第二〇八話 ハイパーレスキュー 訓練
佐伯からのメッセージはとりあえず、食事に移動してからにし
一同は、つる家 に向かった。
嘉位が先に中にはいり、ルームキーを見せて話をしてから、
嘉位が戻ってきて、一同は個室に案内された。
流石に、お腹は空いている。
八重
「てんぷら屋さん?」
由良
「老舗だよ、老舗!歴史あるお店だからね」
八重
「天ぷらって、どこで食べても、同じなのでは?」
香織
「うーん、違うかな、食べてみるとわかると思う。蓬田のお酒を、納めている、深川の天ぷら屋さんは2年先まで予約で埋まっているし」
八重
「えええ!!そうなの!もしかして、高いとか?って、キャプテンだから、そうなのか」
香織
「わたしは、ここは、わからないのだけれど、深川なら25,000円、それに飲み物だから」
八重
「え?そんなに、するの!そりゃ、期待しちゃうな!おなかすいたしね!」
由良
「個室より、目の前で上げてもらうところが、乙なのだけれど、俺らうるさいからな、個室で。」
嘉位は、頷く。
楓
「ところで、レイからのメッセージは誰か読んだのですか?」
八重
「いや、まだ!では、私が読み上げよう!」
八重は、スマートフォンを取り出して、メッセージを開くと・・・
そのまま、動作が停まり。え?これ?え?・・・うそ!
香織
「八重、どうしたの?読んでよ!」
八重は、え、これ読んでよいの?あ、個室だ!うん。
八重は深呼吸し
「では、読むね」
「聞いてください!大変な事になりました」
「その、あの、ですね、言いにくいのですが」
「このさい!・・・」
「戸倉君と、練習場の医務室で、その、いわゆる・・・」
「しちゃいました!!!ごめんなさい!!」
楓
「え?」
連
「えええ?」
香織
「ええええーー?」
八重
「だって、そう書いてあるのだもの!続きね」
八重?!うわ、やられた
「続きね」
「というのは、ゲームの世界で」
「戸倉君とお付き合いすることになりました」
「こっちは、本当!」
「そして、初キスしちゃったの!週末、戸倉君のご家族が、わたしの家に来ることになりました」
「以上、ご報告です」
「追伸、キャプテン、お金持って帰ってきちゃったので、明日、練習場に戻しておきます。すいません」
香織
「なーーんだ!って!!え???戸倉君とお付き合い!!キス!!」
八重
「もう、ゲームの話は、置いておいて、いきなりお付き合い!!キスとは!佐伯やるなー!」
連
「佐伯さん、妄想でなくて、実行も速いのですね」
由良
「0点」
嘉位
「だな」
楓
「0点ですわ」
八重?どういうこと?
「由良0点とは?初キスよ、それもいきなり付き合うとか!!」
由良
「いや、そこじゃない。」
楓
「そうね、こんな感じ?」
「練習場はここよ、あれどうしたの?戸倉君・・・?」
「戸倉君は胸が痛そうにしていて、わたしはどうして良いのか、わからずに」
「練習場の、医務室につれていこうと、戸倉君は、大丈夫というのだけれど」
「私は、肩をかして、医務室をカードキーであけて、戸倉君をベッドへ」
「どうしよう、学校は入れないし、と、その時、戸倉君が私の手をとって」
「ベッドの中に、」
「え?わたしは、どうしたの?どうしたの?って聞いたの?」
「そうしたら、戸倉君が、ここをさすって欲しいと、胸を、そう、戸倉君の胸を手でさすり」
「彼は苦しそうで、ただ、手でさすってあげると、少しはらくになったみたいで」
「良かった、これなら、大丈夫」
「何故か、その場から離れてはいけない気がしたので、一緒にベッドで、落ち着くまで」
「そして、なぜか、目と目があってしまい、戸倉君は、戸倉君は、突然私の事を・・・」
「あ、これだと、想像してみての決め台詞が、無い」
由良
「これは、あれだな、瞳先生に、翻訳してもらわないとね」
楓
「だよね!うーん、わたしでは、今いちだ、瞳先生には、足元にも及ばない」
連は、大笑いしてしまい。そういう事なのか!
