第二一〇話 京都 着物 と 危者
それぞれの夜を、いつも通り送り朝を迎えた。
若干2名を除いては。
朝食を済ませ、ラウンジに集まっており
そうさん、みゆきからは、音信が無かった。
楓・・・。今も、まさに、最中、いいなーーー。だめだめ、想像しては。うん。そう思いながらも、顔が赤くなってしまった。
香織
「おはよう!今日は、着物!結納式の着物を選ぶの、でね」
「かいが、言うには男性のものは、既に用意されていて、一度合わせるだけで終わってしまうとのこと」
八重
「うん、由良もそう言っていた。」
楓は何故か胸を強調しながら、
「着物、じっくり選びたいからね」
連
「うん、そうする。お昼ご飯はどうする?」
香織
「うーーん、無しで、そのまま、戻ってきてから、沢山食べましょうか?」
嘉位
「今日は、大阪のお寿司を17時から21時で予約してある」
由良
「すし萬?」
嘉位
「うん」
由良
「1度食べて見たかったのだよね、大阪のすし萬。よし、俺らも、昼抜きで、すし萬を楽しもう!」
連は驚いた様子で
「僕は、2度程、心斎橋のほうで」
由良笑いながら
「なに!!!なんだと、連!よし、連だけは、今日は夜も抜きで」
連は焦って!
「そんな、なんで、そうなりますか、まだ、何も言っていませんよ!」
「すし萬は、歴史あるとか、圧すしが、江戸前と違うとか」
八重は笑いながら
「・・・。言っている・・・。はい、アウト!連君残念ですね、夕飯無しです。」
連は、下を向きながら
「ええええーー。そ、そんな・・・」
嘉位
「ま、では、ハイヤーに乗って、行こう。」
「今からなら、10時前には着くからね」
それぞれが、予約してあるハイヤーにのり、京都方面へ
楓
「宗山さん、結婚かーいいなー」
「ねー、連、私へのプロポーズは?」
連、・・・やはり、ハードルがあがっている。
「うん、任せて!」
連、どう任されて良いのか、策を練る必要があるな
楓
「新婚初夜だったのかな?お兄様もスイートを取ってくださったので」
「それは、さぞかし、盛り上がったのでしょうね、いいなー」
連・・・さらに、ハードルがあがっていくな。
連
「ま、そうだね。想像はしてはいけないけど」
楓
「私達も、今晩は!ずっと?良い?」
連
「もちろん!!今からでも!」
楓はムフフと
「私もそうしたいのだけれど、着物は大事だから、我慢。我慢」
連
「明日、自由行動と言っていたけれど、ホテルで1日も良いね。外だと僕達目立つから」
楓!!嬉しい!そっちの方が良い。ずっと、ずっと
楓
「はい!明日の自由行動は、ホテルで!」
一方の八重
八重は突然
「激しかったのかな?初夜?」
「新婚の時に迎えるのが、初夜だよね?」
由良・・・。ま、そう、捉えても、間違いはないけれど、何が言いたいのだろう?
「うん、そうだね」
八重
「うちらも、スイート?初夜?」
由良、え?ま、もちろんそうだけれどね
「ま、それは内緒、秘密」
八重!!
「ええええ!!教えて、教えて、教えてよーー、ねー、プロポーズは?」
由良、きたぁーーー、ハードルあがってきている。作戦を練る必要がある。
「内緒、内緒!」
八重
「えええ、内緒なの!教えてくれたって、良いじゃん!」
由良
「それでは、サプライズにならないでしょうに」
八重
「あ、そうか、そう言われれば、確かに!」
由良
「だから、内緒!」
そんな話をしていると、ハイヤーは、大通りでハザードランプをつけて、車から降りた
車はどこかに向かっていった。
その道をあるくものの、マンション、マンション。
八重、ここは住宅街、マンションばかり、大通りは交通量があって、ここは見渡す限り、マンション
八重と香織、楓はそのまま歩いて行き、実は、既に、に志田を通り過ぎていた
楓
「マンションばっかりですね、場所間違えたのかな?」
香織
「そうね、楓ちゃん、嘉位が間違える事はないのですが」
八重
「だって、マンションばっかりよ」
すると、大きな声で
連である
連は大きな声で
連
「楓、通り過ぎているよーー!!!」
楓
「えええええ?どこか、お店あった?あったの?に志田?」
連
「こっち、こっち、戻ってきて」
八重
「マンションしかなかったよね?」
楓
「うん」
香織
「なかったような、うん」
楓を先頭に、戻ると
えええ、びっくり、マンションとマンションの間に、ぽつんと。
八重
「これ、叩いたら、壊れちゃうのでは?」
由良は吹き出してしまい!
