第二三二話 告白
電車に乗り込むと、何やら視線を感じていた。
それもそのはず、同じ飛行機に搭乗していた方達が多いのである。
嘉位と香織、由良と八重、かずきと乙葉ちゃんは、窓際に立っており
せんさんと瞳さん、連と楓は、席についていた。
かずき・・・視線を感じる。
「想像していた電車の込み具合で無かったのは、助かるね」
由良
「天候が悪かった事に、さらに、災害があったので、東北地方から北海道へのキャンセルが多いと、ニュースでやっていたからね」
八重
「由良、晴は何時まで続くの?」
由良
「やっとの晴は、今月は続くし、月半ばからは、夏日の連続になり、猛暑も」
香織
「由良君、北海道で?」
由良
「いや、群馬や埼玉あたり、後半は南からの高気圧が張り出すから、夏みたいに、暑くなる予想」
「八重への回答は、北海道も暑さは続き、晴れるよ」
席に座っている、楓と連は
連がタブレットで、何処に行くのか検索していると
「桜も良いな、あ、この丘、どう?楓?」
楓はタブレットを覗き込みながら
「うん!この丘、撮影場所だったところだ」
楓、昼間だとどう見えるのか行ってみたいと思っていたところ、途中駅について、止まったとたんに、タブレットを閉じてしまい
「あ、閉じちゃった、ごめん、あれ?」
楓が連のタブレットを取り上げ、
「連、ちょっと、これ、見て良い?」
楓は気が付いた、沢山、未読に。
「未読があるけど、見ないの?」
連
「野球関係じゃなければ、見てないかな、ロケとかはマネージャーが管理していたから」
楓
「確かに、それもそうだけれど、ここ見て良い?」
連
「どうぞ」
楓
「本当?実は、前の彼女とか、写真があったりして?」
連
「ないない、知っての通り、野球一筋、そして、撮影だったから、女子はおろか、男子とも会話できていないのは、卒業式でわかったでしょうに、楓」
連はスマートフォンを取り出し、昔の画像を
「だって、これだよ、この眼鏡」
楓は吹き出して、
「わかる、わかる、同じものをつけていたから、冗談、冗談」
「でも、この未読、カテゴリーが分かれているから、見ちゃうね」
連、なんだったろう、野球以外感心がなかったからな
楓は、じっと、連を見て
楓!!え?!!!
「ええええええええええ!!!」
突然の大声に、一同もびっくり、1番驚いたのは!連。何事かと?
楓は驚いて、連の顔を見ながら
「連が主役の映画で、フランス語を奇麗に話していたけれど、その時に、何かした記憶ない?」
連は、いったい、何のことだろう?と思い
「特に、言語なんて、2,3時間あれば習得できるから、何かするといっても、あ、あれか」
「訳を演じるのに、受けた、確かに」
楓、やっぱり!流石、わたしの旦那様!
「それが、これ!!」
「全国通訳案内士試験に合格しているよ!連!」
連
「ああ、確かに、役作り的に、やっておくか、位で、受けていたは、合否等、気にしないから、見てもいなかった」
楓!!!
「お兄様、お姉さま、連、全国通訳案内士試験に合格していました!これです!」
八重
「凄い!!これって、観光大使とかにもなれるの?」
由良
「それは、直接には関係ないけれど、付加価値的には」
嘉位
「連、当分の間、東京に居るのだから、7月末と、8月末、都庁に行くので、その時に登録しておけば、良い」
楓
「お兄様、どうして、7月末と、8月末に都庁に行くのですか?連がですか?」
かずき
「東京代表の報告と、甲子園優勝の報告を、野球部全員、都庁へ」
嘉位
「かずきの言う通り」
そのような会話をしながら、札幌駅についた。
香織
「札幌だ!」
かずき
「かおりさん、まだ、駅の中ね、外でてからで」
香織
「確かに、それも、そうだ。色々忙しかったからね、解放感が!」
一同は、タクシーに乗り、札幌プリンスホテルに着き
フロントで荷物を預けて、再度タクシーに乗り込み、
フロント、あれ?今の人たち、確か・・・。行っちゃった。お戻りになったら、伺ってみよう。
タクシーは、GARAKUへ
近くで下ろしてもらい、嘉位と由良を先頭に、お店に向かうと
由良
「GARARKU、空いている!!!え、待たないの?」
嘉位
「これは、嬉しい誤算だ!