八重も大笑い
香織も、おかしくて、おかしくて、そう、瞳さんを想像してしまったからである。
嘉位・・・。個室で良かった。と思っていた。
席の裏には、前菜等を運んできて来た方が、恥ずかしそうに待って居る事に、誰も気が付いていない
嘉位
「すいません、お待たせしました」
八重、香織
「えええええええ!!!ごめんなさい、ごめんなさい!!つい、夢中になってしまい!」
女中さん達
「いえ、お客様が楽しそうですから、私共はいっこうに、構いません」
「では、こちらを」
「そうですね、今のお話ですと、わかりました、お待ちください」
一同
「いただきまーす!」
そこに、女中さん達が、先に、天ぷらを
女中さん
「本来のコースとはことなり、こちらをお召し上がりください」
八重?は、食べてみると
「うわーー!サクサクと、え?これは?」
楓
「おいしい!」
連
「うまい!」
女中さん
「こちらは、キスでございます、天ぷらの定番でございます、先ほどのお話から、組立を変えさせていただきました」
「お酒はこちらで、ご準備して宜しいのでしょうか?」
嘉位
「いえ、お酒は大丈夫です。僕達、高校生なので、お酒は、飲めないのです」
女中さん
「それは、失礼いたしました。皆さま、もう、社会に出ている方々にお見受けしましたもので」
つぎつぎに、天ぷらと、あえ物、もずく、お刺身、お口直しの湯葉、そして湯葉上げ等も
連
「うまいです!ところで、佐伯さんは、お付き合いとか、キスとかは本当みたいですね、ご両親と会うと」
八重
「こりゃ、野球部に戻ったら、佐伯の説明会だな!」
香織は、嘉位を見て
香織
「嘉位は、知っていたのですか?」
嘉位
「いや、知らなかったが、入部メンバー見たときに、調べたよ」
「戸倉は戸倉建設社長の息子さん、佐伯は佐伯重機のご令嬢。ともに、山本財閥グループの企業。」
嘉位は、軽く手をあげて、女中さんに、追加を、お任せでと伝えた
その時である、嘉位に、そう から 電話がかかってきた。
嘉位は、出て良いのかと、みんなに目をくばり、問題ないとのことなので
電話に出てみると
そうさん
「こんちゃ、かい。突然、すまんのう、ちと急なんやが、明日、二日間、部活を休むわ」
「ほんでな、一回、家のグラウンドに来てから、でどうかな?野球部は活動しているし」
「監督に伝えてあるし。大丈夫や。」
嘉位
「和井田の野球部のジャージで行けば、良いでしょうか?」
そうさん
「あ、持ってくるだけで良い、着替えれば、あと、グローブは持って来とる?」
嘉位
「はい、持ってきています。」
そうさん
「今、めしか?」
嘉位
「はい、大丈夫です。そうさん、二日とは、まるまる、お休みできるのですか?」
「お休み中、何か予定があるのでしょうか?」
そうさん
「いや、特にはないが、みーがね。美幸な、すこしはデートせんかーーい!!って」
嘉位
「それでは、あれですね、夜、こっち、大阪に来られます?宿取りますので」
そう
「もちろん。」
嘉位
「では、宿を押さえますね、もちろん、僕もちで」
そう
「?!はぁ?」
嘉位
「では、また、あとで、連絡します」
電話を終えた、嘉位は、一回お店を出て、フロントへ
嘉位が、一部屋スイートを、一泊二日取れないか尋ねると
フロント
「はい、丁度1部屋空きがございます」
「1組スイート、3日間キャンセルが出ており、そちらで宜しいでしょうか副社長様」
嘉位
「では、お願いします。僕につけておいてください。その他のエステやプール等も」
フロント
「ありがとうございます。」
嘉位
「もう1つ、頼まれて貰えませんか?焼肉屋の予約人数を2名追加して欲しいのです」
フロントから、焼肉屋に電話をしてもらい、2名追加と伝えてもらい
フロント
「はい、ご予約変更出来ました」
嘉位
「ありがとう」
嘉位は、もう1度、お店に戻り
既に皆食事を終えて居る事から、お店を出てえれーベータの前に
由良
「あらためて!皆、全員だよ、明日、必ず、起きる事!朝のエッチは禁止令を!発動する」
