第二三四話 駆け抜ける連鎖
頬が真っ赤になっている、瞳、乙葉。笑いながら、楓、八重、香織は祝福していた。
男性陣は少し距離があったが、十分に、瞳、乙葉の話は聞こえていた
嘉位と由良と連は、一度、御手洗いに行くといって、その場を離れて行った。
楓と八重の笑い声は、大きく
香織も、まったくと、言いながら、笑っていた。
瞳と乙葉は、もうーーー!!ゆるさーーーん と、
女性陣の笑い声と、話は、響き渡るように、ロビーにいる他のお客様に筒抜けであった。
お客さんの御母さん位のが、かずき、せんさんに近寄ってきた。若い人たちの話に関心があったからである。
「あらあら、わかいわねー、こちらの方々、もしかして、昨日テレビで流れていた、機内での?」
かずき
「すいません、朝早くから、騒いでしまい、申し訳ありません。」
お客さんの御母さん位
「それは、そうとして、昨日の事、ほら、こちらの新聞にも、載っているのは、あなた方では?」
かずき
「御騒がして、申し訳ありません、はい、僕たちです」
お客さんの御母さん位
「あら、やだ、こちらにお泊りだったのですね、もう、わたし、感動して泣いてしまいました」
「娘を持つ、母としては、なおさらです。娘は、今は居ないのですけれどね」
かずき?!聞いてはいけない、話なのかな、話題をそらしたほうが、良いのかな?
お客さんのご主人の方
「あ、いや、勘違いしないでくだされ、娘は東京の学校に行ったので、今日は二人して、地元のいつかは、泊まりたいと妻が言っていた、ホテルでね」
かずき
「そうだったのですか、娘さんお一人で東京ですか、どちらの大学ですか?」
お客さんの御母さん
「いえ、高校です、和井田学園に、特待生でね。寮生活を初めてね、長男も旅行を計画していたので、東京に。」
「それなら、いつかは、こちらでと、まだ、明日までですけれどね」
せんさん
「和井田学園?」
瞳、乙葉も話が耳に入り、おばさんに近寄り
瞳
「和井田学園ですか?突然すいません、寮となる、女子は3つの部活なのですが?」
乙葉
「吹奏楽部、女子バスケットボール、そして、野球部マネージャーの3つです」
お客さんのご主人の方
「お詳しいですね、内地の方ですね、話し方も」
お客さんの御母さん
「おねーさんが言う通り、娘は、野球部のマネージャーとして、特待生で」
丁度その時、嘉位、由良、連がお手洗いから戻って来て
連、なんだか、賑やかだな。
せんさんが、手を嘉位と由良と連に。
せんさんは、おばさんに
「あの、あちらから歩いてくる人に、見覚えは?」
お客さんの御母さん
「見覚えもなにも、昨日の機内出産の先生ではないですか!」
「あれ?そういえば、どこかで見たような、先生を・・・?はて、どこで?」
せんさんは声を大きくして
「キャプテン、副キャプテン、連君、来てください」
嘉位と由良と連は、せんさん、かずきの元に行くと、同じく、瞳、乙葉、八重、楓、香織も。
せんさん
「こちらの、御母さんの娘さん」
かずき
「和井田野球部のマネージャー」
嘉位、うん、覚えている
由良、もちろん、覚えている
連、わかる、わかる
連
「榎本 幸恵さんの御父さん、御母さんですよね?」
お客さんのご主人の方
「え?!先生方、高校生なのですか、野球部のキャプテンと、副キャプテンの方ですよね?」
八重
「わたし?わたし、見たことがありませんか?」
瞳
「わたしも、寮をご案内申し上げたのを、覚えていらっしゃいますか?」
お客さんの御母さん
「えええ!!お医者様が、高校生!」
嘉位は、医師の資格証明書を見せて
「アメリカでUCLAを卒業し、アメリカで医師免許を取得し、日本の医師免許も。」
香織
「こちらが、野球部のキャプテンです、又、お会いできて、嬉しいです」
お客さんの御母さん
「娘も、札幌に来ているのですか?」
由良
「いえ、娘さんは、和井田の寮で日々勉強に励んでおります」
「今回は別件で、札幌に」
乙葉
「私の斜め向かいの部屋が、ゆきえちゃんの部屋です。仲良しなのですよ!」
お客さんの御母さん
「良かった、お友達が出来て、でも、皆さん、高校生にはまったく、見えませんね、大学生、いや、社会人にしか見えませんでした。機内出産の映像は、あきらかに先生、お医者様、大人でした」
「びっくりしています」
「娘は元気でやっていますでしょうか?週に一度は、連絡をくれるのですが」
「娘は、どうしても、東京に行きたいと、勉強はお兄ちゃんと同じで、出来る子でして」
「それが、突然、和井田学園の特待生の話が沸いて出てきて、そのまま。」
楓
「なるほど、ゆきえちゃんは、元気よく!がんばっています!」
お客さんの御母さん
「え?皆さん、和井田の学生さんなのですか?」
八重
「はい、そうなります。野球部とは別の要件で、北海道に来ました」
榎本の母
「そうでしたか、そういえば、キャプテンさん、副キャプテンさん、宜しければU-15ノーノー日本一の方とお写真を取らせて頂けますか?息子も喜ぶので」
「息子も今年四年ですが、来年から内地へ、N社だったのですが、株式会社 連というふうに変わったとかで」
「初任給が倍に増えたと喜んでいました。」
連・・・?!