「良し入ろう!事前にそれぞれ、家の車の移動の中で調べてあるはずだから」
香織
「はい、みんな、行きましょう!」
それぞれ座席について、メニューを
八重
「お野菜が、ごろっと、スマートフォンで見たのと同じだ!」
かずき
「どれ選べばよいのだろう?」
乙葉
「わたしは、これが、美味しそう」
嘉位
「辛さも選べるよ、トッピングもご自由に、ライスの量もね」
香織!手始めだから、
「辛さ10」
瞳いけるわ!
「辛さ10」
嘉位・・・・
「辛さ2で」
由良
「2で」
八重
「なんで、2なのよ、2なの、私はじゃー5で、試す」
せんさん
「2」
かずき
「2」
乙葉
「2」
連
「10」
楓
「10」
全員ごはんの量は多かった。
少し待つと、ライスとは、別に、スープカレーなのか、野菜なのか、どっさり入ったものが
並べられて
頂きまあーす!
香織
「辛い!!!けど、くせになる、いける、いける、これなら20も行けたかも?」
瞳
「うん、美味しい辛さ!ごつごつ入っているお野菜が、甘くで、わたしも20いけたな」
乙葉
「ごろとお野菜もですが、お肉もごろっと、私はこの辛さか、その1,2上くらいまでです」
嘉位
「相変わらず、旨い、しかし、10とか、良く食べられるな」
由良
「俺は2で、満足」
瞳さん
「キャプテン、副キャプテン、あんがい、おこちゃまだったり?」
連
「これ、うま!辛さ25、いや30いける」
楓
「連は、辛いの好きだものね、わたしも、大好き!」
八重
「辛い・・・、5で、辛いよ、香織、瞳さん、楓、平気なの?」
楓
「食べてみる?」
八重、恐る恐る、楓のスープかーれーを
八重、・・・・・・。
「からーーーい、からーーーーい、飲み込んだ、あとから、中から、来る、これは辛いよーー」
楓、むふふ。
八重
「これが北海道民の味なの、辛いわよ、辛い」
せんさん
「寒いからなのかね、札幌というと、味噌ラーメンというイメージあとは、ジンギスカン?」
嘉位・由良
「ち・が・う、山岡家!」
香織
「そういえば、電話でも、山岡家と言っていましたね」
楓
「そうそう、ビデオ通話に切り替えられなかったときの、話だよね、山岡家」
八重は、顔があかくなり
「いろいろ、事情があるの!!まったくーーぅ」
嘉位
「山岡家は、元々茨城県にあったお店で、今も発祥の地の茨城県のお店はあるよ、リニューアルしたそうだけれど、そのお店が
由良
「本社を札幌で、そこで展開!」
「山岡家が広まったのは、1つは茨城県、駐車場が広くて、大型、トラックが止められて24時間というところ」
「もう1つは、この札幌!山岡家はフランチャイズでは無いから、どの店舗も山岡家の人」
「琴似の選手が言うには、北広島が旨いと言っていた」
瞳さん
「一蘭みたいね、一蘭は東京にもあるけど、山岡家は、東京に無いの?」
由良
「シニアの時のコーチがいっていたのは、昔は何店舗かはあった。今は無いと。理由は、ゆで上げに7分から9分かかるので、忙しいサラリーマンにはねー」
「そうか、瞳さん、実家福岡でしたね、一蘭かー、行ってないな、行きたい。」
瞳さん
「屋台でラーメン!ここが、東京と違うところね」
由良
「屋台ラーメン!行ってみたい、キャプテン、福岡遠征いれようか?」
瞳さん
「屋台ラーメン!久しぶりに行きたいなー。子供のころ良く連れて行ってくれていた。酔っ払いの叔父さんも、多かったけれどね」
店員さん
「あのーよろしいでしょうか?」
瞳さん、ああああ!!!声が大きすぎた、怒られる!!