一同、大笑い!でそれぞれの部屋に。
それぞれ、控えめに、控えめに、夜を堪能した。
翌朝、和井田の野球部のジャージに着替えて、6時にそれぞれ、予約してあるハイヤーにのり
目的地まで向かった。
香織
「嘉位、今日は視察なのに、なぜ運動着、ジャージなのでしょうか?」
嘉位
「せっかくだし、僕と由良と連の3名は、トレーニングに参加しようと思う」
「メインは視察と、その他、業務的な確認だけれどね」
約1時間、車を走らせ、山の中へ、7時丁度に到着した。
楓
「え?山の中に、サーキット場?レース場?みたいなのが、ある」
八重
「ここは、元々レーシングカーが走るところ、だったらしいのだけれど」
「そこを、災害救助用の大型車両訓練に使うみたい」
由良
「さっそく、行ってみようか!」
少しあるき、訓練場に行くと
既に、最新鋭の車両が移動を始めており、敷地内に次々と
部隊長
「これは、由良社長様、お越しいただきありがとうございます。」
「既に早朝ラン20Kmは終えており、これから、車両訓練を、別のグループはトレーニング、特殊訓練、炊事チームにわかれております」
由良
「公道が走れるものと、考えて良いですか?」
部隊長
「もちろんです」
嘉位
「災害発生時の、移動時間の計測はどのように、なっているのでしょうか」
部隊長
「各32支部から、近隣、を挟み、完全配備は1時間内に。もっとも、近い場合は5分。この場合は」
「オフロードバイク優先に」
由良
「自然災害は避けられませんから、予知も出来ず、但し、予測は可能ですので」
「もう少し、精度をあげたいですね」
部隊長
「局地的災害が発生する場合、当然の事ながら事前予測は可能であります」
「移動距離、各、支部から、1か所に集めた場合、安全な位置で待機可能です」
「一方、地震や、隕石になると、予測は難しい為、由良社長がおっしゃったとおり、精度を上げる必要があります」
「ディザスターリカバリを考えた場合、主力拠点を2拠点に分散させて」
「災害の規模にもよりますが、オフロードを優先に」
部隊長
「我々、操縦は出来ます。輸送機もヘリも。しかし、国土交通大臣の許可が下りないと、民間で空が使えません。ここはネックです。
「緊急災害、単独走行の場合、各支部から、目的地へ、隊員は、移動手段は様々」
「全隊員に衛星電話、エンジェル携帯です。」
「爆破訓練は、火薬使用の手続き次第ですが、既に幾度が行っており、そこからの救出訓練も実施済みです
「シミュレーターの土砂崩れで、この想定の被害25%増で、訓練を実施しています。」も
「シミュレーターのはじき出した数字を、ケース200%増しは、隊員の数名が、命を落とします」
由良
「そこまでは、民間に求めて居ない。隊員の安全、家族の安全は最優先です」
「ただし、我々は、助けてと、手を差し伸べられ、払いのけるは許されない」
「想定外の想定外、さらに、想定外を予測シミュレートする」
「想定内は、誰でも出来る」
「今、まさに、この会話の中で、この場所で直下型地震が来た場合、どうする?」
「常に緊張感を持っていただく、というわけでなく、あらゆる状況に臨機応変に対応するには」
「今、そこにある危機ではなく」
「まったく、見えない、危機を予測する。予知は不能。しかし、最新鋭の我々は予測はできる」
「世界屈指のシステム、いや、世界どこをとっても、このシステムは無い、さらに改良も進んでいる」
部隊長
「改良とは?これ以上は?」
嘉位
「エンジェルの拡張が必要。1方向でカバーできる範囲は角度的に限られている、全方位、つまり地球全体をリアルタイムにするには、もう1期、いやあと2き」
「次が4月に打ちあがり。システム改良は既に済んでいる。あとは待つだけ」
由良
「懸念事項は、それまでの半月の間は、現システムで対応を」
嘉位
「新総理大臣、及び、新国土交通大臣と、会ってきますので、許可が下りるまでの時間短縮させます。3分」
由良
「青森の訓練場もリモートで見えますか?」
