第二二五話 責任、落ち着いて、回避できないと
第二二五話 落ち着いて、回避できないと
八重泣きながら叫び
「いやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!」
由良は、飛び起きて
「八重、八重、八重、八重どうした?どうした?八重?」
八重は泣きながら、
「ゆ、ゆ、ゆら?」
由良は、以前八重の御母さんから、八重がおかしなことがあったら、気にかけてと言われいたこともあり
ベッドには、三色ボールペンと、メモ帳は常に置いてあった。
「あー、そうだ、俺だ、八重、どうした?いきなり、泣いて、叫んで!」
由良は、ペンとメモを片手にもちながら、八重を抱きしめた
「八重、大丈夫、大丈夫、大丈夫だよ」
八重
「由良、由良が、みんなが、血だらけで、」
由良は、片手でそのまま、メモを取る
「私は、お腹を打って、痛くて、香織は頭から血をだして、楓も」
「一年生マネージャーは、そこらじゅうから血が、」
八重は、思い出し、視線を揚げた先のことを、泣きながら
「いやーーーーーーーーーーーーーー!!!!!由良!!!!死んじゃいやーーー!!!」
由良は、メモをとりつつ
「八重、八重、八重、いいかい、八重、俺は、ここに、いる、ここに、居るのは誰?だい?八重?」
八重は泣きながら
「ゆ、ゆら、ゆらなの?、良かったーーーー、良かったーーー、生きていて、良かったーーー」
由良は八重の髪を撫でながら、これは、生きていて良かった?何かある、血だらけ?枕元にある、エンジェルの緊急信号を嘉位に送った
八重
「バスがね、みんな乗っていたバスが、突然、潰れちゃって・・・うちらマネージャーの後部座席は、血だらけだけど、前の席、は」
「前、そう、前」
由良は、メモを取りつつ。八重の髪を撫でて、大丈夫、大丈夫と
八重
「前方の、前方の、前方の」
そういうと八重は、声を出して泣いてしまい。
由良
「八重、大丈夫、大丈夫だよ、俺を見て、八重の前に居るのはだれ、髪を撫でているのは?誰?俺だよ?」
八重、は、
「うん、うん、うん、良かった。あのね、怖かったの、怖いの、前方の野球部が全員、コンクリートの下敷きで、」
「そこから、大量の血が!!!!!」
由良は、メモを取りながら、
エンジェルの通話、嘉位からである
嘉位
「EC受けた、どうした?」
由良
「八重、恐らく、悪い夢、それも、大惨事」
嘉位
「わかった、一度、ビデオ会議にかえる、一分」
由良は、その間も、八重の髪を撫でていて
八重は泣き止むことができず、
「大雨の中、防風の中、青森に行くバスだったの、森みたいな、トンネルの前が大渋滞で、トンネルに入る寸前に・・・・・・・」
八重は、震えていた。
由良は、八重の髪と、体をさすりながら、そして、抱きしめていた
すぐに嘉位・香織さんからテレビ電話がかかり
由良はそのまま、テレビ電話を出た。
由良はスマホから、タブレットに切り替えて
「タブレット側で受ける、」
嘉位
「まず、由良、八重さんから手を離さないで、そのままで、明かりをつけて、全て、最大で」
「次に、由良の、好きな曲を流して、由良のだよ、八重さんのではなく、由良の曲を流して」
嘉位と香織もパジャマであった。由良と八重もパジャマであり、部屋全体がセンターに映っていたが、
嘉位も、香織も、八重を見て、ただ事ではないと、察するのは容易かった。
嘉位
「由良、そのまま、八重さんを抱きしめてあげていて、背中を撫でるように、落ち着くから」
由良は言われたように、八重を撫でていた。
香織も、嘉位の腕にぎっしりとつかまっていた。
由良は、描きとったメモを、そのまま、タブレットのカメラに向け、
嘉位、青森、バス、野球部死亡。森のトンネル崩壊、暴風雨
嘉位は、端末に手をあてて何かを起動し、キーボードを片手に置いた
「八重さん、怖かったでしょう。でも、大丈夫だよ、八重さんのおかげで、僕たちは助かったのだから」
八重も、香織も言っている意味が解らない
嘉位
「八重さん、このまま、聞いていてね」
嘉位は、キーボードを操作しながら
「夜分遅くにすいません、ゴールデンウィークの遠征ですが、中止にします。責任は僕が、費用も。」
監督は、モニターに映し出されて
「副社長は大変だな、こんな遅くに仕事とは、わかった。中止にする。これで、良いな?」
嘉位は、キーボードを操作しながら
「ありがとうございます」
監督
「では、ほどほどにな、俺は寝るわ」
監督はモニターから、消えた。
嘉位
「八重さん、今の通り、監督に伝えた通り、ゴールデンウィークの遠征そのものは無くなった。」
「ツアーバスも使わない。八重さんのおかげで、僕たちは助かった、ありがとう」
「八重さん、今日は、このまま、明かりをつけたまま、由良に抱きしめてもらい」
「安心してね」
八重は、え?ゴールデンウィーク中止!バスツアーも、であれば、良かった、良かったーーーー
八重は、泣きながら
「キ、キャプテン、キャプテン、ありがとう、あああ、由良ーーー良かったー、良かったーーー」
嘉位
「由良、電気を消さないこと、曲は流しっぱなしにしておくと、あとは、わかると思う」
「又、明日。」
由良、なるほど、心理的な安定性の話、
「わかった、かい、ありがとう、じゃ!」
ビデオ会議は終了した
香織は、怖かった、あと、なんで、監督がと?
