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名前のない英雄  作者: Ru:NoName
3/8

先生という人

こんにちは、こんばんは川端です。


ぼちぼち完結させていこうと思います。



それでは、「名前のない英雄」どうぞ



腹痛&腹痛


部屋に戻ってすぐに、先生はテレビを点けた。

ゲームをするわけでもないので、画面に写る番組はどれも日頃の事件等に関するニュースや、テレビショッピング。ドラマなど様々ではあったが、どれも先生の興味をそそるものではないらしく、番組は次々変えられていった。

おかげで、どれも中途半端に観てしまったから続きが気になってしまう。

「暇……ですね」

「えぇ、暇ね」

どうやら先生自身も「暇」を感じているらしい。

だが、なぜだろう。あえてテレビを切って近づいてくるのは。

「…………」

「………………?」

「…………」

「…………??……あ、あの、先生?」

「えぇ。なにかしら」

先に無言に耐えられなくなったのは自分だった。

「なぜ、ベッドにお座りに?」

「……へんかしら?」

と、言われ返答に困った。いや、世間一般的に考えれば、病人(自分がそれに該当するのかはさておき)のベッドに腰を掛けるなんてこと。しない。だが、もしかしたら座る可能性もないわけではない。

だから、そこに文句はない。

強いていうなら、若干太ももを踏んでいるのがもどかしい。

遠慮からの若干なのか、無意識の偶然の事故による若干なのか。

この際踏むなら思い切り踏んでくれ。と、心のなかで叫びつつ──

「そりゃ、普通椅子に座るでしょうね!?」

と、やはり言わずにはいられなかった。

「……わかったわ」

「なんで不満そうなんすか」

「不満なの」

「そのまんまかよ!」

素直に移動したな。と、思ったのもつかの間。

彼女は明らかに拗ねたような表情をして、僕を見つめていた。

「……それで、なんかようですか?」

「…………?」

「え、特にないやつですか」

「そうよ」

「まじか。なんかわかんないけど、すっごい先生分かりやすい」

しかし、これでは暇を持て余すだけだ。だからこそ部屋でできる「なにか」を考えたわけだが──

結局、部屋で何のアクションのない時間を数時間ほど過ごした。

僕がベッドで横になり、その隣に先生が椅子に座って待機する。

「……暇、ですね」

「……………………暇ね」

もう千回目位ではないかと思える会話。僕からしたら初対面の人にただの真顔で、無言で横に座られるのは、恐い。だからこそ何かしらの会話をしてしようと試みているのだが、この人はほとんど相槌しか打たず、続かない。困り果てて同じことを何度も聞いているのだが、回答に変化は求められない。

またもや沈黙が訪れたたその時──

『ビーッ!ビーッ!ビー……』

今までの静寂を否定するような慌ただしいアラームが鳴る。

それに対して先生が急に立ち上がると、僕の襟首を掴んだ。

ご愛読感謝です。


今回は「先生さん」という人の人物像を短めに描きました。

彼女は物事にあまり興味を示さない。

紫陽の側には居たい。けど、それを口には出さない。


そんな感じが描けていればなと思います。

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