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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

死んだら、神様に『転生テスト』を受けさせられて、最強の能力を与えられて転生したみたいです。

作者: 千羽 鶴

 気がつけば、真っ白い世界にいた。


 …………って!何処のラノベだよ!


 と、つい内心ツッコミを入れてしまう。

 だって、実際辺り一面、真っ白い世界なのだから、他に表現のしようがないから仕方ない。

 ただし、俺が今まで読んできた異世界(転移・転生)もののラノベ(知識)とは、一風変わってる感じがする。


 周りを見渡してみると、机と椅子が並び、正面には教卓。

 そこはまるで、さながら教室の様だ。


 その椅子には、老若男女問わず、幅広い年代の人達が、行儀良く座していた。

 斯く言う俺も、その椅子に腰掛けている。

 と言うより、まるで椅子に縫い付けられてるかの様に、椅子から立ち上がる事もままならない状態となっているのだ。


 そんな状況に、大半が困惑気味な顔をしていたり、何事かを喚き散らしたりしているが、俺は自分でも驚く程落ち着いていた。

 それは、やはりラノベの恩恵?か、特に取り乱す事もなく、自分は死んだのだと、その事実をすんなり受け入れていたので、慌てずに周囲を観察出来る余裕まである程だ。


 そこで、ふとある事(・・・)を思い出し、俺はもう一度周りを見渡す。

 目に映る範囲だけでも、ざっと千人はいるだろうか。

 俺の席の後ろにも人が座っているから、正確な人数は測れないが、少なくとも、俺の視界には彼女(・・)は見当たらなさそうだ。

 その事に、少しだけ安堵の息を吐く。


 どうか、彼女(・・)は無事でありますようにーー。


 俺がそんな事を考えてると、どこからともなく足音が近づいてくるのに気付く。


 俺はそれに反応し、顔を正面に向ける。

 この場に居る全員は、席に着き立ち上がれない状態。

 となれば、今立って歩ける人物が居るとするなら、それはーー。


 視線の先には、正面にある教卓に近付く、一人の青年の姿があった。

 白いスーツに身を包み、猫背で黒髪が目元まで隠れた、何処か陰鬱とした青年。

 他の人達も、突然現れた彼を、戸惑いながらも目で追っていた。

 イメージしてたのとは、少々違ったが(普通、来るのはロリ美少女女神じゃないのかな?)、まあ今はそんな事を気にする場面ではないだろうと、改めて気を引き締める。


 彼が、教卓の所まで歩くと足を止め、此方の方に体を向ける。

 瞬間、


 ゾワリーー。


 鳥肌が一気に立つのが分かった。

 俺は自慢ではないが、人の顔色を伺う(・・・・・・・)のが昔から得意だった。

 人の僅かな感情の変化なども、機敏に感じ取れた。

 だからだろうか?

 時々『感』などが冴え渡る時が、良くあるのだ。


 この人と接する時はこうしよう。

 これをすれば、この人は喜ぶ。

 これをすれば、この人は怒る。

 これをすれば、この人は傷付く。

 自分と相性の悪そうな相手でも、相手のご機嫌を取るのもお手の物だった。


 上司の受けも、それなりに良く、しかし、そんなんだから、俺は周囲から『八方美人』などと言われてるのも知っていた。

 けれど、そのお陰で、俺は人と衝突らしい衝突は一度もした事がない。


 だからこそ言えるのだ。

 今目の前に居る相手は、俺が今まで見てきた中で、一番『ヤバい』相手だと。


 青年が、ゆっくりと口を開けた。


「……初めまして、皆さん。私は、今回の『試験官』を務めさせていただきます、リュシエクスと言うものです」


 その声は、お世辞にも大きい声ではなかったと思う。

 それでも不思議な事に、その声は、すんなりと俺の耳にまで届いた。


「さて、皆さんは何故自分達がこの様な場所に居るのかと疑問に思われてるかと思いますが、単刀直入に言います。貴方方は…………お亡くなりになりました」

「「「「「ッ?!」」」」」


 自分は試験官だと名乗った男の告げた言葉に、息を呑む者、唾を撒き散らして罵声を浴びせる者、涙を流す者、愕然とする者、俺と同様に、薄々現状に気付いていて比較的落ち着いてる者。