由良
「八重、に志田だぞ、に志田!」
「ほら、下着買いに行った、ワコールあるでしょ。そのワコールからの流れ、呉服、そう、着物 それが に志田!!」
八重
「ええええーーー、この、叩けば、壊れちゃうところが、ワコールの呉服?」
嘉位も、噴き出して笑い!!
「八重さん、頼むよ、叩くとか、壊れるとか・・・その、発想は無かった」
由良は、すまん、嘉位と・・・。目で話しかけた。
中にはいり、既に男性のものは、用意されていて
では、はじめますとのことで、男性すぐ終わり
香織、八重、楓は、それぞれの殿方をスマートフォンに収めた。
男性陣は私服に戻り
楓
「どうするの?連?」
連
「かいさん、決まっています?」
嘉位
「うん。決まっている、行きたいところがあってね」
「ここから、歩いていく、散歩がてらに、片道8Km位かな」
楓
「お兄様、8Km散歩!往復、16Kmですわよ」
由良
「土日練習していたら、1日、20km位普通ですよ。それくらい、走るでしょう。」
連
「体動かさないとね!」
嘉位
「では、行ってきます。16時前には戻ってくるね」
女性陣達は、反物を選び始め、その目は、真剣そのものであった。
楓は、香織の胸をあらためて、見て
楓
「お姉さま、ずるいですわ、そのお胸!」
「どうすれば、そんなに大きくなるのですか?」
香織
「どうすれば、といわれても」
八重
「なんといっても、おっぱい星人のキャプテンが揉みまくっているから、出会いはもみもみからでしょ?」
香織
「八重、その言い回し、えっちいーーー」
女性陣も真剣なはずが、あるいみ、別の真剣さが、伺えていた。
一方の男性陣
由良
「こう、なんだろうな、風情がないというか、ま、その通り」
嘉位
「だよな」
由良
「大通りを歩くより、こういう時は裏道で、何かを発見!」
嘉位
「だよな」
連
「マンションこっちも、多いですね、しかし、裏道というか、広くなったり、狭くなったり」
「行き止まりも多いですね」
そんな会話をしながら、裏道を探索していくと
突然の叫び声と防犯ブザー!!
キュキュキュキュキューキュキュキュキュキュキュキュキュキュキュキュキューー
即時
嘉位、由良、連の3名は走り出し、鳴っている音から、対象の位置を割り出し、全力で向かう。
マンションとマンションの間の細い通路
路上にいた、若いOLさんや、サラリーマンの方は、何故か助けにはいかず、動画の撮影や、写真を
動画はSNSでLive中継されていた。
嘉位と由良は、野次馬が、邪魔だなと、まっずぐに、走り抜ける事ができないので、そのまま、左右の壁を駆け上がり、壁を走って、
殴り掛かっている不審者2名に、嘉位、由良が、それぞれ、飛び蹴り、殴り掛かっていた2名は、反対側の壁に吹きとばし、その場で気絶
男性の両腕を後ろから抑えていた、男はいきなり、前に出てきて、光物を取り出し
嘉位は、光物で襲われるが、その動きを読み取り、肩の下に腕をいれて、投げとばし、反対側の壁に激突、気絶
由良も光物で切り付けられそうになるが、その腕を握りつぶしながら、その男の脇に手を入れて、反対側の壁に投げ飛ばし、
壁に激突、男はその場で、気絶した。
一方手前では、
不審な男が、防犯ブザーにイライラして、座り込んで、腰を抜かしている女性に、平手打ちをしようとする、まさにその時
連が、ひっぱたこうとする、手を握りつぶし、手首を折り、連は男をにらみつけ、こめかみを殴りつけ、男はその場に倒れこんだ。
連
「女の子をたたいちゃ、だめですよね。」
腰を抜かした、女性は、え?この人、もしかして?と思っている、まさにその時
もう一人女性を捕まえていた、不審な男性が、連に襲い掛かる
連は、
振り向きざまに、もうひとりに、溝内にアッパーを、そのまま、反対側の壁に激突して、男は、その場で泡を吹いて、倒れこむ
連