嘉位と由良は、一緒に写真を撮り
榎本の父
「息子に、自慢できます!」
「息子も野球をやっていたのでね、高校まで野球はやっていましたが、大学では野球を辞めて、研究にと」
「キャプテン、副キャプテンなら、ご存じかと、琴似です。それから県立に行きましたが・・・」
由良
「そうなると、来年からは、寂しいですね、お兄様が、株式会社 連で、娘さんは、東京和井田で」
榎本の母
「そうですね。でも、内地の方がね、今日は久しぶり夫婦水入らずで、こちらのホテルに来たの」
「今日が結婚記念日ということもりまして」
楓は、連に
「連から、話をしてあげて、安心するから」
連
「僕の事、覚えていますでしょうか?僕は覚えています。そして、お兄様の事ですが」
「株式会社 連は、僕の父が社長を務めています、そして、祖父は豊田ホールディングス会長です」
「僕の方から、父に、お兄様の事、伝えておきます」
榎本の父
「えええええ!!!!」
連
「ところで、結婚記念日ということですが、チェックインには、まだ時間が早いのでは、ないでしょうか?」
榎本の母
「そう、そうなのよ、せっかくだから、大通公園あたりをお散歩して、お昼をこちらで、その後温泉で、それからお食事と思ったのですが、フロントで聞いたら、事前に予約をしてあると、待たないとのことで」
「事前に調べておくべきでした。」
香織は、嘉位を見て、嘉位は、香織に、もちろんと
嘉位
「館内で宜しいのですね、お昼と、夜はどのような、差し支えなければお伺いして宜しいでしょうか?」
榎本の父
「面目ない、お昼は中華を、夜は、予約しておらず、すすきのあたりで、一杯やろうかと、話していたところです」
嘉位
「すこし、お時間を頂けますか?」
そういうと、嘉位はフロントに行き、
フロント
「おはようございます、副社長様」
嘉位
「榎本様という方、2名が本日宿泊予定とのことで、確認を」
フロント
「はい、榎本様、2名、1泊受けたわ待っております。通常チェックイン16時で、ご予約を」
「先程、エステや、温泉の施設の事について、お聞きになられましたが、エステはございませんと。宿泊者様用の温泉は、16時からと、お話をさせて頂きました」
嘉位、もっとも、間違ってはいない。それは、そうなのだが
嘉位
「僕のわがままを、宜しいですか?」
「本日宿泊2名榎本様、ご夫妻を、お昼中華、そして、ディナー、最高級の御もてなしに、もちろん、僕付けで」
「縁のある方ですので、丁重にお願い致します」
フロントは、少し、青ざめ、副社長様に、そのような事を、・・・縁のあるかた・・・。どうしよう
その時、中から支配人が出てきて
支配人
「これは、副社長様、おはようございます、昨日の機内出産、わたくし、感動し、極まって、泣いてしまいました」
「如何なされましたか?」
フロントが、支配人に伝えると
嘉位、は、首を横に振り
「何も、間違っていません、僕のわがままです。お願いできないでしょうか?」
支配人
「もちろんでございます、全てお任せください、大変失礼を致しました。この落ち度は、御もてなしにて、挽回致します」
嘉位
「落ち度はありません。ありがとうございます、助かります」
支配人
「副社長様、榎本様、夫妻にお目通りねがいませんでしょうか」
嘉位
「支配人、まず落ち度は、まず、ありません、決して、フロントの方をせめないで、頂きたい。」
「これは、僕のわがままです。皆さまは、マニュアル通り、正しく物事を進めております」
「僕のわがままで、謝るのは僕のほうです」