 皆が各々の反応を示す中、試験官のリュシエクスと言う男は、気にもとめた様子もなく続けた。


「皆さんの死因は、皆さんが一番良くお分かりでしょう。皆さんの県を中心に、震度七強の地震が発生しました。その為、家屋が倒壊して押し潰されたり、火事に見舞われたり……まあ、様々な要因で、今皆さんはここに居るわけですね。ですが、皆さんはある意味運がいい。もう、お気づきの方もいるかと思いますが、今回貴方方にはチャンスが与えられました」


 そう言って、リュシエクスは手をひと振りしてみせた。

 すると、今まで机の上に何も無かったと言うのに、突如ボールペンと紙が現出する。

 紙には、こう書かれていた。


 ーー『転生テスト』ーー。


 最初の一問には、


 “Q1.転生出来るとしたら、次の内何処に転生したいですか?”


 と記されており、それが片面十問の裏表あり、五枚の問題?用紙だ。


「普段でしたら、死者には問答無用で、【輪廻転生の(はかり)】に掛けられて、転生者を選別すると共に、容赦なく記憶を消去して現世に送り返すのですが……如何せん、今回の様に人数が多いですと、此方の都合上、時間も手間もかかって、少々面倒なんですよね」


 リュシエクスが、苦笑混じりに告げる。


「これだけの大災害ですと、皆さんの地区以外にも死者は多数おります。それらを、我々が分担してこの様な形を取らせて頂きました。その問いに素直にお答え下されば、転生する方とそうでない方を分ける事が出来る仕様となっております。あまつさえ、記憶を保持したまま転生出来るかもしれませんよ?では、お書き下さい」


 つまりは、これの回答如何によっては、転生出来ないかもしれないと……。

 そっちの方がシビアだな。

 何せ、自分次第で転生出来るか出来ないかが決まって来るのだから……。


 リュシエクスは、最後にそう締め括ると、今だにギャーギャー喚いている受験者?の言葉を何処吹く風で聞き流し、椅子に座って雑誌を広げ始めた。


 神様(でいいのか?)でも、雑誌なんて読むんだな。


 そんなどうでも良い事を考えつつも、俺は問題用紙に視線を移し、ペンを取る。


 さて、俺も真面目に書くとしますか。


 “『質問には、どれか一つお答え下さい。理由もありましたら、お書き下さい。』


 “Q1.転生出来るとしたら、次の内何処に転生したいですか?

 1.現世界

 2.異世界

 3.どちらでも良い


 A.3

(理由︰転生させてくれるなら、どちらでも構いません。)


 Q2.転生出来るとしたら、性別は次の内どれですか?

 1.男

 2.女

 3.どちらでも良い


 A.1

(理由︰出来ればで構いません。ラノベの様に、もしも前世の記憶を持って産まれるとしたら、男なのに体が女だったら困るので。あ、でも記憶を消すなら、3のどちらでも構いません)


 Q3.試験官の第一印象は?

 1.イケメンでカッコイイ

 2.陰湿で根暗そう

 3.どちらとも思わない”


 これには、少し考えてから……


 “A.3

(理由︰見た目は陰湿で根暗そうに見えますが、何処か違和感を感じたので。理由は分かりません。)


『Q1で、2と3を選んだ方はお答え下さい。』


 Q4.転生出来るとしたら、記憶を維持したままが良いですか?

 1.あり

 2.なし

 3.どちらでも良い


 A.3

(理由︰Q2の理由でも書いた理由と同じ感じで、正直どちらでも良いと考えています。)


『Q1で、2と3を選んだ方はお答え下さい。』


 Q5.転生出来るとしたら、次の内どれを望みますか?

 1.人間

 2.亜人(エルフや獣人など)

 3.その他(動物or虫or植物)


 A.1

(理由︰人間と亜人、どちらでも構いませんが、流石に虫とか植物はちょっと……汗)


『Q1で、2と3を選んだ方はお答え下さい。』


 Q6.特別な能力を得るとしたら、どれを選びますか?