部隊長
「もちろんです、こちらになります」
由良
「訓練場以外の、隊員は各32拠点という事ですね」
部隊長
「はい。もう少し、人数を増やしたいと思います」
由良
「具体的には?」
部隊長
「200名。」
由良
「言い切るからには、構想ができあがっていますね、わかりました。200名、手配します」
「4月1日、遅くとも、4月20日」
部隊長
「ありがとうございます」
由良
「これは、別件になります。現在の年俸1000万円固定を、2000万円固定に引き上げます」
「今月のお給料から始めます、もちろん、追加報酬は別にご用意いたします」
部隊長
「おお、それは、隊員も喜びます。ここには、女性も多いです」
「お子さんを置いて、訓練に励んでいますので、女性陣の笑顔が浮かびます」
「もちろん、コンプライアンス徹底しており、ハラスメント等はありません」
「そもそも、個々に集まった方々の、志が非常に高い。そちらはご安心ください」
由良
「ありがとうございます。助かります。」
「それでは、次は、訓練場に行ってきます」
部隊長
「かしこまりました、連絡を入れておきます」
一同は、訓練場に向かい
その間も、林の中を、ロープで、渡っている、サーカスみたいな、訓練も目に入っていた。
香織と楓は圧倒されていた。
訓練場について
通称鬼軍曹
「おお、由良社長!!来て頂けましたか!」
由良
「やっていますね、これは綱を渡る訓練でしょうか?ハイパーレスキューの?」
通称鬼軍曹
「それよりも、過酷です。重さ100Kgを背負い、気絶している救助者を、50メートルの綱をたどり、向こう側にたどり着く、高さは5M」
「もちろん、安全帯等はつけています」
「100Kgの重りは、1メートルずれると、アラームがなり、救助者のなんらかの影響を考慮しています」
「ご覧の通り、途中で、落下してしまう隊員もいますし、あ、この隊員は合格しそうですね」
「ただ、これも、7分かかっています、合格ラインは10分ですがね」
「理想は5分。正し5分は、小生でもぎりぎりです」
由良
「これは、綱を渡ることが目的ではなく、対岸、対局を仮定して、50メートル先に無事に送り届けられれば、良いとのことですか?」
「手持ちは、救助装備のみで」
「気候は?」
通称鬼軍曹
「気象条件は、無風、曇りです。これは雨天ですと、そもそも、ロープを張ること自体困難。固定するのも困難で、隊員の危険が伴います」
「シミュレーションは、土砂崩れが起き、行方不明者を救出、意識なし。」
「土砂が邪魔をし、向こう岸と仮定した場所にで、ドクターヘリが待機という設定です」
八重、香織、楓は、今まさに行っている、救助活動訓練に、息を飲んでいた、その場の緊張が伝わっているのである。
由良
「なるほど!」
「もう1度確認すると、100Kgを背負い、負傷がでないように、1メートルずれずに、無事に救助、到達、すれば良いわけですね」
通称鬼軍曹
「はい。その通りです。過酷です」
「ここにきて、まだ、3名しか、到達できていません。日々訓練を続けます」
由良は嘉位を見て、嘉位の目が輝いているのを、確認し、
由良
「嘉位、目がキラキラしているな、やりたいの?」
嘉位
「是非!!」
由良
「軍曹!俺らもやってよいですかね?条件は同じで」
通称鬼軍曹
「いえいえ、これはハイパーレスキューでも、過酷で、失敗します。落下した時には、肩が抜けますので」
由良は嘉位を見て、嘉位も由良を見て
「つまり、失敗しなければ、良いわけですね、やりましょう」
由良と嘉位は、連を見て、連もやりたそうにしていたので、連もつれていき
由良と嘉位は、階段を登っていき、台の上に。
100Kgの重りを背負い、安全帯に固定、安全帯の太いチェーンを、縄に固定。
通称鬼軍曹は大きな声で
「やめておいたほうが、良いですよ!」
由良も、大きな声で
「これ、タイムは、動き出したら、計測開始ですか?」
通称鬼軍曹は、両手で〇をつくり、その通りだと合図を
由良は嘉位をみて、よし!