「それと、もう1つお願いがあります」
嘉位は、支配人に小声で、耳打ちを
支配人
「承りました」
嘉位
「支配人、では、ご一緒に来て頂けますか」
嘉位とホテル支配人は、一緒に、榎本ご夫妻のほうに
支配人
「この度は、副社長様と、ご縁のある方とは、知らず、大変、ご無礼を致しました」
「深くお詫び申し上げます」
榎本の父
「副社長様?」
香織
「はい、山本財閥、代表取締役副社長、山本 嘉位 が 野球部のキャプテンです。私の旦那様です」
榎本の父
「山本財閥!!!」
支配人
「榎本様、昼食の中華12時で宜しいでしょうか、又、14時チェックインにて、16時から温泉を、18時よりディナーをご用意いたします。」
榎本の母
「え?そうは言われましても」
楓
「ゆきえちゃんのお父さん、お母さん、大丈夫です。全ての費用は副社長様です、ご遠慮なさらず」
支配人
「はい、既に、承っており、副社長様が全て済ませております」
榎本の父と母は、困惑していた。
嘉位
「お嬢様を和井田でお預かりしています。また、お兄様は、株式会社 連へのご就職と、全て、僕がかかわる所です。」
八重
「ゆきえちゃんのお父さん、お母さん、御遠慮なさらず、気軽に、是非!それと、ゆきえちゃんの事は、任せてくださいね」
連
「お兄様の事も、僕にお任せください」
榎本の父と母は、・・・返す言葉が無く
支配人
「宿泊のお部屋も変更させて頂きました、お荷物をお預かりいたします」
「お昼までの間は、如何なされますか」
榎本の母
「久しぶりに、大通公園あたりをお散歩と思っていましたので」
榎本の父
「ありがとう、久しぶりに夫婦水入らずで、ゆっくり致します」
そう言って、榎本ご夫妻は、ホテルを後にしていった。
嘉位は、一度フロントにいき、車の確認を
フロント
「副社長様、既に」
嘉位
「ありがとう、それでは、出かけてきます」
フロント
「行ってらっしゃいませ」
嘉位は、皆も元に戻り、
嘉位と香織が先頭で、ホテルの外にでると
リムジンが停まっており
嘉位
「今日は、これで、小樽に行きます」
瞳
「ええええ!!リムジン!」
かずき
「こんなに近くで見たのは、初めてです」
乙葉
「うん。」
楓
「さ、乗って、乗って」
一同は乗り込むと
乙葉
「テレビで見たことがある、凄い!凄い」
楓
「それぞれ、ペアで座ってね、シートベルトは必要だかね、飲み物は」
連
「僕が用意するね」
車は小樽を目指し出発
八重
「あ、連君も、楓も、ロケとかで、乗っていたの?」
連
「いや、僕は乗った事は、無いです、ロケはロケバスです」
楓
「私は、年に1度の感謝祭の時に、乗りますね、お姉さまも今年は、御一緒ですね」
香織
「え?そうなの?楓ちゃん?」
楓
「はい、3台で。」
瞳
「世界が違って、わからない・・・」
香織
「ところで、嘉位、どうして、ハイヤーやタクシーじゃなく、リムジンなのでしょうか?」
嘉位
「皆さんのお礼を兼ねてと、もう1つは」
由良
「話したい事が、女子達はあるのでは?人に聞かれては、困るような?」
楓
「あ、確かに!瞳さん、乙葉ちゃん、どうだった?」
瞳
「ストレートに!!楓ちゃん聞くのですね」
「楓ちゃんのアドバイス通りで、後はもう、その、そう、はい」
八重
「そこが、聞きたい!」
乙葉は顔が真っ赤になりながら、私に、話が来ないように、来ないようにと、視線を下げて、首を少し右に。
八重
「乙葉ちゃんは、どうだったの?」
乙葉!!!!ええええ、どうして?わたし?