 1.戦闘系(剣士や魔法使いなど)

 2.生産系(錬金術師や鍛冶師など)

 3.その他


 A.3

(理由︰能力を頂けるなら、何でも構いません。その能力で、ただ精一杯の努力をするだけです。)”


 こんな感じで、初めは転生するならどんな感じが良いかの問題が続き、


 “Q23.崖に吊るされている人が居ます。助けられるのは一人だけ。貴方ならどちらを助けますか?

 1.家族(父・母・姉(妹)・兄(弟))

 2.恋人(或いは夫(妻))”


 …………………………


 “A.2

(理由︰俺には家族が居ないので、正直分かりません。なので、2を選びました。)


 Q24.銀行強盗が、人質を取って立て籠っています。しかし、誰かが身代わりになれば、その人質を解放すると言っています。貴方ならどうしますか?

 1.身代わりに立候補する

 2.身代わりに立候補しない


 A.2

(知り合いや大切な人、自分にとって益になる人なら考えますが、それが全くの赤の他人なら、少々躊躇われます。)”


 まるで、某ニュース番組の『究極クエスチョン』の様な問題だったり。


 一風変わったものとなると、


 “Q58.貴方は犬派?猫派?”


 え?それ転生に何か関係あんの?みたいな問題まであった。


 一通り書き終わると、書き忘れがないかどうか見直し、ふぅと息を吐き出した俺はペンを置く。

 すると、恰もそれが合図だったかの様に、唐突に俺の意識は暗闇に閉ざされていった。






 目の前には、青空が広がっていた。

 口を開くと、「あー」と言う、言葉にならない言葉が出る。

 俺は、内心溜息を吐く。


 いや、流石にいきなり過ぎるだろう。


 あの、問題用紙?に回答した直後意識がなくなり、次にこれだ。

 きっと、すぐに転生されたわけでなく、俺の意識がない間にあれこれと何かやってたのかもしれないが、もっと何か前振り的なものがあってもいいと思う。


 しかも、赤ん坊の頃から、既に前世の記憶持ちで、意識もハッキリしているって……。

 ラノベとかでは良く見かけるパターンだが、実際自分が体験してみると、ある程度成長するまでは、きっと赤ん坊のフリとかもしないといけないだろう。

 そう思うと、かなりイタイと思うし、面倒臭い。憂鬱だ。

 せめて、五歳位になってから記憶が戻るとか、もっと気を使って欲しかった。

 これからの事を考えると、頭が痛くなってくるな。


 それにしても、俺は何故外に居るのだろうか?

 俺は、どうやら粗めの籠の中で、外に放置されている様だ。

 首はまだ、上手く座ってないのか、状態を起こす事も出来ないので、周囲を見回す事もままならない。


 ああ、これはもしかして……。


 俺は、ある一つの可能性に行き着く。

 いや、もしかしたら考えすぎかもしれないが……もしかしたら違う可能性だってあるかもしれないが……こう言う時の『感』と言うものは、嫌という程当たるんだよな。


 そして、俺の予想を裏付ける様に、ジャリっと土を踏みしめながら、足音が近付いてきた。


「あらあら……困りましたね」


 うっすらと瞼を開ければ、そこには少々(やつ)れた顔をした、美人な女性が俺を見下ろしていた。


 ああ…………やっぱり、また(・・)か。

 何だ?俺はそう言う星の元に生まれたのか?


 そんな事を考えながら、俺は内心苦笑するのだった。






「…………捨て子?」


 女性は俺をだき抱えると、建物の中へと入り、ある部屋へと一直線に向かった。

 ただ、部屋の前でノックをする時に、一瞬躊躇いが垣間見えたのが気になる。


 そして中に入ると、髪が大分薄くなった白髪混じりの壮年の男が、不機嫌を隠そうともせずに呟く。


「……チッ!男か」


 男が、俺に一瞥だけくれると、舌打ちをしてすぐに視線を外した。

 お姉さんが、ビクッと肩を震わす。


 …………ふむ。これは典型的な駄目なパターンだな。


 しかし、そう思ったのも束の間、男が思い直した様に、もう一度俺をジッと見ると、次には嫌らしい笑みを浮かべた。


「……まてよ。そいつの髪……それに、僅かに耳も尖っている」


 髪?髪がどうかしたのか?