店員さんはスマートフォンを取り出して
「もしかして、この動画の方々でしょうか?」
瞳さんは、スマートフォンを覗き込んで!
「え!!今さっき機内の、はい、そうです」
香織も見ると、嘉位だ、由良君も、かずき君も映っている
店員さん
「感動しました!!これ、見て、泣いちゃいました!!店長、店長!!」
店長
「あのお医者様御一考様が、ご来店、ありがとうございます。お口に合いましたでしょうか?」
八重
「超ーーー辛い!!」
楓
「はい、とても、美味しかったです!」
店長
「宜しければ、サイン等を頂けないでしょうか、お店に飾りたいのですが」
嘉位は由良を
八重で
由良
なんで
嘉位
売っておく
由良
あ、
了解
店長は色紙とマジックを渡し
由良が、サインを八重、日付、GARAKUと
「八重」
嘉位
「では、そろそろ、会計をして、それぞれ、デートへ」
香織
「はーい!」
嘉位が会計を済ませて、
それぞれのプランで、別行動となった。
が
嘉位と香織、由良と八重は
なぜか、山岡家でばったり
嘉位
「来ると思っていた」
由良
「間違いなく、来ると思っていた」
八重
「ええ?もう、入らないよ」
香織
「うーん、わたしもかな?」
嘉位
「辛いのあるよ」
香織
「じゃーすこしだけ」
八重
「由良は何食べるの?」
由良
「俺と嘉位は、ラーメンは食べない!!」
八重
「は?何しに来たの?」
嘉位は、券売機を指して
「これ!味噌つけ麺、大盛り、ホウレンソウまし、ネギまし」
由良
「これに、味濃いめと、油多め!」
「まさに、青春の味!」
八重
「・・・なにそれ?」
香織
「?意味がわからない」
嘉位
「東京駅で食べた、つけ麺、とみ田は、魚介だったでしょう。あれとは全く別」
「酸味で、食べる、つけ麺!!!」
八重
「わたし、辛いのは、だめっぽいから、由良と同じのにしよう、少な目で」
香織
「私が、大辛!ただし、少な目がいいな」
それぞれ、発券し、店内に
八重
「うわ、すべる、ここ」
由良
「山岡家だ!」
八重
「意味がわからない」
注文で好みを聞かれて、答えて
待つと、
八重
「ええええ!!この量を、由良、キャプテン食べるの!食べられるの?」
由良
「別腹!」
香織
「別腹は、スイーツでは?」
頂きまあーす!
八重
「あああ!おいしい、というか、酸味が、酸味が、どんどん進む!」
香織
「この大辛、美味しい!!もっと辛くてよいかも!」
嘉位、お屋敷の前に山岡家作ってもらえるのかな?三食、つけ麺で良いのだけれど・・・
由良は、嘉位の考えを見抜き
「嘉位、ご当地に来るから、並ぶから、旨いのだぞ」
嘉位・・・流石由良だ、考えがばれている。
香織と八重は、なんのことかは、さっぱり、わからなかった。
一方の
かずきと乙葉である
GARAKUを後にした、かずきと乙葉は、
飛行機の中で話していた、桜を見に行くことにした。
かずきは、乙葉にタクシーで行こうかと伝えたが、乙葉が歩いて行きたいと。
かずき、ま、歩こう
かずきは、事前に調べてあったタブレットのマップを、再度確認し
ほぼ直進である
かずきは
「では、いこうか」
二人は、歩き出していた。
乙葉、今日!言うのだ、今日!札幌で。
乙葉も歩き出し
かずきの隣に並ぶ
乙葉は手を繋ぎたい、手を繋ぎたい、そっと、手を伸ばしてみるが
かずきとの、タイミングが合わない
二人はそのまま、話ながら、桜の見える公園に進んで行った
乙葉、言わなくちゃ、言わなくちゃ、この想い、もう、いっちゃえ!!
