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『プロローグ……異世界への招待客』その1

はい、

あるきっかけにて別世界へのおとされ系テンプレ作品始動っ。


現世にてある一つの出来事をきっかけにして出会うはずもない二人が共にこの世界で再会する。


それをきっかけに様々な事件に巻き込まれ系異世界冒険劇です。


てな訳でっ。


始まり始まりっ!

 



 ――無限とも言える時を繋ぐかのように広がりを見せる並行世界。この世のありとあらゆる仕組。

 光。それに相対するように闇が存在する。



 何処までも続くかのような漆黒の世界を照らすかのように宇宙――異次元――異質――更に幾つもの折り重なる平行世界――


 そう。とある科学者の学説曰く、この世界は幾つも折り重なる無数の平行世界が存在するという。そして。その平行世界はそれぞれが同じ刻を刻み存在するのである――



 そんな平行世界の一つにある異変が起きる!



『Magic-Stone(アクエリアス)


 その神に与えられし力を用い――この宇宙(そら)の中心点から一筋の光が舞い降りる。その刻に深々と刻み込みながら――





          ◆



          ◇




 人は誰しも越えなくてはいけない壁にぶつかる。しかし、その幾多をもある壁を乗り越えてこそ己自身の向上に繋がり。

 いわば人は皆見えない壁越えの為にひたすら努力を積みかさね。積み重?



「うっげェ!無理っ、マジこればっかしは俺の、俺様の許容範囲を越えてやがるっ!」


「そこっ。気が散るから静かにしてくれないか?」


「さーせん…」



 今現在俺様こと葛城(かつらぎ)光雄(みつえ)18歳は、周りからの痛々しい視線と見えないプレッシャーの圧力に押されている。


 今日、7月20日の日。しかも昼間の猛暑の余波も手伝い午後17時30分現在も尚、蒸し暑さが残るデッサン室。


 その室内にて補習授業と言う名の高過ぎる壁にぶち当たり、苦戦中なのだ。



 それにプラス得点付きとも突っ込みがいのある人物デッサンとはこの事なのだろうか。


 そうっ!今俺様の前に立ちはだかるように存在する”ハゲッ!”

ぞくにいうハゲはハゲでもスキンヘッドな肉厚極まりない胸筋マッスルオヤジが!?



「俺様のデッサン力を吸い取りまくているのだからぁ!」


「うっせえぞコラ!ちったぁ落ち着いて描けんのか、にいちゃん」


「ひ?ひゃい」



 全くどいつもこいつも、気持ち悪いのは俺だって同じだっつの!



 俺が通うここ、都内某所の一角にある専門学院。

通称桜丘アニメーション学院は、五万とある同専門校の中じゃ数々のゲームデザイナーや名を残す有名な絵師を生み出した歴史を持つ学院だ。



 しかしその肩書きを目的にして入学した訳でも無く。ましてやそもそもその輝かしい歴史は既に遥か過去での産物と化している。



 つまり、結論からすればようはただ単に俺が住みやすい激安学生寮付きと、その学院まで徒歩10分と、かなり近いだけの為に入学したと言っていい。



 と、そんなおちおちしてられないな。早く目の前のザコハゲを倒し、とりあえずは経験値を稼がねばと。



 気持ち悪いのを何とか脳内美少女に置きながら適当にすませる。あの分厚い胸筋じゃなくもっと別次元から俺様のより完璧なるパーツを描き載せる。

 具体的に言えば、うん。”広野に咲く一輪の花”をイメージし、彼を次のステージへ覚醒進化し。しん…




 あり?





 んなっ!





 な、なんじゃこりゃあ??

ハゲマッスルオヤジ顔の”メイドギャル戦士ぃいい!?



「や、ヤベェ…」


「おっ?これ、すげ〜出来栄えいいじゃん光雄!」


「どれどれ?…うわっぷ!?…おい!まさか新手の”格闘キャラ”『スコルビッチ・コマネチングMk-Ⅲ』だと!」



「おいいっ!お前等なぁ…」



 ”とんでもねェ〜”もんをこの二次元っつースケッチ用紙内に召喚してしまった俺。

補習授業と言う名目を早く済ませようと無心になりその結果。たまたま後から教室内に来た悪友事。内田(うちだ)智一(ともかず)が、意味ありな表情で俺が生み出したカオスキャラに眉を潜ませる。

 それに呼応するかの如く「すげ〜」だの「かっけェ〜」だのと、てんやわんやな惨状を創り出してしまたのは後の祭りでもあり。



 俺達の担任にもなる野原(のはら)喜八(きはち)事。通称”タヌキ”までもが新手のスキンヘッド変態キャラを俺が今製作する格闘ゲー。武勇源。

 ようは『ブゲン』にて採用するというカオスな有様に!



 つか、んな変態キャラにみんなして食いつくか?普通。

なにこのカオス!しかも『スコルビッチ・コマネチングMk-Ⅲ』って。

 一体何処がどうなりゃんな名前が出てさきるんだ!?

ネタかっ?新手なネタなんか?



 人の絵を囲むような惨状と化したここ補習用教室をよそに自らが生み出したカオスから逃げるが如く俺はここから脱出した。





          ◆◇




 結局は溜まりに溜まった補習授業を途中ですっぽかしては降り出しに戻るのを後悔する俺。


 いつの間にか日は傾き、多分もう既に19:30分くらいだろうか。



 学院から徒歩で役15分。周りに生い茂る街路樹が続く学院前のメインストリート。某駅の直ぐ近くも会いまり帰宅を急ぐサラリーマンや未だ仲間等とダベり中な学生を横目に唯一の俺様の城でもある学生寮に向かう。



「たしか部屋の冷蔵庫。野菜ばっかだったよな、しゃーない。気分的にも焼肉にすっかな。それに野菜ばかりじゃ脳内まで葉っぱが生えちまうし……さてっと」



 今日に限り早々帰宅する気分でもなのも手伝い何故か近くのスーパーに足を運ぶ。


 夕飯の食材でもと店頭に並ぶ食材とサイフ中身をチェック。

まぁ、バイトで稼ぎながら生活する方々には申し訳ないが。


 何故か学生寮で一人暮らしをする為の家賃をし送る親のおかげもあいまり多少の生活費を減らせばある程度のゆとりはあることはあるのだが。



「ま、偶に今日くらいは弁当でもいいかな」



 とまぁ。週一程度なら多少の贅沢は可能っつー訳だ。

それにあの学生寮自体少々あらぬ噂もありな物件のおかげで激安家賃な事は当然実家には内緒にしている訳なんだがね。



「つー事で、惣菜とピザだな。後は…グレープジュースをワインのつもりで貴族気分でも。いや、今回は特別な晩餐会だっ!て事で。さ、酒コーナーで本物を?いやいや」



 うん。因みに今の俺は18歳。当然未成年でもある。

しかし何故か今日に限り良く分からんが特別な日になりそうな予感がするようなしないような。



 そんな無駄なテンションに煽られながら何故か貧相な学生寮と言う城にて欧州貴族気分な無駄な晩餐会を開く為…まぁあの学院に居た内田と菊池もその内部屋に来るだろうし。



 うん。青春時代の一環として今日7月20日。20:30開催な第三次光雄ギルド風晩餐会を真夏特有の星空を仰ぎながら開催決定を人知れずしたのだ。

 え?…第三回っつー事はその前もあったって?

 ま、んな突っ込みはご想像に任せるぜ。



 しかし、このチーズ類やピザ。それにワインを購入した事で、雇用範囲を超えるようなとんでもな惨事なカオスを生む事になろうとは…。




 今思えばこれで良かったのかと…。



 つづくっ!





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