第二三〇話 珍道中、いざ、札幌へ
朝
嘉位と香織は、せんさんと、瞳さんを迎えに学校へ
連と楓は、かずきと乙葉ちゃんを迎えに学校へ
もう一台、車を出して、由良と八重を迎えに
それぞれをピックアップし、羽田空港に向かう事になった。
嘉位と香織である。
先に学校の前について、せんさん、瞳さんを乗せた。
かずきと、乙葉ちゃんには、連と楓が来るから、そのまま、待っていてと、すぐに来るからねと伝え
先に、出る事になった。
嘉位、香織、せんさん、瞳さんは、車に乗り込み、出発。
香織
「今日は晴れていますね、練習したかったのでは?」
嘉位
「チームは大丈夫、連の話だと寮で筋トレ、ストレッチ、腹式呼吸を続けさせていたらしいから」
せんさん
「それで、連君は、寮に居たのですね。株式会社 八重になぜ来ないのか、疑問でした」
嘉位
「連のチームと言っても、過言じゃないし。主体は一年生ですから。」
瞳さん
「野球の事は良くわからないのだけれど、キャプテンが言うのだから、大丈夫みたいですね」
香織
「瞳さん、大丈夫です。みんな旨いです」
せんさん
「今日の予定は、まだ来ていなかったのですが、キャプテン」
嘉位あれ?そうだったかな?書いてあるが、あ、そうだ、僕達もあのまま・・・。夜を。
嘉位
「今、送信します。送信を押し忘れて居ました、すいません」
瞳さん
「キャプテンでも、そういう事あるのですね。」
香織は顔が赤くなっていた。わたしだ、嘉位がタブレットを操作に集中していたので、わたしが、胸を無理やり嘉位の顔におしあてて、かまってほしくて、嘉位を、胸で、いたずらしていて・・・そのままベッドに、あ!!わたしのせいだ。
せんさん
「新千歳についたら、電車で札幌へ。タクシーでそれぞれ、ホテルまで、札幌プリンスホテル」
「荷物をあずけて、GARAKUへ。」
「食後、自由行動、ペア」
「17時前に、ホテルに戻るように、ホテルでディナー」
瞳さん
「がらく?ってキャプテンなんでしょうか?」
香織
「わたしも、知らないです。嘉位?」
嘉位
「僕も2回行ったかな、由良と」
香織
「由良君と!二人で、二人で、ですか?二人?」
嘉位、あ、言い方がまずかった、これだと、マシンガントークになりかねない。
嘉位
「いや、チームで、札幌琴似に遠征に。春の日本一のお祝いを兼ねた、札幌遠征。これが、寒かった。」
瞳さん
「春って今時期?」
嘉位
「3月末」
せんさん
「3月末の札幌じゃ、寒いよね。」
嘉位
「その寒い中、外で1時間並んだ・・・。」
「GARAKUは東京にもあるよ。札幌は、スープカレーを当たり前のように食べるらしい、琴似の選手が言っていた。」
香織
「調べてみます。わたし、スープカレーは食べたことがないです。」
せんさん
「カレーだから、300円とか、400円位?」
香織は、スマートフォンを、せんさん、瞳さんに渡すと
瞳さん
「1400円前後!!!えええーーー」
香織
「楽しみ!」
せんさん
「それで、夜ディナーが、SKY ROOM、カップル別、コース料理。」
「食後各自部屋へ、翌朝、自由行動、9時には、部屋食。10時出発、小樽、伊勢屋」
「15時に出て、16時ホテル着、17時、ステーキ、20時から夜景に、22時にホテル戻り」
「朝6時出発、函館、戻り、16時新千歳、18時30羽田 20時に寮、家」
香織
「伊勢屋とは?」
嘉位
「これは、お寿司屋さんとの事、僕も言ったことは無い。千佳さんが料理長に聞いてくれて、予約を取ってくれた」
香織
「調べてみますね、これ?でしょうか!」
瞳
「わ!高い!」
嘉位
「一人5万のお任せと、料理長、千佳さんが言うには、料理長となんらか、知り合いみたいですと」
せんさん
「一人5万!!」
瞳
「料理長のおすすめなら、期待大ですね。」
そのような話をしながら、羽田空港に着いた。
一方
連と楓、かずきと乙葉さんである。
嘉位達が出てから、5分後に合流でき、車から一度降りて
楓
「おはよう!二人とも、似合っています、服装!おしゃれ!ですわ」
連
「僕らも同じ服装だけどね」
かずき
「おはよう!こんなに高い服を着たのは、初めてで」
乙葉