香織は嘉位の腕に抱き着きながら、部屋に戻った。
嘉位と香織もベッドに入り、
香織
「八重、震えていましたね、校舎を修繕する原因となったときの、トイレの扉も、夢を見たと」
嘉位
「そういうことも、あるのだろうね、少なくとも、ゴールデンウィーク、ツアーバスを使わないこと、遠征をいかないことで、僕自身寿命が伸びたということだね」
香織は、そうだ、そういうことなのだ、もし、八重が、伝えてくれなければ、嘉位が、居なくなる、えええ、嫌だ、嫌だ、嫌
今度は、香織が震えだし
嘉位は香織の髪を撫でながら、
「大丈夫、香織、ゴールデンウィークの遠征は中止にしたから」
香織は、泣きながら
「はい、嘉位、どこにもいかないでください」
嘉位、これは、香織もだな、と、電気をつけて、曲を流した
香織は、少し落ちついて、段々、おちついて
「あの、監督、和井田の野球部のジャージでしたが?こんな遅くに何をしていたのでしょうか?」
嘉位、そこまでは、一瞬じゃ修正が間に合わなかったからね
「あれは、CG,監督のいわゆる、フェイク動画」
「キーボードで、タイプしていたのは、言葉、それを入れると、監督の声で、動く」
「野球部全員分あるよ」
香織
「え?CG?!!」
嘉位
「だって、電話なんてしていないもの、遠征のキャンセルなども、もちろんするよ、でも、それは明日日中だよ」
「監督にも、相手の高校にも、宿にもこの時間じゃ、迷惑でしょうに」
「八重さんを安心させるための、フェイク動画」
香織、えええええ!!!あれが、偽物なの?!!ぜんぜん、わからなかった
「まったく、本物の監督でした、しいていえば、深夜なのに、和井田の野球部ジャージなのは?くらいにしか」
嘉位は、香織を抱きしめながら、髪をなでて
「野球部の惨劇は、八重さんの事を信じて、回避できた。問題は次のフェーズに」
香織は、言っている意味がわからなかった、嘉位が、助かったので、良かったのでは?と?
嘉位
「明日、八重さんは、落ち着いていると思う、今晩の由良の頑張りしだいだけれど」
香織
「由良君ががんばるのですか?」
香織、あ!!と思い、あああ、いいなーーー、あ、
「あのー、あのーーー、わたしも、怖かったので」
「それと、嘉位が言いたい事がわかりました」
「和井田野球部の惨劇は回避できても、災害そのものは起きる、回避できないと」
嘉位、流石、香織!やはり、香織はどこか、何かもっているのだよな
香織
「であれば、株式会社 八重に行って、調査すれば、災害は起きるけれど、惨事は起きないということですね」
嘉位、香織、その通り、香織が言うと嘉位も自信が持てる。
嘉位
「そう、明日は、せんさん、瞳さん、かずき、乙葉さんもつれていこう」
香織は、急に嘉位の下半身に手をあてて、
香織
「あの、その、ですね、明るいままで、」
嘉位は香織にキスをし、そのまま、夜の明るさを続けていくのであった。
一方、八重と由良も、明るいまま、朝が来るまでずっと、ずっと、夢中になっていた。




