秘宝との出会い。三回目の続き。
続きって言うのか微妙なところですが、関連話なので続きとしました。
前、第三回にて 驚くべきかかわりを持つことに、と引っ張ったハルカちゃん世界における秘宝こと 世界七大秘宝、その一つとのまさかの出会いをお届けします。
メモによると2017年3月19日、ハルカちゃんと出会った一年ほど後の夢で存在を認識しました。
この夢そのものは、ハルカちゃん世界とはまったく関係のない世界の夢で、そこにいた女子は夢から同行者になってたりしますがそれはともかく。
夢の終わり際に「みつけた」ってひとことを聞いたんですが、この声。普通に聴く声とも、夢として聞くちょっとふわっとした音量の声とも、サモナー領域のぼんやりした音ともまた違う、
「こいつ、直接脳内に?!」
って言う音量でした。これは体感した人にしかわからないと思うんですが、本当に頭の中から聞こえたとしか形容のしようがない音量でですね。
やたらにはっきりしてて ボリュームがでかくて、妙に記憶に残る、そんな声だったんですよ。起きてる時にも一度だけ、脳内ボイスを聞いたことがありましたが、その時とまったく同じ音量だったんです。
声の主が女の子って言うのはすぐにわかりましたが、その夢に「みつけた」を発した本人は見えませんでした。
少しして、その声の主である女の子がサモナー領域にやって来まして。話を聞いてみるとこの少女、エクスちゃんの秘宝メモの中に書かれた秘宝の一つ 「生なる魔饗レーベカルス」だと言うことでした。
「みつけた」って言う発現、最初夢の中で起きていた事柄に対する物だと思ってたんですが、どうやら俺のことを発見できたことに対する言葉だったようで。なぜ俺を? と聞いてみたら、魔力が特殊だからとのことでした。
だからと言って、世界を超えてまでサーチができるとは だてに秘宝に分類されてないな。とは言うものの、サーチ範囲広すぎだろ、とも思いますが。ハルカちゃん世界にあった、俺の魔力の残滓でも辿ったんでしょうかね?
レーベカルスだと毎度呼ぶ際に長いので、レ「ーベ」カ「ル」スでベエルと呼ぶことにしています。これまで何人もの人間と出会ったそうですが、俺ほど真剣に名前を考えた人間はいなかったそうな。
これが驚くべきかかわりです。まさか まったくの別世界の夢に干渉して来るとは思いませんでしたよ。
ハルカちゃんはたぶん、ハルカちゃん世界に俺がいた夢だったんだと思いますけど ベエルちゃんは自分の意志で、俺の魔力をたよりに世界を渡って来たんですからね。
これも前回のナイアたん(タイトルにたんがついてるのでたん呼びしている)たちと同じく、ベエルちゃん以後 接触して来た人が 夢で見てる世界ともまた別の世界の住民って言う形での出会いはないですね。
以下、レーベカルスについて。エクスの秘宝メモより抜粋編集。
生なる魔饗レーベカルス。
140cm程度の少女の姿をした、魔造人形。
その名前は勇者の癒しの意味を持ち、その魔力で人の傷を癒す。愛らしい容姿、無邪気なふるまいから心を癒す意味にもなっている。
どこにいるのかは定かでなく、ある一か所を拠点に放浪しているだとか癒すべき勇者をどこかの屋敷で待ち続けているだとか諸説あるらしい。
追加情報として、身長が20センチぐらいおっきくなった 大人モードとでも言うような姿になることもできます。
この状態だと身長に合わせて、声も大人っぽくすることもできるようですが 自然になってるわけじゃないみたいで、すぐ元の子供声に戻っちゃってました。それにあまり大人モードは維持してられないみたいです。
このマンナフェロス、本人がこっちの世界に合わせてホムンクルスって書いた方がいいんじゃないか、と気を使ってくれましたが 俺がハルカちゃん世界の呼び方を教えてほしかったので、元語を教えてもらいました。
以上、ベエルちゃんことレーベカルスに関する話でした。