「おはようございます。私もかずき君と同じで、初めてで」
楓
「まず、乗って、移動しながら、お話しましょうね」
乗車し羽田空港に向かう。
連
「皆さん、大変でしたね、お疲れ様です。まったく気が付きませんでした、というのは嘘です」
「キャプテン、副キャプテンから、話はありまして、その上で、僕に野球部の事は任せると」
楓
「うん、お兄様が言っていました、楓には申し訳ないが、連に野球部を任せる、もっとも、お兄様がお話になるのは、このチームは連のチームだからだと」
かずき
「連君なら、圭君を抑えられますからね。圭君、連君の事、信頼していますからね」
乙葉
「そういえば、桜井さん、佐伯さんは?」
楓
「シュンは、悟君が強引に誘って、デートするそうよ。レイは、光君と実家デートみたい」
かずき
「皆、・・・野球を、ま、良いのか、そういえば、連君や、楓さんは、札幌に行ったことはあるのですか?」
連
「ロケで、行きました、ドラマと、CMの」
楓
「あのCM寒かったよね!朝撮だから、特に」
かずき
「朝撮?とは?」
連
「夜中のシーンを、日が昇らない、早朝に収録することです。」
「夜は、人が多いから、ギャラリーが増えすぎてしまうので」
乙葉
「へーーー、そういうのが、あるのですね、世界が違って」
楓
「乙葉ちゃん、モデルやってみる?紹介できるわよ!ツインテール!」
乙葉は顔がひきつって
「無理、無理、無理、無理」
楓
「えええーーー、もったいなーい」
連
「そういえば、かずきさんは、飛行機は?」
かずき
「海外に1度、せんさんと、一緒に行きました」
楓
「オリンピック!」
かずき
「はい。」
乙葉
「そうなると、私だけ、飛行機が乗ったことないのは?」
連
「誰でも、はじめはZEROからですから、大丈夫ですよ」
楓
「ちゃんと、あれも買ったし、搭乗する前に、履き替えましょうね」
乙葉は楓に、耳打ちし
「漏れちゃったら、どうすればよいのでしょうか?」
楓も乙葉に耳打ちし
「飛行機の中にお手洗いがあるので、変えを持って、履き替えてね」
「あとは、ほら、ほら、かずき君と手を繋いでいれば、大丈夫!」
乙葉は顔が赤くなり・・・無言に
かずき?・・・なんのことだろう
連
「最終日朝6時で、函館、なるほど。確かに行きたい。」
「行ったことがないので、楽しみです」
そんな会話をしながら、羽田空港に
一方の由良と八重
八重
「おはようございます、車、ありがとうございます」
といって、乗車し、羽田空港へ向かう
車内で
八重
「由良、ところで、このキャプテンからのGARAKUって何のこと?」
「描き忘れ?ガラクタ?」
由良は、噴き出してしまい!!手を振って
「違う、ガラクタじゃなくてGARAKU,東京にもあるよ」
八重
「ガラクタが?」
由良
「いや、ガラクタではなく、GARAKU スープカレーのお店、スマートフォンで調べてみると、すぐに、でてくるよ」
八重は、ガラクタを調べると、これ?八重は、表示された文字をそのまま、声に出して、読み上げた
「ガラクタは、役に立たない、または値打ちのない雑多な道具や品物を指す言葉です。漢字では我楽多とも書きます。一般的に、不要品や不用品を指す」
由良は、また、噴き出してしまい
「だから、ガラクタじゃなくて、GARAKU,こっち!」
八重えええ!!!全然違う、由良のスマートフォンを受け取り
「すごい!なに?これ、お野菜が一杯はいっている!」
「カレー、カレーなのに、高い!!」
由良
「食べればわかるよ、辛さもね。」
八重
「由良は、どうして、ここを知っているの?」
由良
「嘉位と2回かな、行ってきた。野球の遠征で中学のときにね」
八重
「なるほど、札幌初めてじゃないのね」
由良
「いや、言い換えると、札幌しか行ったことが無い、北海道。今回函館は、楽しみ!」
八重
「函館ってなにがあるの?函館って、倒産が相次いでいる位は」
由良は、また、噴き出してしまい
由良
「あるでしょうに!せっかく、沖縄に行って、沖縄県の話があるのに、函館といえば、その前の話に、五稜郭!」
八重
「ごろうかく?」
由良は笑いながら、あ、そうか!そういう事か!