 それに耳が尖ってるってどう言う事だ?

 鏡がないので、当然自分を見る事が出来ず、俺は困惑する。


 男は、俺の戸惑いには(当然)気づかず、何やら一人でブツブツ言ってる。

 お姉さんも、声を掛けて良いものか分からず、困った顔で立っていた。


「…………成程。ハーフエルフか。これは良い拾い物をしたかもしれんぞ?上手く育てば使えるかもしれん……」


 ハーフエルフ?

 ハーフエルフと言うとあれか?ファンタジー世界ではお馴染みの『エルフ』と『人間』の混血児?

 俺が?

 今度、鏡で確認してみよう。


 男が考えを纏めたのか、顔を上げると、お姉さんを指さして言った。


「いいか?そいつは、丁重に『調教』しろ。将来、きっと役に立ってくれる」

「っ?!」


 歯に衣着せぬ物言いで、男が言い放つ。


 それにしても、『調教』と来たか。

 当たり前だが、赤ん坊が言葉を理解してるとは思わないんだろうな~。

 恐らく、子供の頃から刷り込み何かをして、自分達に逆らわない様に指導をするのだろう。


 だからお姉さんも、


「………………分かり、ました」


 一瞬、息を詰まらせたものの、逆らう事もせず、項垂れながら了承するしかなかったのだろう。


 お姉さんが部屋を退室すると、俺を強く抱き締めながら、「ごめんね。ごめんね」と、何度も謝っていた。






 お姉さんは、俺を部屋に揺りかご事置くと、慌てる様に部屋を出ていった。

 今、ここには俺一人だけとなる。


 さて、これからどうするか……。

 どうするも何も、今の俺はただの赤ん坊だ。

 口から出るのは、相も変わらず「あー」とか「うー」ばかりだ。

 これでは、何かをしようにも、何も出来ない。

 意識もハッキリしてるし、記憶もあるのに、暫くは何も出来ないって、どんな拷問だよ!と、正直嘆きたくなる。


 ラノベとかなら、「ステータス・オープン」とか念じれば、ステータスが表示されるんだが……。


 な~んてーーー


 --------------------


【名前】トーヤ

【年齢】0才

【種族】ハイエルフ(ハーフエルフ)

【レベル】0/∞


【転生者特典】〈全能(オールマイティー)


【称号】〈転生者〉〈超越者〉〈????〉


 --------------------


 ………………………………出たよ。

 マジか。

 これって、ラノベ(創作物)とかだけの話じゃないんかい。

 流石に、自分が当事者になると微妙と言うか何と言うか……。

 現実(リアル)非現実(アンリアル)の境が曖昧になって危険だな。

 気を付けよう。

 ステータス(これ)は、一般的なものなのだろうか?

 そこも、要検証だな。

 それにしても、既に名前が決まってるんだな。

 少なくとも、名無しで捨てられた訳じゃないって事?


 ………………分からん。

 まあ、今考えても詮無き事だな。


 それはさて置き、このステータスを見て気になるのが、【転生者特典】の『全能(オールマイティー)』と、【称号】にある『????』てやつか。

『????』は、恐らく何か条件をクリアする必要があるとして(ラノベの定番なら)、『全能』って何だ?


 そうして俺が頭を捻っていると、何処からともなく、声が響いてきた。


 〔〈全能〉とは、読んで字のごとく、『全ての能力』と言う意味です〕


 ?!は?!誰?!


 〔初めまして、マスター。私は、マスターの補佐(サポート)を務めささせて頂きます、〈人工全知アーティフィシャル・オムニッセント〉です〕


 あ、アーティ……?


 [呼び方は、お好きにどうぞ]


 はあ………………って!いやいやいや!そうじゃなくて!!何処から声がしてんの?!


