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第二五〇話 京都事件 前編――旧N社の影

(やはり…ここに、居たのか)



京都につくと、まず、タクシーで着物を


由良が八重が目立っており

女将さん

「テレビ見ましたわ、ほんに、素晴らしいご両人に、うちらとしても誇らしい事でございます」


男性の物は、出来ており、着物はまだ、時間が欲しいとの事。

八重

「そうですね、でしたら、一緒に写真等を撮りたいので、又、今度来ます」

由良

「送ってもらっても良いのでは?」

「由良、一生ものだから、ちゃんと女の子は、着たいの」

連…嘉位さんも由良さんも、僕もだけれど、宅急便で良いのだが。いや、ここは黙っておこう。


香織

「それでしたら、袖を通すのは、また今度に致しますね。秋頃にお伺い致します」

女将さん:

「あの、ここで、御手洗様ご夫妻、わたくしと写真を撮って頂けないでしょうか、お写真を、こちらに飾りたいのですが」

由良

「もちろん、構いません。」

嘉位(由良のネームバリューがガンガンあがっている、良い。それは、そうだ、日本の宝なのだから)


由良

「では、これにて」


そのままタクシー3台にて、本田自動車の研究所へ向かった。


嘉位は事前に、山本財閥副社長として、本田研究所の取締役、EV取締役との面会を伝えており

それは、山本財閥会長兼社長の母と、豊田ホールディングス会長、株式会社 連 社長から既に連絡済みでもあった。

さらには、既に報道されている通り、株式会社 連 と業務提携、表向き、実質連に吸収されることも、既に業界には伝わっている

ただし、株式会社 八重 奇跡の報道やドキュメンタリーがテレビをはじめ、新聞、週刊誌等で取り上げられており

自動車業界の悲惨たる姿は、一部の関係者の間でしか広まっていなかったのである。


ゲートにて、山本財閥副社長 山本であるとつげると、すんなりゲートは開いて、タクシー3台は

研究所の中に入れた。


入口に、6,7名の若いフレッシュな男性、女性が立っており

「お持ちしておりました、山本財閥 副社長様 さ、こちらへ」


嘉位、由良、連、香織、八重、楓は、会議室に案内された


会議室の扉が空き、中に入ると

既に、本田自動車研究の取締役、部長達と、EV研究取締役、部長達が席についており、一度立ち上がった。

そっして

そこには、本田、EV会社の役員以外に、居たのであった。

そう、旧N社の社長、副社長、専務、常務、取締役、部長がずらっと。彼らは着席したままであった。


嘉位(やはり、ここに居たのか、旧N社役員一同)


香織、八重、楓は、静かに着席。


嘉位と、由良も前の席で、座り、


連がただ一人、中央に立っていた。


静まり返った、会議室に

連が一言、始めようとした時であった


旧:Nの常務

「あいつは!!あいつさえ、居なければ!誰だ、ここに、呼んだのは、今すぐ出ていけ!、ここは本田だぞ!」


由良が立ち上がり、


「お静かにして頂けないでしょうか、株式会社 八重 代表取締役社長 御手洗 由良と申します」


一同(あ、あの、勲章の、未然に災害を防いだ、株式会社 八重、連日テレビで…)


由良は、いったん席に座り。


連はあたりを見渡して、話し始めた。


「既に報道にある通り、本田自動車は、株式会社 連 と業務提携の名のもと、連の傘下、連に吸収されます」

「申し遅れました、わたくし、豊田 連と申します。お見知りおきを」


旧:N社の取締役

「また、子供か、子供の出る幕じゃないのだよ、ここは、日本最後の研究の場所、ここで世界をひっくり返す、子供はおうちに帰りなさい」


「そのあなたの言う、研究を凍結します」


旧:N社の専務

「なんの、権限があって、そもそも、何を研究して、日本の為にと、わかっているのか、いやわかるはずもあるまい、子供には。もう時間の無駄。無駄」

「いってやってくださいよ、本田研究の役員の方々、場違いだと、子供は帰れと」


「本田さんも、EVの方々も、気が付いているのではないですか?」

「今やっている事は、大陸でやっている事の二の舞になることを、そう、旧:N社と同じ過ちを犯す事を」


旧:N社の取締役

「過ちとは、なんだ、たまたま、売れなかっただけで、日本にこの技術は必要!子供にはわかるまいが」

「ほら、ほら、早く、お帰りなさい、社会見学の場じゃないのだからね。ぼくちゃんたち」


「週明けに株式会社 連 に 本田自動車は事実上の吸収されます。先だってこの研究を凍結します」


旧:N社の副社長

「株式会社 連に吸収されるのは、分かっております。私たちはそこで、返り咲き、N社を復活させます。連を潰して」


「無理です。旧N社は、何も見えて居ません、目先のお金の亡者です。」

本田の役員

「おっしゃっている事は、十分にわかります。これに未来が無い事も。ただ、もう、食っていく術がないのです」

旧:N社の取締役

「なにを弱気な事をおっしゃりますか、私共が全面的にバックアップすれば、大陸を制覇出来ます。」

EVの役員

「この研究の成果は、目先は出る。しかし、3年後、5年後、10年後、その廃棄物を全く考慮していない」

「旧N社も、大陸の会社も目先だけ見て、先を見ていない。この研究そのものに未来が無いのです」

旧:N社の常務

「いやいや、それは同じ過ちを犯さなければ、良い事ですから」

EVの役員

「具体的には?」

旧:N社の常務

「それは、そのだな、それを、回避するための研究じゃないのかね?」

旧:N社の取締役

「まさしく、その通り」




会議は旧:N社の取締役達の罵倒であれており、収集が付きそうにもない程

怒号が飛び交っていたのであった。彼らの目には、未来ではなく、過去の栄光しか映っていなかった。


そう、由良の一言が、今後を左右するのであった。



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