そして、由良と嘉位は
通称鬼軍曹
「ええええ!!!」
由良と嘉位、そして、連も、準備が終わり
なんと、3名、ロープを手と足で跨いで、進むのではなく!!
まさに、奇想天外な行動を取り始めたのである
なんと
綱の上に足を置いて、3人とも、綱に立ち
由良、嘉位、連 は
一斉に走り出した
八重、香織、楓は、何考えているの!!危ない、おっこちゃう!!下に!と、目を手で覆った!
由良、嘉位、連は、そのまま、
まっすぐ、綱を走ってわたりきってしまい、
由良!大声で
「タイムは!!!」
通称鬼軍曹!!それぞれ、由良、嘉位、連
「ええええ?30.09秒、30.09秒、31.10秒」
下で待機していた、レスキュー隊員も
「えええええええええええ!!!!!」
「そんなの、できねーーー」
「って、ありなのか?え?5メートルの高さの綱1本の上を、走り切るだと!!!」
「何者だ!!!」
通称鬼軍曹
「・・・凄い」
由良と嘉位と連は、階段を下りてきて、軍曹の元へ
八重と香織と楓は、それを見て居て震えてしまい、そして、無事に帰ってきたことで
八重と香織と楓は、心配していたのと、安堵が交錯し、泣いてしまった。
由良
「ふー、重いですね100Kg」
嘉位
「連、なかなか、やるな!ほぼ、同時だ!」
連
「あと、ちょっとでした。悔しいな!」
ハイパーレスキュー隊員は、そろって
「はぁーーー???? 意味がわからん!!!」
通称鬼軍曹
「俺にもわからん。だいたい、綱の上に立つことすら、普通は出来ないのに」
嘉位
「簡単ですよ、な、由良」
由良
「連もそうだろ、簡単だろう」
連
「はい、負けましたが、簡単です」
ハイパーレスキュー隊員は、そろって
「100Kgだぞ、100Kgそして、高さ5Mもある、綱の上を走るだと!!」
由良は、地面に線を長く引いて
由良
「ほら、この線の上、走れますよね?」
ハイパーレスキュー隊員は、そろって
「走れます!」
由良
「この線を、縄と思えば、逆に、縄と線と思えば、走れますよ」
ハイパーレスキュー隊員は、そろって
「はぁ?意味がわからん?」
嘉位
「つまり、視覚と経験による、先入観なのです。」
「高いところは、危険。細い綱は、渡れない」
「ところが、地面に引いた線の上は、走れる」
「恐怖と経験、高さの視覚が、本能的に拒否しているのです」
「逆に、本能的に出来ることは、出来てしまうのです」
「結果的に、僕らがお見せしたように、出来ました」
由良
「ただし、これは、あくまでの訓練のGOALに対するルールに沿ったやり方です」
「本来は、皆様の訓練が、災害時の救助活動で必要になります」
「皆さま、厳しい訓練でございますが、引き続き宜しくお願い致します」
由良は続けて、声を大きくし
「我々の使命は、今目の前で、手を差し伸べている救助者」
「その救助者の手を取って、助けられる命に背をむけない!」
「2度と、同じ涙は流さない!」
ハイパーレスキュー隊員
「はい!」
一同は視察を終えて、ハイヤーに乗り、ホテルに戻るのであった。
< つづく >