乙葉は赤くなりながら
「えーと、私も楓さんのアドバイス通り、あとは、もう、恥ずかしい、聞かないでください、もう、もう」
由良
「堂々としていれば、良いのです。正しい性の知識を持ち、お互いが求めあう事は、本能です」
瞳
「正しい知識は、はい。わかりました。副キャプテン、それ以外に注意することは?」
由良は嘉位に
「触診かな、女性の方は皆、されているのか、わかりませんが」
「男性の方、お胸を触るときに、おかしいと思ったら、相談してください」
かずき
「しこりです。又、乳腺から汁が出る場合も、ホルモンバランスの崩れでも出ますが、気にしてください」
「月経についても、おかしいと思いましたら、父、母の産婦人科に」
楓
「本田産婦人科は有名ですから、助かるは、かずき、ところで、瞳さん、乙葉ちゃんは、あれはいつごろの周期?」
瞳
「月末かな?」
乙葉
「月末です」
香織
「えええ?みんな、月末なの?」
八重
「わたしも、月末」
楓
「わたしも。」
香織
「ね、かずき君、年末年始の海外旅行、優勝のペアの旅行なのだけれど」
乙葉
「何のことでしょう?」
瞳
「キャプテンがね、優勝して、カップルが成立したら、年末年始、そう、クリスマスから、三が日」
「海外旅行をプレゼントしてくれるの!もちろん、乙葉ちゃん、かずき君もよ」
せんさん
「本来2年生の2月中から末に、和井田はオーストラリアか、グアムで海外研修旅行があるのですが」
「春選抜が確定、確定します。必ず!そうなると、野球部の2年生は、海外研修旅行に行けません。」
「練習です。」
「せっかくの、高校生の想いで、キャプテンが今年の年末年始に、セッティングしてくれました」
乙葉
「なるほど!やったー!海外、って行ったことが無いです」
八重
「乙葉ちゃん、わたしもよ」
嘉位
「時間があるときに、パスポートを作っておいてね」
少し、間が空いて、
それぞれ、パスポートってどうやって作るのだろうか、確認していた。
かずき
「あの、宜しいでしょうか?」
連
「どうしました?かずきさん」
かずき
「明日の函館観光ですが、僕と乙葉、ホテルでゆっくりしたいのですが」
せん
「同じく、僕達も」
楓は、ムフフと笑いながら
「わかる、わかる、昨夜話した通り、そうですよね」
連
「楓、僕らは函館に行くよ」
楓
「はい。連」
嘉位
「せんさん、かずき、わかりました。明日お昼は、中華を4人で予約済みです。食後に、新千歳に向かって頂ければ」
瞳は顔を真っ赤にして、どうして、わかるのだろう?
瞳
「ありがとう、キャプテン、皆が羨ましいです」
「私と乙葉ちゃん、せんとかずき君、寮生活ですので、週明けからは学生寮」
「つまり、その、うん、そういう事なのです。」
乙葉
「恋ひ恋ひてまれに今宵ぞ逢坂の木綿つけ鳥は鳴かずもあらなむ」
連
「なるほど。確かに」
八重は、何がなるほどなのか、分からなかった。それは、香織も同じであった。
八重
「乙葉ちゃんが今、言った、呪文みたいなのは?」
由良は、吹き出してしまい
「呪文・・・。八重ちゃん、八重ちゃーーん、和井田だよね、和井田。中等部から和井田だよねーー?」
香織
「私も、中等部かわ和井田ですが、乙葉ちゃんの呪文?のような、ものは?」
楓・・・嘘でしょ、お姉さま、それは、千佳さんに教えてもらう必要がありますね。
連
「はじめが、恋い焦がれる気持ち。今宵ぞが、数少ない巡り合える時をと」
八重
「ゆうつけ鳥は?実は、湯つけ、つまり、つけ麺に、鳥ガラのお出し?」
一同?頭にはてなマークが?八重の言っている意味がわからない。
連が解説をする。
「まず、ラーメンではないです、八重さん。つけ麺は、頭から外しましょう」
楓
「鶏に木綿をつけて都の四境の関所で祓をした、つまり、本来はお祓いをした神聖な鳥の事」
「解釈によっては、にわとりは、朝、鳴きますよね?」
由良
「鳴かずもあらなむ、ここは、ただ泣くばかり。」
「つまり、わずかな時間と言えば良いのかな。瞳さんの説明からすると、1つは悲しくて、泣いてしまう。もう1つは、鶏になかないでください。このまま朝が来ないで、ずっと一緒にと」
「乙葉ちゃんの状況だと、恋い焦がれて、ようやく夜を共にできたのに、旅行が終わると、夜を共にすることが出来ない、どうか、この旅行が終わらないでと」
「こういうと、八重、わかりやすいかな?」
八重、うわ、頭が良い!というか、難しすぎる。乙葉ちゃん、頭良いのだ!