「ま、こんなものかな」
嘉位は、抑えられていた、男性に声をかけて
「大丈夫ですか?お怪我は?」
彼氏さん
「大丈夫、1発殴られただけですから、助かりました。4人で、歩いていたら、いきなり、俺らの顔に、ナイフあてたれて、そのまま、ここへ連れてこられて・・・。」
もう一人の彼氏さん
「助かりました、まさか、こんな昼間なのに、本当に、ありがとうございました」
連は、腰を抜かして、座り込んでいる女性に対して
連
「偉い!防犯ブザーを携帯して、勇気を振り絞って、鳴らしてくれて。それが無ければ、助けられなかったよ。」
腰を抜かしていた、彼女さんは、涙目になって
彼女さん
「あ、ありがとうございます。あの、あの、あの、も、もしかして、武田 連さんですか?」
連
「以前はそうですね、引退しました。」
彼女さんは、少し落ち着いて、動けるようになり
「私武田、連の大ファンだったのです!あの、あの、宜しければ、サインを頂けないでしょうか?」
連は、嘉位に目をやり、
嘉位は、連に
目で、語り
嘉位
落ち着いてもらえる
連
良い?
嘉位
良い
連
「はい、わかりました。どこにします?」
彼女さんの二人は、スマートフォンのケースとマジックを差し出して、連はそれぞれに、サインをした。彼女さんたちは、少しずつ、落ち着いていったようであった。
由良
「日本人では無いよな、って聞いてみようにも、のびちゃっているから、後は警察に任せるか。」
嘉位
「だな」
丁度その時に、警察数名の方が来て、警察は身元を尋ねられたが、嘉位は小声で、山本財閥 副社長で、あとは、任せますと
警察の方は、深くお礼を。
嘉位と由良と連は、その場を去って、歩きながら、そのまま、目的地、鳥羽伏見の戦いの跡地へ到着!
連
「かいさん、どうしてここへ?」
由良
「テスト問題!」
連
「テスト?」
由良
「1年下期のテストで、ここが出たのだよ。」
連
「鳥羽伏見が?え?中学生のテストですよね?」
由良
「ひっかけ問題。300字いないで、特定用語を引用してまとめる筆記」
連
「なるほど」
「薩長の装備が最新で、人数では勝っていた幕府軍に対して、薩長はいきなり発砲、ところが、幕府軍は洋式銃であっても、旧装備のため、届かず
「そこに薩長は菊の御紋錦の旗を立てて、賊軍となった事をしった、幕府軍は意気消沈、士気が低下し、逃げ出すもの、裏切るもの、戦局は一変した」
「まさに、明治維新に繋がる戦いの幕が切って落とされた場所」
由良
「そんな感じ、そこに、あと、引用しなくてはいけないのが、政治的な対立、それを加えれば300文字以内」
嘉位
「菊の御紋の錦の御旗なんて、持っているはずはないのだがね。これは策略。考えればわかること、朝廷がわざわざ、薩長に運ぶか?」
由良、連
「その通り」
連
「この後、慶喜は、海路で江戸城に向かうのですよね」
嘉位、は、あたりを見渡し、そのような風景は無いのであるが
「幕末志士は、約160年足らずで、現代のこのような政治になるとは、思ってもいなかっただろう。」
由良
「いつだ?」
嘉位
「24日、御手洗経団連会長も一緒」
由良
「父さんもか」
嘉位
「組閣は見た。十分こちらの意向は伝えられる」
連
「ここまで、歩いてきて改めて、思った事があります」
「かなりの介護施設がありました。介護士の支払い基準額国の設定が低すぎ」
由良
「そうだな。低収入で介護士になりたい意欲を下げている。」
「介護は今後も続く課題」
嘉位
「現在の月額に15万を足す。それでも、足りないが、まずは15万。国が出来なければ、国から切り離す」
「連が言う通り、ここまでくる間、どれだけのご年配の方とすれ違ったのか」
「これは先進国世界全体の問題である。旧与党は、海外の制度の右へならえであったから、この始末」
