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第5話 【完結】 七夕の誓い

入れーーー入ったーー

打球はぐんぐん伸びる、伸びていく、伸びていくー

入った、なんと、先頭打者、ホームラン!和井田学園、先制!




「明日の試合、初戦、俺、ホームランを打つ」


悟は真剣な顔で、桜井を見ていた。

「ホームランを打ったら、初戦、でホームランを打ったら、僕の彼女になってください。」


桜井は、え?今じゃダメなの?心の準備はできているのに、え、どうして、ホームラン


「打てなければ、それまでの男です」

「必ず、打ちます。」


その日は、そのまま、寮に返り、桜井も帰宅した。


翌日大会初日である。


監督がツアーバスに乗り込む前に、部員を集めていた。

監督

「集合」


すると、突然

悟は真剣な眼差しで

「監督、お願いがあります。今日打順1番で、出してください」

「お願いします」

悟は深々と頭をさげた。


監督

「悟の1番打者は異論ないが、どうしたのだ?

「お願いします。」


監督

「オーダーは既に決まっている、キャプテン、後は宜しく頼む」


嘉位

「悟、気持ちはわかるが、落ち着いて欲しい、オーダー票を発表する」

「既に背番号は昨日伝えた通り」


「1番 ライト 背番号9 福井 悟」

・・・

・・・


控え・・・



由良

「悟、聞いたであろう、元々、悟が、1番打者だぞ」


悟、燃えるような心が熱くなり、大きな声で

「ありがとうございます!」




嘉位


「いくぞー」

「甲子園」


一同

「おーーー!」




東東京大会 1回戦が始まろうとしている、表の攻撃からである。



第一打席

打席には、福井 悟 背番号9



アナウンスとサイレンが鳴り響く中、


その初球であった。まだ、プレイボールのサイレンが鳴り終わらない。



悟、もらった!!!(俺の気持ちよ、スタンドまで届けー!)

サイレンが鳴り終わる前に


悟はフルスイング(思いを込めて、バットよ、想い、ボールに乗れー好きだー!)



悟は、走りながら、打球の行方をみつめ


「いけーーーーーぇ、はいれーーーーーぇ」



と声を出して、走る



白球は、そのまま、レフトスタンドに



悟、初球

先頭打者ホームラン!



新生和井田学園 硬式野球部 

公式戦、第一号は、なんと、悟であった。



桜井(本当に、打っちゃった。ホームラン)

(あれ、私、私、泣いている。泣いているの、あれ、どうして)




試合は勝ち。2回戦に和井田は進んだ。試合後、学校に戻り、解散。






悟は、寮で着替えてから、桜井をデートに誘った



日が沈みかける、夕方の公園である。公園には誰も居ない。二人だけの空間であった。

桜井と悟は、一緒に公園のベンチに腰をかけて、座った。



桜井は飲み物を悟に渡しながら

「凄かったね、ホームラン!!泣いちゃったよ、嬉しかった。かっこよかった!」

「えらいぞ、悟君!」


桜井は、気持ちを落ち着かせ、意を決めた事を、言葉に

「その、約束なのだけれど」

桜井が言いかけるが、悟は、手で桜井の口をふさいだ。


え?


どうして、


ダメなの?


やっと気持ちが整理出来たのに、



ダメなの?


どうして


どうして、




それなら、

デートに誘うの


え、

わからない。


私何か、

間違っているの



ホームランを打ったらと

今日、

和井田1号




何が、

いけないの

どこが

ダメなの


何か、

誤解していたのかな

え、

どうして、




そう思うと、

桜井は、こみ上げていた感情とはまったく違う、

悟の行動に



この後、何を言われるのかと思うと、

胸の奥が苦しくなり、

涙ぐんでしまった。



もしかして、

わたしの勘違い、

勘違いなのか



悟は手を口元から離して、立ち上がり、桜井をずっと見つめる、真剣な眼差し



悟(ここは、僕から言葉で言わないと、桜井をじっと見つめて)



「桜井さん、入寮説明会の時に、心を奪われました。一目見て、もう、目が離せなくて、離せなくて」

「伝えるきっかけが、欲しくて」



「桜井さん、好きです。一目見た時から、今はさらに、好きです」



「俺と付き合ってください」



「お願いします」



悟は、頭をさげながら、手を差し出した


すると

桜井は、

フラれると思っていた。



それが、

悟の口から

直接、言葉で、付き合ってくださいと


桜井は、

こみ上げる気持ちを、

我慢していた、

我慢していたが、



一気に、

想いが

そうホームランのように、飛び込んでいき



桜井は、

涙が一気にあふれ出していた。涙を止める事は出来ない。



桜井は声にならない、か細い声で、

震えながら、

それは感動、

心の震えであり、

そっと、悟の手を取り


「わ、わ、た、しも、悟君が」



「す、す、すきです」



「おねがい、し、ます」



桜井もやっと想いを伝える事が出来て、さらに涙が止まらない。泣いてしまった。


「ありがとう、次も打つよ!ホームラン。約束する。」

と言うと、桜井の涙を拭いて、桜井をたたせて、そっと、唇を重ねたのであった。


桜井は、嬉しくて、嬉しくて、嬉しくて泣いた。嬉し涙は産まれて初めてであった。


この涙は、

その後、甲子園への道を切り開く奇跡を描く、一つのきっかけになっていく。



世界一のヒーローになっていく。

桜井 春

福井 悟


運命の出会いは、世界を救うのであった



Fin.




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あとがき」 


「恋愛、泣ける群像劇、そして伝説の甲子園」ユニークアイテムな女子(絶対的替えの効かない、唯一無二の彼女)「ゆにかの」


全340話 

お読み頂き、ありがとうございました。これにて、完結です。


え?

告白?


香織さん、八重さん、楓ちゃん?

嘉位君は?由良君は?連君は?


読者の皆様の中で、温めて、想像して頂けると、幸いです



マスタ節 いかがでしたか


心に、響くもの ありましたか


4万5000PV

ここまで、続けられたのも、暖かい皆様のおかげです。


正直3章を終える時に、PV1000越えなかったら、その時点で、やめようと思っていました。


本作品は

2025年1月から4月半ばまで構成。

半ばからイベント毎に書き始めました。


反応が無ければ、やめよう。

終了判定

1.PV伸びなければ、死球で完結

2.ところが、思いのほか伸びました。ありがとうございます。 甲子園優勝で、完結を取りやめ

3.高校生編 完結


その先プロットもありました。



物語、はじまりがあれば、終わりがあります。


差別化を計った、現代ファンタジーx群像劇x青春xサスペンス


誰かしらの、こころに、響いたと思います

願いたいです。


皆様、誠にありがとうございました。

これにて、ゆにかの 完結です。


     2025年10月9日

         masuta


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