草をむしって2000円
「八っ!!ここはどこだ?!」
俺は目を覚まし辺りを見回した。
なんだここは?神殿?のような雰囲気だが?
「目が覚めましたか」
目の前には女が立っていた
「これから転生に向けて、あなたにスキルを授けます」
「ちょっと待て!!転生?!俺死んだのか?!」
「報酬をもらうとき『倍コイン!!』と唱えてください。報酬が倍になります」
「いや!!ちょっと!!色々説明してくれよ!!」
「それでは良き異世界の旅を!」
ろくに説明もされないまま移動魔方陣が開いた
「うわああああああああ!!」
俺の記憶は一度途絶えた
再び目覚めるとそこは中世ヨーロッパのような街並みが広がっていた
「これが異世界転生ってやつか?実際やられるとメチャクチャ乱暴だな・・・」
俺はなんで死んだのかも思い出せないでいた
「とにかくこういうときはギルドに登録に行かなくては・・・」
すると目の前を女が立ちふさがった
「よう兄ちゃん 金目の物出しな」
鎧をきた女剣士が俺をカツアゲしてきた!!
「ちょっと最近仕事だるくてさぁ、金ぜんぜん持ってないわけ」
「しっ知るか!!俺はまだギルド登録もしてない新米ルーキーなんだぞ!!」
よく見るとなんだこの女剣士のふざけた見た目は・・・黒ギャル?
「あーしの剣がうなりを上げないうちにとっとと金目の物だしな!」
あっやっぱり一人称「あーし」なんだ
「俺は今『すかんぴん』だ!!だからギルドに行かせてくれ!!」
「カネ持ってないってことぉ?」
黒ギャル剣士は剣を鞘に収めた
「ならギルドの登録手伝ってやっから、これから稼ぐ金は半分あーしによこしな!!」
「なんでそうなる?!」
「楽して稼ぎてーからに決まってんだろ!!」
「はえーここがギルドかーちょっとしたテーマパークに来たみたいだぜ」
俺はけっこうはしゃいでいた
「おい、こっちのねーちゃんに話聞きな」
めんどくさいのでこの黒ギャル剣士は連れてきた
「ではこのカードに手をかざしてください。あなたの職業が表示されます」
「おっ面白そーじゃん!!」
黒ギャル剣士は興味しんしんだった
俺はカードに手をかざした
「あなたの職業は『金の亡者』です!!」
あっ?なんだ?金の亡者って・・・?
「きゃはははははは!!金の亡者!!!」
「おい!!笑うな!!俺はショックを受けてるんだぞ!!」
黒ギャル剣士は笑い転げていた
「・・・・はーおもしれー!!お前名前は?あーしはミア」
なんかこの女に気に入られた?
「俺の名前は銀太郎だ」
「これからよろしくな銀太郎!」
「で、なんであーしら草むしりしてるワケ?」
「しょーがねーだろ、俺のステータスで請けられる仕事これだけだったんだから・・・・。」
俺のステータスは詳しくは伏せるが、おおよそ冒険者として通用するステ振りではなかった
「だっせぇなぁ!『金の亡者』!!つーかなんなんだよ『金の亡者』って」
「俺が知りてーよ」
はぁ・・・・異世界に来て最初にやる仕事が草むしりかよ・・・・
「で、スキルはなんなん?」
「なんか報酬が倍になる魔法?みたいなやつだ」
「あー倍率にもよるねぇソレ」
「倍率低かったら笑うわww」
草むしり・・・この量だと20ゼニアってところか?
俺たちはギルドに仕事の報告に行った
「はい、この草の量ですと20ゼニアになりますね」
たしか報酬をもらうときに「倍コイン」っていうんだっけ・・・?
「ば・・・倍コイン?」
俺は顔が真っ赤になった。あー!!人前で呪文を言うってめっちゃ恥ずかしい!!
「失礼しましたこちら草むしり代600ゼニアになります」
!!!!!30倍!!!!!
「おい!!すげーな銀太郎!!5倍だよ5倍!!!!」
「いやいや30倍だから!!」
「すっげーなー!!30倍!!!」
「ああ、これで俺が普通の冒険者やれてたらもっと稼げるんだが・・・・」
「じゃあちょっとあーしゴブリン狩ってくるわ」
「えっ?お前そんな強いの?」
「あーしBランク冒険者だしな!!」
しばらくしてミアが帰ってきた
「ゴブリン5体狩ってきた!!」
俺は大はしゃぎで計算した
「1体2000ゼニアとすると五体で10000!!!」
俺の計算はどうやら正確だったようだ
しかもそれに30倍のスキルがかかる!!
俺たちはその日、宿屋を買い取った