乙葉は、かずきの顔をみて
「あの!」
かずき
「乙葉さんは、高知からだよね、どのようにして、和井田に?」
乙葉、あああ、また、言いだすチャンスを逃した
「乙葉、香宗我部は、歴史が長いのですが、わたしも詳しくはしりません。古いお屋敷みたいなところに住んでいました」
「私は、子供のころから、ピアノやバイオリン、フルートが大好きで、教室に通い詰めでした。運動は全くダメです。勉強は頑張りましたよ」
乙葉・・・うーーん、その話をしたいのでは、ないのだけれど、でも、聞かれているので、続けて
「お父さんが、今回の選挙与党で初当選しました。昔から、仕事人で出版関係、新聞社と
家に帰ってくるのは、遅かったかな。」
「母は家にいて、弟が二人います、中学2年生と、小学校5年生」
乙葉、なんとか、旨く、切り出したい。手を握りたいものの
乙葉とかずきの手がふれそうな、タイミングではあったが、かずきは、それで?と、手をいったん顎に
あ、そうじゃない、そうじゃないと、乙葉
「コンクールで最優秀賞!それが、目に留まったのか、わからないのですが、和井田への推薦があり、吹奏楽部と、
もう1つが特待生で、野球部のマネージャー、家は、家計が厳しかった事もあり、特待生を選びました。」
「まさか、父が出馬し当選するなど、この時は思っても居ませんでしたから」
かずきは、足を止めて
「吹奏楽部に入りたいとは?思わないの?」
乙葉
「はい、今は、思いません。野球部のマネージャーになれて、良かったと思っています」
かずき
「え?どうして、せっかくの、技術があるのに、和井田の吹奏楽部も全国レベル、ここ数年はタイトル逃しているけれど、瞳さん達なら、やれるのでは」
乙葉は、ここだ、ここで、言わねば、今が、まさに、その時、喉から言葉が出そうになったが、逆に意識してしまい、なんと言えば良いのかが、わからず
「いえ、あの、あの、ですね、あの」
丁度その時、突風が吹いて
かずき
「ここだね、着いたよ!桜!見て、乙葉ちゃん」
二人で初の写真を!進みながら、色々な桜の木の前で。写真をとり、さらに、歩いて、写真をとり、ポーズを決め、また、写真を撮った。
乙葉はとても、とても、ドキドキして嬉しかった。二人きりの初の写真。
男性と写真を撮ったのも、初めてで、ドキドキは止まらない。
乙葉、いま、いましか、ない!よし!
乙葉は、かずきの顔を見て
「あの」
かずき
「さて、もどろうか、まだ、時間あるけれど、歩く?疲れちゃうかな、タクシーで、行こうか。」
乙葉・・・あ、あああ、あ、また、また、だ、タイミングが、どうすれば良いの?どうやって?言わなくちゃ、あ、タクシー乗っちゃった。
タクシーは大通り公園に向かい
少し遠いところで、タクシーが降りられる場所があったので、そこで二人は降りた。
乙葉
「東京タワー?」
かずき
「いや、札幌放送局の電波塔」
乙葉、ここしかない、ここで、言わないと、後悔する。ここだ!