 俺は慌てて、視線だけをキョロキョロ動かす。


 [探しても、何処にも居ませんよ?私は、所謂マスターが持つ【能力(スキル)】の一つに過ぎませんから。姿形もありませんし、会話は脳に直に語りかけていますので]


 な、なるほど……。

 言われてみれば、確かに頭に直接響いてる様だ。


 …………少し落ち着いてきた。


 で?要は君は、俺の補佐をしてくれるって事でいいのかな?


 [はい]


 その理由を聞いても?


 [記憶保持者(・・・・・)である方々には、ステータスにもあるように、【転生者特典】と言う物が付いています。こちらは、一般的なスキルよりも強力でして、そう言った方には、私の様なサポーターが付く事が希にあります]


 ふーん。つまりは、誰にでも付く訳じゃないって事?


 [はい]


 それじゃ、次の質問だけど、君はどんな質問にも答えられるの?


 [残念ですが、全てを答えられるかは、質問内容にもよります。『全知』といいましても、制限(ロック)が掛けられてる内容にはお答えしかねます]


 制限、ね。なるほど。

 なら、答えられる範囲で構わないから答えてくれる?


 [畏まりました]


 俺が居た白い空間内に居た人達で、実際にどれだけの人が記憶を持って転生出来たのか。それと、記憶を持たなかったとしても、転生出来たのか。


 [あの場に居たのは、全部で二一三六名で、その内の三割程が記憶保持者として転生しております。更に四割の方が、記憶を消去(デリート)されて転生されました]


 三割か……多いのか少ないのか、微妙な所だな。


 つまり、残りの三割は転生する事すらなかった、と?


 [はい。そうなります]


 そう…………。


 もし、彼女(・・)が居た場合、どちらに該当するのだろうか。

 流石に、そこまでは答えられないだろうな。


 それじゃ、次の質問だけど、さっき言ってた俺の能力の〈全能〉……あれは、他にも持ってる人達が居たりする?


 [はい。居ます。但し、マスターが持つ〈全能〉と、他の方々の持つ〈全能〉は違いますが]


 ん?どゆこと?


 [申し訳ありません。そこまではお答え出来ません。私は、あくまでマスター個人の能力の範囲内をお教えする事は出来ますが、流石にまだお会いしてもいない方の能力まで答えるのは…………ルール違反(・・・・・)となりますので]


 そりゃそうか。


 なら、俺の能力〈全能〉についての詳しい情報と、身動きが取れない赤ん坊でも何が出来るのかの、効率の良い方法があったら教えてくれる?


 [承知いたしました。マスター]


 うん!宜しくね?『アシス』。


 […………アシス、ですか?]


 うん。呼び方は好きにって言ってたから、アーティなんちゃらだと長いし呼びにくいし、サポートって呼び名も変だし、だから、助手って事で『アシスタント』ーー略して『アシス』にしたんだけど……嫌かな?


 [……いいえ。光栄です]


 良かった。あ、俺の事も、『マスター』じゃなくて『トーヤ』でいいから。


「畏まりました。トーヤ様」


 こうして、俺はアシスのアシスト(駄洒落じゃないよ?)を受けながら、異世界で前世の記憶を保持したまま、新たな人生を歩むのだった。











 [アシス、ですか。ふふふ。面白い方ですね。彼は果たして気付いてるのか気付いてないのか。あの方は、彼にかなり目を掛けていましたが……果たしてどうなる事やら。これからが楽しみですね。貴方が正確に『????』になれるかは、今後の貴方次第です。それまで、きっちり、私が『アシスト』させていただきますね?トーヤ様]








評価が、予想よりも高かったら、連載版として掲載する予定です。


それにしても、『人工全知』の英語が合ってるか自信無し(爆)

一応、ネットで調べでみたんだけどね(笑)

因みに、『人工知能』と『人工全知』は、似て非なるものです。

全体の意味合いとしては同じなんですが……そこは万が一…………いや、億が一連載版になったら理由が明かされる……………………かも?(笑)

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