第二九三話 函館の風
打ったーこれは、大きい、宗山プロ第一号、なんと、満塁ホームラン
函館についた、嘉位、由良、連、せんさん、かずき、悟、光、香織、八重、楓、瞳さん、乙葉、桜井、佐伯
かずき
「え?空港から見える、あれですか、ものすごく大きい」
連
「想像を超えて、大きい、前に着た時にはあんなの、無かったのに」
佐伯
「ここに、株式会社 八重の訓練場が出来たのでしょう。空港より大きいのでは?」
桜井
「大きそう、悟荷物、荷物」
嘉位
「函館訓練場に行くのは、明日だから、まずホテルに行き、食事をとろう」
一同は歩いて、函館の国際ホテルについた
由良
「うなぎ、うなぎ、いくぞ!」
悟
「うなぎ!食べたことないです。いわゆる、ウナギ、テレビとかでみるもの、名古屋は」
連
「そうだね、名古屋だと、違うかな」
佐伯
「それなら、悟、お勧め、調べて来たの。ここのウナギ。副キャプテン、ここで食べるのでしょう」
由良
「おう、予約済みだ、特上、肝」
瞳さん
「わたしも、うなぎのかば焼き食べたことがないのよ、実は。」
せんさん
「確かに、子供のころ依頼かな、うなぎ。」
香織
「え?そうなのですか、日本酒とうなぎは、合うのですよ」
嘉位
「これは、もっと早くつれていくべきだった。」
「はい、これルームキーね、それぞれ」
「一度、部屋に荷物置いたら、ここに集合で」
桜井
「すごーい、スイート、海が見える。海よ、海、悟」
悟は、少し、変な気分になってしまい、背後から近づいて
桜井
「それは、夜ね、夜、ほら、キャプテンまっているから」
悟(うーん、我慢、我慢)
やさしく、口づけをし、ロビーに下りて行った。
一方の佐伯も
「す、すごい、ハワイも凄かったけれど、函館、一望、奇麗」
「選抜優勝したから、キャプテンからのプレゼントかな」
悟(優勝して良かった!今晩は、海を見ながら…)
一同はロビーにあつまり、そして揃ってうなぎへと
瞳さん
「うなぎ!、蒲焼は初めて、どーんとしているわね」
八重
「うなぎって、なんで、精がつくというのかしら?」
香織
「それはね、ビタミンが豊富なのA、特にB1、B2、亜鉛も豊富、疲労回復や、そう、八重の問いの答えになるかしら」
瞳さん(わかっていながら)
「具体的には」
乙葉は顔を赤くしながら
「今晩のパワーアップ?」
かずき(え?えええ?)
一同、頂きます!
光
「生きてて良かった、うなぎ 上手い」
「うなぎって、食べちゃいけない地域あるの、知ってる?」
悟
「え?食べ物なのに、食べちゃいけないの?それは、あれ、夜がお盛んになるから?」
由良
「ストレートだな。そうでは無くてね。」
せんさん
「うなぎを神聖な生き物であるとか、大災害から守り神とかの言い伝えがあり、今も残ってはいる」
かずき
「その大災害が後半年で、来る。間違いなく来る。」
嘉位
「今日は、この後、温泉に入って、それからディナーで」
「明日は朝、散歩に行く人は暖かい恰好で、朝市とかやっているからね」
「7時にホテルを出て、訓練場に向かいます。和井田の野球部のジャージと防寒具で」
一同
「はーい」
温泉も海を一望できるところであり
瞳
「函館ってなんで、こんなに素晴らしいのに、人が少ないのだろう」
八重
「由良はそれを、今回の訓練場と、一般公開用で、町おこしにすると」
楓
「この温泉気持ちいい、なんだろう、また変わった解放感があるわ」
佐伯
「ごくらく、ごくらく」
桜井
「この後部屋にもどって、時間がきたら、ディナー」
「ゆっくり、しよう」
「…念入りに洗わないと」
佐伯
「シュン、どうして、念入りに、どうしてなのかな?」
桜井(あ、声に漏れていた。)顔が赤くなり
一方男性陣は、湯船から上がるのが早く、嘉位の部屋に集まっていた。
野球部は今年のGWは遠征に行く、沖縄遠征。
そんな中、テレビをつけると、いきなり、宗山走のプロ第一号満塁ホームランのニュースが流れていて
由良
「華々しいデビューだな」
「お、飯塚兄も、1軍で、2ベース2本。サードだ」
「佐々木さんは打順1番になったのだ、昨年の首位打者だしな」
光
「キャプテンと副キャプテンは、プロには行かないのですか?」
由良
「うん、俺らは行かない。大学で考えるが、仕事もあるし、ただ、WBCには出たい所もあるのは、悩み」
連
「その時に考えれば良いのでは、今は、もっか甲子園より、未曽有の災害をどう防ぐか」
悟
「確かに、俺の足が役に立てば、いつでも使って下さい」
嘉位
「そろそろ帰ってくるかな」
そういうと、香織が部屋に入ってきて、男性陣もそれぞれ部屋にもどり
ディナーに向かった
ディナーは目の前で、焼いてくれる、ステーキや、好きなお肉の部位をである。
満喫した夜は過ぎていき、うなぎの効果なのバッチリ出て居て、翌朝お散歩にいく、ペアは居なかった。
きちんと7時には集合し、タクシーで訓練場へ
部隊長が待っていてくれて、一同整列
流石に、和井田の男性陣 大統領自由勲章の一同である
新隊員の誰もが、高校生とは思っておらず、ただ、ニュースで連日流れていた、世界の名誉が目の前に居る
ただそれだけで、身が引き締まる思いであった。
部隊長
「整列!」
由良は一同を見渡し、かなりの数、そして良い瞳をしている、
「自己紹介の前に、伝えなくてならない事があります」
「聞いてください。」
少し、間をとって
「半年後、東京は沈む」
「首都消滅である。」
少し、間をとって
「ただし、放っておけば、だ。」
「予想出来ていることは、俺たち、株式会社八重が防ぐ。」
新入隊員一同は、ざわざわと、ざわめく
嘉位
「シュミレーターから出たものは、東京に台風が接近、それより前に何度も局地的短時間豪雨を繰り返す」
「そして、とある時期に、河川が氾濫し、下水、地下水路による排水が整っていない東京は、水没する」
「日本から東京が消える」
「死者行方不明者数、300万人、土地家屋の倒壊等資産損失、経済損失は100兆円を超す」
「我々は、この災害を未然に防ぐ」
由良
「間違いなく起きる、トンネル落盤と同じように、その為過酷な訓練を受けて頂き、体制を作りたい」
「皆さまが必要です。必要不可欠です。」
「どうか、日本を救うために、お力をお貸し頂けないでしょうか」
「宜しくお願い致します」
改めて、自己紹介等する必要はなかった
嘉位と由良が発した言葉そのものが、会社の意味であり、自己紹介、強い意志の表れであったからである。