「先ほどの、どこかの国だか、わからないのだが、入国管理を徹底、犯罪歴、偽造パスポート、日本という島の優位性を欠いている」
「前政権の尻ぬぐいから、始めなければならない。志が同じであるなら、全面的に支援する」
由良と連も辺りを見渡し、ここから、もう1度作り直さねばと。
嘉位と由良と連は、に志田に戻ることにした。
一方、着物を何着も、何着も着替えて、着替えて、
やはり、1番目に着たものが、3人とも良く
笑いながら、やっぱり、これが1番とそれぞれの、1番を決めていた。
元の私服に着替えて、それぞれの住所を記入し、男性の袴と、お願いをした。
お茶を入れてもらい、座ると
テレビの速報がテロップで流れ、キャスターが
「たった今入った情報です。外国人集団に女性が暴行、外国人逮捕」
「え、これ、なんでしょう?動画があるそうです、視聴者からの提供とのことで」
「でますかね、あ、出るようですね」
香織、八重、楓・・・・。お茶をこぼす
着付けをしてくれた方も、え??これは、
香織、八重、楓
「えええええ!!!!」
着付けをしてくれた方
「今のテレビの方は、皆様の殿方では?」
香織、八重、楓
「・・・。はい。すいません、お騒がせしてしまい」
着付けをしてくれた方
「いえいえ、助けに入られて、返り討ち。殿方様は、武道を極められていらっしゃるのですか?」
香織、八重、楓
「・・・・。いえ、野球選手です」
丁度その時に、
嘉位、由良、連が、到着し
連
「お待たせしました、戻りました」
香織、八重、楓、着付けの方々は、一斉に3人を見て
「ええええええええええええ!!!」
香織
「いつも、そうです、何事もなく、ごく、平然と」
由良
「本当に、そう!まったく」
楓
「正義感の塊もこまったものです」
嘉位、由良、連
「なんのこと?」
香織、八重、楓は一斉に、指をテレビにさして、大きな声で
「これ!!!」
嘉位、由良、連、あ、テレビに出ていたのか・・・あ、野次馬が動画撮影していた、あれか
嘉位、由良、連
「何もしていません」
楓
「これの、どこが、何もしていないの!!」
連
「あ、困っていたみたいだから」
由良
「少しだけ、手を伸ばしただけです」
八重、どこが、少し!あれよ!これ!!!見たの?
嘉位
「偶然。うん、風が吹いたくらい?」
香織
「まったくもう!」
香織と八重と楓は、それぞれ、目を見あって
「旦那様!かっこいい!!」
嘉位・・・俺ら特になにもしていないのだが。
嘉位
「それでは、決まったみたいですので、会計をして、ホテルに戻りましょう」
嘉位は、会計を済ませて
御礼を言って、
一同は、ハイヤーでロイヤルに向かった
ロイヤルに着くと、
ホテルマン:
「あ!!先ほど、テレビに出ていましたよ、お帰りなさいませ」
楓
「す、すいません、お騒がせしまして」
ホテルマン
「いや、普通出来る事じゃないですから、素晴らしいです。ささ、お疲れでしょうから、中へ」
嘉位はフロントでルームキーを受け取りに行くと
フロント
「お疲れ様でした。副社長様、先ほど速報でテレビに映っておりました。」
嘉位
「あ、特に何もしていません。困っている方の差し伸べられた手を、払いのける事はしない。ただ、それだけです」
嘉位
「これから、食事にしますね。お腹空いていますから」
「ところで、追加のスイートの方は」
フロント
「はい、つい先ほど、入れ違いですね。出立しました」
嘉位
「ありがとう」
嘉位は、由良たちのもとへ
由良
「腹へった、嘉位」
嘉位
「よし!小鯛雀鮨 すし萬 いこう!」
皆、お腹が空いていたのである。
連
「腹減った。沢山食べてよいですか?」
楓
「もちろん!」
連
「圧すし!おすしでなくて、圧を、それが、圧すし」
八重
「おすしに、圧を、おすし?うーん、わからないけれど、楽しみ。お腹すいた」
一同はお腹を空かせたま、すし萬に向かうのであった。
< つづく >




