レベル0 序章《スリーナイツ》
時は遡ること数千年前、世界の中の一大陸に新たな伝説が誕生した。
グラド大陸南方のシル・ガイア神殿に召喚された、世界最悪の存在 『シル・ガイア妃』。
シル・ガイア妃はこの世界に召喚されると、大陸の街や森を次々と破壊・火山噴火発生・民の飢饉など、この世に最悪をもたらし、世界を滅亡寸前まで追い込んだ。
そんな存在を倒すため、この世界に新たに出現したのは ―――
赤・青・緑のオーラを放つ、とある3人の冒険者
赤は手に宝剣を持ち、神獣エヴィウスと共に
青は手に光弓を持ち、神獣ゲリュオンと共に
緑は手に天鉾を持ち、神獣リモラと共に
3勇士は暗黒の空を駆け
最凶シル・ガイア妃に立ち向かい、見事封印に成功した。
民はその功績を称え、彼らを称賛し
世界を救ったその3勇士を、人々は神獣の騎士・『獣騎士』と呼び、またその伝説を後世に伝承し続けたのだ。
彼らは神獣と呼ばれる三聖山の守護獣を召喚し、空を駆けた伝説を ―――
しかしこの伝説には不思議な箇所が存在する。
赤・青・緑の獣騎士に関する言い伝えが、なぜか全く存在しないのだ。
彼らは何処から来て、そして何処へ向かって行ったのか。
はたまた役目を終えて、そのまま絶えてしまったのか。
とある人は3勇士を神の化身と呼び、ある人は持つ武器に魂を受け継いだと言い、ある人は三聖山に今も眠っていると言い、
様々な事例があるが、どれも定かではない。
三聖山とは東のバル・グラデ、西のバル・デルト、北のバル・イデオの総称である。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ここは、聖山バル・グラデ山麓に位置するベルトディア村。
竜人族という亜人種が暮らしていて、外には魔物よけの巨大な壁がそびえたち、
街内は各地の物資が多く行きかい、のどやかなとある村といった所だろうか。
特出した要素なんて、「聖山の麓」というもの以外にない・・・ごく普通の村。
そんなベルトディア村には、とある不思議な噂があった。
この村には、『赤の獣騎士』を資質を秘める者がいる ――― と。