【告白編】第7話 二人だけの、世界
タクシーをお願いします。タクシーです、お金、大丈夫です、タクシーです。お願いします。
佐伯は、とりあえず、ここは大人である、大人の姿勢で
佐伯
「ね、とりあえず、ドリンクと、あと、何が好き?」
「一杯、食べてね!ほら、野球部なのだからね」
佐伯は、ドキドキを隠し通し
メニューを開いてみると、
た、高い・・・。
ここは、キャプテンは好きにして良いといっていたので
佐伯
「これなんかはどう?美味しそうよね」
佐伯は、ここは、行かねば!!!ドキドキする鼓動を隠しながら
佐伯は、いきなり立ち上がり、
戸倉の脇に座り、戸倉君と距離を詰めた。
戸倉・・・・佐伯さん、髪の毛、良い香。女の人って。
戸倉、も、佐伯を意識してしまい、ドキドキしてしまった。
それもそのはず、
戸倉は、
女性と付き合う事など、皆無、
ましてや、デートも、
そして二人きりなど、
小学校、中学校と、
野球一筋できたのだから
戸倉は、戸惑い、え、?女の人ってこう、なんというか、えええ
佐伯は、ドキドキを隠しつつ、さらに、戸倉君につめより、
佐伯、ドキドキ、収まれ、収まれと、会話、会話
「これは?ナムルとか、キムチ、カクテキキムチも良いわね」
そんなメニューを選んでいると、
既に、由良が手配してくれていたコースが
次々と運ばれてきて
佐伯、あ、これは、キャプテン、副キャプテンの差し金。ありがとう!!と心の中で、お礼を
佐伯は、ドキドキをかくしつつ
佐伯
「では、わたしが、焼くからね、どれがいい?」
戸倉も、ドキドキしてしまい
「あ、あ、お任せします」
二人は焼肉を焼いている音が、大きく聞こえ、これでは会話が成立せず
佐伯は、焼いて、戸倉君のお皿に、お肉を
佐伯、会話、うーん、思いつきで
「戸倉君って埼玉のどこら辺なのお家?」
戸倉も、無言の緊張から、開放されて
戸倉
「僕は、川越インターのすぐそばです。家!」
「駅からは、遠いですが、車は便利ですね」
佐伯
「川越!でも、和井田から、電車一本、乗り換えあっても、1回だね!」
佐伯は、スマートフォンで乗り換えを調べて、それを戸倉君に見せた
戸倉
「へーー!そうなのですね!」
戸倉は実は、電車に乗った事が無いのである。
次々にお肉が運ばれてきて
ごはんも、ジュースも!
佐伯、もう、聞いちゃえ!!と、ここを聞かなければ、始まらない、だめもとだ!!、勇気をだして、さりげなく
「戸倉君、中学校でもてたでしょう!彼女は?居るの?」
戸倉
「え!彼女、とんでもない!僕、彼女いません、し、女性とお付き合いなんて、したことがありません」
「子供のころから、野球1本ですから、学校終われば、塾か、練習!」
「土日は遠征試合ですし、夜は個別レッスンと、塾なので」
「学校で、女の子といや、男の子ですら話す時間も、無かったです」
戸倉も、ドキドキしていた、女の子と話す事じたい、初めてに等しいからで、勢いで
「佐伯さんは、お奇麗なので彼氏が羨ましいです」
佐伯、ええええええ?そう見えるの?そいえば、楓が佐伯の美貌!と言ってくれていたな
「わたし?わたし、彼氏いないよ。というか、男性とお付き合いしたことがないです」
「男の子と話すのは、そうね、副キャプテン、かな、中学校からは、高校からはキャプテンくらい?あと野球部の
せんさん、かずき」
「すごいのよ、キャプテン、副キャプテン、来年結婚しちゃうの!マネージャーキャプテンの八重さんと蓬田さんと!」
戸倉
「えええええ!!!結婚!!あのU-15代表のノーノ伝説バッテリー!結婚ですか、話がぶっとんでいて」
佐伯と戸倉は、そうだよね!!
と大笑い
場が和んで、
二人は、楽しくて、楽しくて
時間は過ぎていき
佐伯は、攻めをつづけ、お肉を
「はい、あーーーん、あーーーん、どうぞ、おくちあけて、あーーんと」
戸倉はドキドキしながら、口をあけて
「あーーーーん」
と、
お肉を頂いた。
もう、戸倉も、ドキドキしてしまい。顔が真っ赤になっていた。
正直、戸倉君、お肉の味がわからなほど、緊張と、ドキドキがとまらなかった
食事を終えて、
佐伯は、えええ、このまま、帰したくないが、駅に送らなくては
せめて、連絡先の交換くらいはと、考えていたが
駅についてしまった。
駅について中をすすむと
戸倉
「!!しまった!スマホのPayしか持ってきていない。」
「今日、父さん、母さん、会社のゴルフって言っていたから」
戸倉は、あらためて、佐伯に
「僕基本的に、自転車移動、あるいは、両親の車で学童野球も、ボーイズも来たので」
「電車に乗ることするら、実は初めてです。受験も、入寮説明会も、送ってもっらたので」
「恥ずかしいことですが、電車に乗るのが、今日が初めてでして、すいません」
佐伯!!!これは、これは、大チャンス到来!
「謝ることではないですよ、和井田も幼稚園、小学校、中学校、高校とエスカレータの生徒さんは」
「電車に乗った事ない生徒、多いです。高校の部活で初めて乗る子とかね!」
戸倉
「そうなのですね、良かった。僕だけかと」
佐伯
「そんなことは、無いですよ、エリート進学校ですので、和井田は、和井田が全てやってくれるので」
佐伯よし、ここで、自宅を完全に把握する!
「ところで、そうなると、戸倉君のお家ですが、教えてもらって良いかな?」
戸倉は、スマートフォンで住所を出して
「ここですね」
佐伯は、戸倉君の自宅をタブレットで確認すると、ええええ?駅から20Km以上もあるの?お家
でも、高速ICはすぐ近く。あ、だから、電車使わないんだ。使う必要がないのだね。
佐伯は窓口の駅員さんに、
「タクシーって呼べますか?」
駅員さん
「タクシーをどこまで?」
佐伯
「埼玉川越まで、往復で、1台頼めますか?電話番号がわかれば、もちろん、呼べますので」
駅員さん
「タクシーは呼んであげるけど、川越でしょ、え?高いよ。片道15,000円位、往復だと30,000位は
佐伯!そんなにするの、領収書あれば良いって言っていたから、
佐伯
「大丈夫です。」
戸倉
「えええ?良いのですか?」
佐伯、よし、まだ、時間を確保!
「うん!」
佐伯(え、タクシー、二人)
佐伯(また、二人きりだ、ここしかない、ここしか、ドキドキが止まらない)
和井田から、川越まで二人きりの空間である。それは、二人が待ち望んでいたことなのであろうか?




