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【告白編】第二話 【戸倉 光】 勝てなかった・・・

カキーーーーーーーーーーーーン、入れ、入れ、入れ、はいーーーーーれーーー






幼稚園から、英会話教室、ピアノ


小学校から、勉強、塾、水泳、ピアノ、そして野球。


外で友達と遊ぶこと等無かった。




小学校では、運動も勉強も、常に1番。




大きなお屋敷、戸倉建設である。


祖父、祖母ともに、幼稚園に入る前に、亡くなっており、祖父母の記憶はない。


ただ、写真で見たことがある程度であった。






そして、幼稚園が終わると、英会話教室、ピアノのレッスンと、


友達が出来る事は無かった。




小学校にあがって、さらに、塾が始まり、プールに通う事になった。




たまたまである、お母さんの車にのって、プールの帰りであった、


通り道で野球の試合がやっていた。学童野球である。




お母さん、車止めてください




お母さんは、車を脇につけて、光は我先にと、河川敷を下に降りて行き


野球を見ていた、




これだ、これが、やりたい。これだ。




この時、小学校1年生の夏である、


試合の勝ち負けより、大きいお兄さん達が、かっこよくて


眩しく見えた。これだ、これ、僕、これがやりたい






はじめて、自分で主張した、


その感覚はなかったのであるが、びっくりしたのはお母さんであった。


もちろん、お母さんは、息子の成長と受けとめ、


お父さんに電話をし、学童野球に入ることになる。






学童野球では、とにかく足が速い。速い、速い。




あれで、小学校1年生?嘘だろう。




こうして、小学校5年生の時には埼玉県で優勝したのである。小学校の時は、投手で4番であった。




中学校に進学する前に、ボーイズリーグ硬式に入り、


1年生でレギュラーが定着。守備はセンター、時に中継ぎや抑え投手である。


さらに足の速さに磨きがかかり、ホームスチールを成功するなど、


誰も、足を止める事は出来ない。






守備に至っても、センターを守りながら、レフトフライ、ライトフライをさばいてしまう、


直感的にボールの行方がわかるのだ、


打つ体制から既に、動き出すという天性の才能が開花していた。




そして、中学三年、光はボーイズのキャプテンであり、4番センターで、勝ち続け、


埼玉、関東を制覇、全国大会の出場が決まった。




全国大会もスタンドに入れ込み、順調に勝ち進んできたのである


いよいよ、決勝。




相手は強豪、愛知


そう、有名である、豊田 連。




豊田の投球は中学生とは思えない、球速で、145kmを軽々と投げ込んでくる


打っても、豊田、福井と、連続ホームランであった。




光もヒット性のあたりを打つが、得点にはいたらず、


7回裏である。 愛知 2-0 埼玉




豊田は一人で投げ切っていた


連(彼旨いよな、守備は天才だ、悟と同じ、天才だよ、打席も素晴らしい、全部ヒットを打たれている)




光(ここで、なんとかしないと、負けてしまう)




連(ここで、終わらせないと、タイブレークは球数が気になる)




連は、全力で、ストレートを投げた、おそらく過去最速、自信に満ちた投球であった






カキーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン




連は、後ろ向いて(嘘だろう、全力だよ、)




打球はどんどん伸びていき、ライトスタンド、ポールぎりぎりに、入っていった




光はベースを走り終え、選手とハイタッチ。




愛知 2-1 埼玉




豊田 連 今大会、初めての失点であった。そして、初被弾であった。


連(すごい、あの球をあそこまで運べるなんて、渾身の一球だった)




しかし、試合はそのまま終わり




優勝は、豊田 連の率いる 愛知ボーイズが、全国を制覇した。




光は、悔しくて、泣いた。泣いた。泣いた。




もっと、練習していれば、もっと、チームワークで


やれることは、あったはず、しかし、やり直しは効かないのである。




光はバスの中でも泣き続け、枯れるまで、泣き続けた




光の元には、徳栄、浦学、育英からのスカウトがあり、遠くは桐蔭、智弁からも


どのスカウトも、中学生の領域を超えていると、太鼓判である。






そんなある日、突如、和井田学園の特待生の話があり、


父と母の勧めで、和井田学園に進学することになった。




そして、入寮説明会である。




この説明会が、運命となることは、光はもちろん、知らなかった。


光は、女性と話したことも、無く、ただひたすら勉強と、野球に打ち込んでいた。


和井田学園に入り、野球に打ち込むと決めていのであった。

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