楓
「古今和歌集ですね、乙葉ちゃん」
乙葉
「はい!楓さん」
瞳
「そう、まさに、そう、念願の想い人、せんと一つになれたのに、この旅行が終わってしまうと、そう思うと、セツナイな」
乙葉は、少し目を赤くしながら、涙を我慢していたのであろう
「はい、瞳さん。わたしもです」
せんさんと、かずきは、お互い目で、確認し
せんさん
「うちの実家に連れて行くよ、瞳」
かずき
「僕も同じく、実家に乙葉を紹介する」
瞳え?ええええ??
「せん、実家!それは、どういう意味か、分かっているの?」
せん
「わかっている。瞳と、生涯添い遂げる、それを宣言してくる」
瞳は、連日のせんの予想外の行動、言葉が胸にささり、車の中で、ボロボロと・・・こぼれ落ちて
乙葉
「かずき、かずき」
かずき
「僕も同じ、守と決めたのだから、生涯。」
乙葉は昨日人生そのものが、目まぐるしく変わり、そのうえでの、かずきの言葉に、声にならない、声で
「あ、ありがとう、か、かずき」
少しの間、社内は静かになった。
香織は嘉位を見て、
八重は、由良を見て
嘉位
「瞳さん、乙葉ちゃん、大丈夫、問題ない」
由良
「週が開ければ、世界が変わっているから」
香織、八重、楓は意味が、由良の言う意味が、わかって居ない様子であった。
連は、外の立場で見ていたので、よくわかっていた。
嘉位
「僕達のやった事、そしてGW旅行の意味、機内出産。これは、突然な事で、SNSで出回るとは思わなかったが」
由良
「週明け、月曜日、改めて、株式会社 八重は、日本中に名を轟かせる」
「株式会社 八重 取締役 の せんさん、かずき」
「ご実家、ご両親は驚かれている事。」
「せんさん、かずき、そして、瞳さん、乙葉ちゃんが居なければ、死傷者0の災害を避ける事は出来なかった」
「瞳さん、乙葉ちゃんがあの場で、音に気が付かなければ、土砂を防ぐ事は出来なった、お二人が、命を救ったのです。住居を守ったのです」
「これは事実であり、実績であり、賞賛される」
嘉位
「せんさん、かずき。堂々と瞳さん、乙葉ちゃんを、お父さん、お母さんに紹介してください」
せんさん
「もちろん、キャプテン」
かずき
「もちろんです。キャプテン」
瞳と乙葉は、涙が止まらなかった。
連
「僕はその場には居なかったので、客観的な立場から、今の感情を述べると」
「自然災害の回避は、信じられない、成果です。皆さんが命を救ったのです。これは、奇跡です」
「起こした奇跡は、感銘を受け」
「瞳さんのご両親、乙葉ちゃんのご両親も、せんさん、かずきさんを喜んで受け入れてくれます」
「さらに、せんさん、かずきさんは、株式会社 八重 取締役ですから、金銭面、生活ですね、安定します」
「瞳さん、乙葉ちゃんのご両親は喜ぶ事でしょう。」
「週明け、改めて、副キャプテン、マネージャーキャプテンを始め、由良さんと、八重さんの事です」
「株式会社 八重は、日本中、そして世界中に周知されます。」
「翌日火曜日は、和井田学園も大騒ぎの事でしょう」
「鉄は熱いうちにですから、来週に、せんさん、かずきさんのご実家に、瞳さん、乙葉ちゃんも、それぞれご一緒で」
」
嘉位と由良は目で会話を
嘉位
連
由良
わかっている
嘉位
流石
由良
だな
せんさん、かずき
「連君、ありがとう!」
そのような話をしていると、伊勢屋の付近で、車は止まり、車から降りた。
車はどこかで待機するとのこと。
香織
「ここですね、お腹すいたー!」
瞳も、いつもの瞳に戻り
「うん、楽しみ!料理長のおすすめですからね」
乙葉
