんな急ピッチで行くぞッ!!」


そしてレイが階段を登ろうとすると・・・



「・・・!!待ってレイくんッ!!」

「ッ!?くそッ・・・邪魔なッ!!」


突如周りから魔物の群れが出現。

大量の魔物はあっという間に4人を囲んで行き道を塞ぐ。


「ッ・・・!レイくん先行って!!」


「みお姉・・・!?」


「ここは私とアリナちゃんで何とかするから!!レイくんとシェリーちゃんは先に王室の間へ!!」


「!!・・・あぁ、頼んだぞッ!!よしシェリー行くぞッ!!」

「うんッ!!」


レイとシェリーは階段を駆け上っていく。しかし上にも魔物が待ち構える。


「ッ!アリナッ!!」

「はいッ!!」


アリナは呪文を唱える。


「 『シラゼド』ォォ!!!」


杖先から発動した大結晶がレイ達の前の群れを瞬時に氷漬け。


「さんきゅアリナ!頼んだぞ!!」


そして二人は再び階段を駆け上り、次々と湧いてくる魔物を薙ぎ払いながら


「よし!!もうすこしか!?」タタタッ


「あ、ここだよ!!」


二人は王室の間に到着。そこにはなんと・・・



「ハァハァハァ・・・!!あな、た・・・!!」ガクッ


『エフィラ、お前では私を止められない・・・!!』


膝に崩れるエフィラ王妃と、魔神と化した国王の姿が。さらに王妃の方は、今まで国王を食い止めていたのか、消耗がとても激しいようだ。


「王妃さん大丈夫かッ!?」


レイの呼びかけに王妃が気づきこちらを向く。


「!?ベルディアさん・・・!!浄化の鈴は見つけられましたか!?」


「あぁ、この通りだ!これを鳴らせばいいんだな!?」


「はい!お願いしますッ!!」


『ッ!?浄化の、すず・・・!?』


「よっしゃ行くぞォ!!!」

『やめッ ―――!!』


レイはポケットから浄化の鈴を出すと、思いっきり鈴を振って音色を響かせた。




♪~~~~!!!!!!


♪♪♪~~~~~~!!!!!!!!!




『くッ!!・・・・ウウウウ!!!!』



すると魔神と化した国王の身体が突如大きく震えだす。

それと同時に、魔神の身体から強大な漆黒オーラが噴き出ていく。

『浄化の鈴』が奏でる音色は、邪気を追い払う効果が潜在しているのだ。よく悪霊退散のアイテムとして使われていたものだ。



『ウ゛ウ゛ウ゛!!!!!!』



魔神は自分の懐を強くつかんで、国王の本体が抜けるのを必死に抑えている・・・


『グゥゥゥ・・・!!!!』

「夫を離しなさいッ!!!」


王妃は魔神に魔力を放った。


「 『聖光火(ミラドレーク)!!!』 」


炎光の波動が抑えている魔神の手を払いのける。


『ッ!?このッ・・!!』


「ベルディアさんもっと鈴の音を!!!」

「おおおおおお!!!!」


レイは何度も鈴を鳴らし続ける。



♪♪♪♪~~~~~~!!!!!!!!!!!!!



『クソッ!!この忌々しい音のせいでッ・・・!!!!』



そして


『ウゥゥゥゥゥゥゥァァァアアアアアアアアアア!!!!!!』



!!!


ついに国王と悪霊が分離した。

レイは鈴を置いてすぐに戦闘態勢。


「王妃さんはすぐに国王の身体を収拾して!!すぐに回復させるんだッ!!また入り込むかもしれないッ!!」

「りょ、了解ですッ!!!」


「「お母様ッ!!国民全員の場外避難が完了しました!!」」


丁度いいところに二人の王女が駆けつけてくれたようだ。


「フィオナ!メイリア!大儀でありました!今度はお父様の回復と避難を頼みます!」

「「了解です!」」


二人は国王の身体を持つと、下の方へと避難させる。


「よしッ・・・ベルディアさん!私も尽力いたしますッ!」


「えッ!?大丈夫なのか!?」


「はい!まだ戦えますッ!!」




『ふ、ふざけやがって・・・・・!!!!!!』


悪霊ディモーネの本体が明らかになる。


『なら今度はお前に取りついてやるッ!!!』


ディモーネは今度はシェリーの身体に急速で突進する。

寄生型の魔物は、一旦寄生元から追い出されても瞬時に他の元へと取りつく習性がある。取りつくことでより強い能力を得る性質を持っているのだ。


「・・・ならまたこの鈴でッ・・・!!」


レイは再び鈴を鳴らす、が・・・



・・・



「・・・な、鳴らないッ!???」


「ベルディアさん!それは一回使うと二度と使えなくなる消耗品ですッ!!!次取りつかれたら今度はもうッ・・・!!!」

「なッ、なんだって・・・!!!」


『ハッ、残念だったなー!!!これでまた取りついてやるッ!!』


ディモーネはさらに加速する。


「シェリーッ!!!」


『ふッ、これで寄生かんry ――――


ディモーネがシェリーに取りつこうとした、その時 ―――――




――― 我ガ(アルジ)ニ触レルナッッ!!! ―――




!!!!!!



シェリーとディモーネの間に凄まじい威力の雷が。


『なッ!?どういうことだッ!?』


「この声ッ・・・!?」


ディモーネは突然の落雷に後方へ転げ落ち。



――― 我ガ主ニ触レルナド言語道断・・・!!! ―――



「ゲリュオン!!来てくれたのね!!」


「げ、ゲリュオン・・・!?妖精族の娘が、なぜ・・・!?」



王室の間に現れたのは、なんと守護獣ゲリュオン。

しかしその姿は以前見た時よりもずっと神々しい姿を成し、蒼白のオーラを放っている。


「ゲリュオン!一緒に戦ってくれるの!?」


シェリーの質問にゲリュオンは首を縦に振り、シェリーを自分の背中に乗せた。


『は、はァッ!!??何で亜人がてめぇに・・・!?』


シェリーの身体が突如青い光に包まれる。


「「ッ!!・・・」」


『ッ!?まさかッ・・・!!!』


!!!!!!




光が収まるとシェリーは蒼白のトーガを身に纏い、持つ弓はさらに以前よりずっと輝きを増している。

ゲリュオンの覚醒とシェリーの覚醒。


『まずいッ!あれは・・・!!!』






青獣騎士(フェンリル)・・・!!???」







『スキル;「プレ=ヴォルガン」が発動しました。』




次回投稿日;4月27日

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