「それは、温泉、俺が言ったのは、ご・りょう・か・く。ね!」
「八重!ナイスだ!嘉位と専務、それにせんさん、かずき、隊長、教官とも相談してみよう!」
八重?どうして、由良喜んでいるのだろう?
「ごろうかく?がナイスなの?」
由良は、伍楼閣を、スマートフォンで見せて
「ここ、書いてあるよね、ここね」
八重は、スマートフォンをじっと見る。老神温泉 伍楼閣
由良
「伍楼閣は、良いところ、今度行ってみようか?大会が終わってからでもね」
八重、スマートフォンの老神温泉 伍楼閣を見ながら
「ろうじんの、おんせん?なの?函館に、ごろうかく?」
由良、おいおい、まてまて、和井田でしょうに、和井田でしょうに、それも弁護士会会長の一人娘さんですよ
「八重、そうではない、話をわけよう。函館は、戊辰戦争の最後の場所を観光。」
「それで、温泉は、野球部の大会が終わったらね」
由良は、スマートフォンを、指さしながら、
「その読み方は、ろうじんのおんせん、では、無く、この読み方は、おいがみおんせん。老舗温泉の伍楼閣」
八重はスマートフォンを操作すると
「わ!高い!なに、ここ、由良どうして、知っているの?」
由良、むしろ、なんで知らないの?と言いそうになったが
「小学校の時に家族で何回か、行ったかなー。それ以降は俺が野球で時間が取れなくてね」
八重。実は、週明けの首相官邸へ行くことで、頭が一杯であり、さらには、ウェディングドレスの事で、他を考える余地がなかったのだ。
「ねーね、それの何が、ナイスなの?」
由良
「うん、倒産の話!」
八重
「老舗の温泉なのに倒産なの?」
由良はまた、噴き出してしまい、話す順序を間違えたのか?俺が悪いのか?と・・・
「いや、そうでは、なくて」
「函館に、訓練場を作る」
「空港があるから、移動にも最適、さらに空港から、すぐに山、海もある。適度に雪も降る」
「青森、大阪に次ぐ、あらたな訓練場。さらに、320名の増員している。週明け会社に戻ったら、相談してみよう」
「相当大規模の訓練場を作るとなれば、町おこしにもなる、さらには、体験会や見学会、一般の方の講義場も作れば」
「町全体が観光で、潤う」
そんな話をしながら、羽田空港に着いた
一同は、ロビーで合流し、
乙葉
「凄い、人!!」
楓
「ゴールデンウィーク後半だからね」
瞳さん
「凄い、並んでいますね、間に合うかしら?」
由良
「瞳さん、俺らはこっちです、行きましょう」
瞳さん
「え?スルーなの?」
せんさん
「凄い、流石、世界の山本財閥」
一同は中に入り、ジュース等を飲んで、
楓
「そろそろ、御手洗いにいきますわよ」
楓が、みんなを連れて行き、履き替えを済ませて、戻ってくると
アナウンスが流れて、搭乗。
かずき
「すごい、優先搭乗なんて、はじめて!」
乙葉
「あの、かずき君、わからないので、一緒で、教えてくださいね」
「飛行機、こんなに大きいとは思ってもいなくて、怖くなってしまい」
かずき
「うん、一緒に行こう、大丈夫、席も隣同士だしね」
案内されると、ファーストクラスであった。
瞳さん
「え!!ファーストクラス?」
せんさん
「初めてだ、ファーストクラス」
嘉位
「マンゴージュースを全員に」
乙葉は怖くなってしまい
「かずき君、あの、手握ってもらって良いですか?」
かずきは、乙葉の手を握り
「大丈夫だよ、すぐにつくから、寝ちゃうのが1番良いかもね」
楓を除く、女性陣は、がっちりと、男性陣の手を握っていた
ほどなく、飛行機は滑走路に移動をはじめ
瞳さん
「いよいよ、飛ぶのね!」
せんさん
「そ、そんなに、構えなくても・・・。」
飛行機は滑走路に移動し、加速しはじめた
瞳さん、香織、八重、乙葉は目を閉じて、がっちりと、男性陣の手を強く握り
ものすごい、加速の後、すーーーと、力が抜けたような感覚があり
香織は、嘉位の耳に手をあてながら
「嘉位、嘉位、嘉位、嘉位」
「あのですね」
「漏れちゃいました」
< つづく >