「料理長とは?」
楓
「うちのお屋敷の料理長、元五つ星レストランの総料理長の方」
乙葉
「え?」
かずき
「今度、キャプテンのお家にいってみようね、乙葉一緒に」
瞳
「びっくりするわよ、乙葉ちゃん!」
せんさん
「確かに」
乙葉は、良くわからなかった。
「伊勢鮨というのですね」
嘉位
「それでは、中に入りましょう」
女将さん
「いらっしゃいませお待ちしておりました。」
「あら、副社長様、もしかして、昨日、機内出産で」
女将さんは、スマートフォンを取り出して、
「こちらは、副社長様ではありませんか?」
香織
「はい、嘉位です!」
女将さん
「ま!大変大変、大将、大将、副社長様、ほら、昨日の飛行機の」
大将
「お待ちしておりました。え?飛行機の?」
「いや、それは、大変でしたね、昨夜はニュースでも流れておりました」
女将さん
「私達も見て、感動して、泣いてしまいました」
大将
「それでは、まず、お任せください。」
女将さんが前菜を
「北海道の鮭のサラダでございます」
その後に、軽めのお刺身、兜煮、ほっけ焼き、茶わん蒸し、もずく酢が振舞われ
乙葉
「美味しい!」
瞳
「うん、美味しい!」
乙葉と瞳、楓、八重、香織は、それぞれをスマートフォンで写真を撮っていた。
大将
「それでは、ここからです」
「まずは、えんがわで、油を落としましょう」
「それから、握ります」
握りを、堪能してから
大将
「では、ここからは、お望みのネタを」
それぞれ、好き好きに、ネタを希望し
都度、都度、握ってくれて
せんさん
「うに、旨い!」
瞳
「あわびのお寿司なんて、はじめて!」
由良
「マグロ、旨い」
大将
「大間産でございます。最近は海水温が高い事もあり、大間さんのマグロが、北海道のほうでもクロマグロがあがるのです、大物が」
「マグロ尽くしを、ご堪能ください」
楓
「もう、お腹いっぱい。美味しかった」
大将
「いえ、これを、是非」
香織!!!!
「のどぐろ!!!」
嘉位
「お、のどぐろ!」
一同は、のどくろを、食べ
幸せ一杯であった。
嘉位が会計をしていると、女将さんが、飛行機の件、サインをと
嘉位は、由良に任せて、八重と日付、伊勢鮨 と書いて、渡した。
丁度、リムジンが目でみるところに、来たので、乗り込み
少し走り出すと、
嘉位と由良と連以外は、一斉に寝てしまった。満腹で満たされていたのだろう
連
「ホテルに着いたあとは?」
由良
「各自部屋でお風呂」
連
「早いですね、わかりました」
嘉位
「17時からステーキを食べ、20時から外に出て、夜景を、みんなで記念撮影を」
「もどってからは、各自部屋で」
「翌朝は、由良と八重さん、連と楓、僕と香織で、函館、五稜郭へ、その後新千歳へ」
「せんさん、瞳さん、かずき、乙葉さんは、ホテルでゆっくりしてもらい、新千歳に間に合うように」
連
「わかりました」
リムジンはホテルにつき、皆起きて、それぞれの部屋に行き
それぞれ、一緒にお風呂に入った。
せんと瞳は、お風呂に一緒に入るのは、初めてであり
どこか、もどかしかったが、
そこは、瞳さんである、お風呂場で、瞳さんショーが始まり、
せんさんは、お風呂場で、活動停止になっていた。
かずきと乙葉も、一緒にお風呂で、どこか恥ずかしかったが、
乙葉。かずきが生涯守ってくれるのだからだと、
かずき。ただ、これ以上のスキンシップは、止まらなくなってしまい、
それは、明日まで我慢と。
それぞれ、髪を乾かして、改めて、
ロビーに集合し、食事に