「この通り、奇麗ですね」
かずき
「そうだ、僕の事を話して居なかったね」
乙葉、え?その話、その話も、聞きたいけれど、わたし、わたしは、えええーー、また、なの、タイミングが、決意したのに
かずきは、テレビ塔の方へ、歩き出しながら
「うちは、産婦人科、父がやっている。母もね」
乙葉、あ、少し、まとう、落ち着こう、落ち着こう、このかずき君の話は聞いておきたい。
「だから、飛行機の中で、手際よく、堂々と」
かずき
「うん、許可を貰えた妊婦さんの、立ち合いをしたことも、中学生の時からあったね」
乙葉、手を繋ぎたい、繋ぎたい、タイミングが合わない。もう!!!
「かずき君は、産婦人科の先生になるのですか?」
かずき
「いや、ならない。歳の離れた兄と、姉が居て」
「兄は大学病院に勤めて居て、姉は助産師として、本田産婦人科に努めている」
「兄が継ぐのでね。」
「もっとも、中学の時から、産婦人科で、受付や助産師さん達に、将来のために、私でお勉強しておく、みたいな?」
「姉は、姉で、素っ裸で、家の中を歩き回るし、」
「和井田の中学だったから、高校はエスカレータだったのだけれど、野球部の寮、記録員として、寮に入った」
「いや、家に居づらかったかな。寮のほうが勉強できるからね」
乙葉
「将来は何か、決めているの?お家を継がないのであれば?」
かずき
「うーん、決めて居ない。ただ、知恵を使う仕事をとは思っている、これでも、学年3位なのだよ」
乙葉
「3位!!!数学オリンピック銀メダリスト、え?3位なの?」
かずき
「うん。」
乙葉
「もっと、頭のいい人が、いるのですね。」
かずきは、歩きながら、徐々に電波塔へ
「常に満点がね。二人・・・。キャプテンと副キャプテン」
乙葉・・・。
「なんとなく、納得です。」
かずき
「ちなみに、3年生の1位は同じように、満点二人、せんさんと瞳さん」
乙葉
「ええええ!!皆、頭が良いのですね、私も出来る方ですけれど、上期どうなるのか?」
かずきは笑いながら、足を止めて、乙葉の方を、見て
「僕で良ければ、勉強教えますよ」
乙葉、これは、来た、これは、来た。今!言葉じゃ、わたし、間に合わない。言葉では、届かない!!!
乙葉は、かずきの胸のあたり手を寄せて
突然!!!
乙葉、かずきの唇に、重ねる
乙葉は顔が真っ赤になりながら、数十秒、そのまま
そう、そのまま
公園のド真ん中で
そのまま
そう、そのまま
かずきは、え!となりながら、数十秒、そのまま
カップルや、観光の方が見ている中
そう、そのまま
そのままである。
時間が停まったような、いや、時間は止まっていた。そう、少なくとも、今の二人には時間が止まっていたのである。
乙葉、くちびるを離して
「かずき君が、好きです!みんなを守った、かずき君が好きです、今度は、私を守ってください!」
かずきも、ドキドキしながら、
「え?僕?僕で良いの?他に、乙葉さんに、似合う人沢山いるでしょうに?」
乙葉
「居ません!!このような気持ち、初めてなのです。男の人と話すのも正直、初めてです」
「ドキドキが止まらなくて、この気持ち、好きなのだと。」
「わたしと、わたしと、わた」
かずきは、流石に、これ以上はと思い
かずきは、乙葉の手をとり、握り
かずき
「僕が、守ります、お付き合いしてください」
そういうと、乙葉は、ボロボロと泣き、涙が止まらない
かずきと、乙葉はもう1度、唇を重ねるのであった。
乙葉は泣きながら
「好きです!大好きです!嬉しいです!」
かずき
「僕も、薄々は気が付いて居た、そして、僕自身の気持ちが動いている事にも、気が付いていた」
乙葉は、かずきに抱き着いて。・・・。
泣いた
泣いた
泣いた
嬉しくて、嬉しくて
泣いたのであった。
嬉しくて、泣いたのは
はじめてであった。乙葉は、想いを伝える事が出来たのであった
< つづく >