既に、お寿司でお腹が満たされている事は、十分考えられていたので、
嘉位は、あえて、コース料理では、なく、ステーキ、それも、コースではなく。
ステーキを2種。アワビステーキと、白老ステーキを1ポンド。
そして、お口直しの北海道生アイスを堪能し
食事を終えて、ホテルの外へ
JRタワーに行き、それぞれチケットを買って、展望台へ
瞳
「奇麗!!札幌ってこんなに、輝いているのね!せん、こっち、こっち!」
香織は、瞳さんと、せんさんの写真を撮り
香織が始めると、皆、それぞれ、夜景をバックに写真を。
八重、かずきと乙葉ちゃんに
「ほら、ほら、せっかくなのだからと」
かずき
「肩抱き寄せています、お願いします」
八重
「それは、もう、撮ったの、チュー、チュー」
乙葉は赤くなるも、遠慮なく、かずきの首元に腕をまわし、キスを
八重は、連写で
「ばっちり!」
八重は、乙葉ちゃんに、見せて
「どう?」
乙葉
「八重さん、ありがとうございます!」
由良
「それぞれ、撮ったので、よーし、全員で撮るぞ!」
嘉位は、丁度、係りの方が、通りかかったこともあり、カメラをお願いし、2枚程と」
1枚目は、全員で並んで、撮影
2枚目は、それぞれが、札幌の夜景を背景に、ペアどうして、キスをした、全員10名、5組、同時のキスシーン、とっておきの、一枚!
連
「これ、良いですね!ドラマの最終回、ハッピーエンドのエンドロールに使われる感じで」
楓
「そうね!そういう視点で見ちゃうのは、私達だけかもね?」
御礼を言い、ホテルに戻ることになった。
ホテルのロビーで、お互いの写真を、送信しあって。
又、アルバムも作成し、共有することにした。
そして、それぞれが、スイートな夜へと。
今度は、せんさんは、固まらない。
そして、瞳さんも、ガーターベルトを装着中。
しかし、せんさんは、ひるまない!もう、ひるまない。
そうなると・・・。お互い・・・。朝まで。
かずきと、乙葉はもう1度、お風呂に入り
お互いのスキンシップを、
ここで、乙葉が、ちょっとだけ、待っていて、ベッドで
先に乙葉が出て、
乙葉
「いいよーーーー、かずきーーーーぃ」
と声が聞こえたので、お風呂か出ると
なんと、乙葉ちゃんが、スケスケの大人のランジェリーでいるではありませんか。
それは、それは、
気が付くと、日は登っていた
もちろん、香織、八重、楓も夜を満喫したが、朝6時にロビーで集合し
楓
「副キャプテン聞いて、瞳さんと、乙葉ちゃん、大きな声で、もう、あえぐ声が!」
八重
「聞こえるわけが、ないでしょうに」
由良え?、え?もしかして
八重
「どうしたの?」
嘉位も、もしかして?え?
香織
「どうしたの、嘉位も由良君も?」
連は、何のことかわからない。
由良
「ほら、瞳さん、乙葉さん、絶対音感、それも以上領域の世界で、おそらくあの域と範囲は、世界中で二人だけ」
嘉位
「今の楓の話で、その逆、僕達の声が、瞳さん、乙葉ちゃんに聞こえている可能性は、大いにある」
楓
「えええええええ!!!!!」
「わたし、わたし、昨夜は、その、えええええーーだめーーー」
八重
「なに、なに、なにをしたのかな?なにが、そんなに、ダメなのかな?」
楓、うわ、しまった、また、ブーメランだ、話を振るのではなかった・・・。
連
「はいはい、それでは、乗りますよ、出かけますよ」
連、実は、1番、皆に、ばらされたく、なかったのは、楓では、なく、連本人だからからである。
流石は俳優さん、そのような、事を微塵も感じさせず
それぞれ、ハイヤーで、函館、五稜郭に向かうのであった。




