第二〇一話 チアガール!
同日(土曜日)の話に戻り
せんさん、瞳さん、佐伯、桜井、かずき である。
金曜日に三年生は、和井田学園を卒業した。
数日前に、佐伯から、せんさん、瞳さんに吹奏楽部をつれて、グラウンドを案内という提案があり
瞳は、吹奏楽部で相談した。顧問の先生は卒業式を終えた、次の日、土曜日なら構いません。丁度。紹介したい人もいますので、と
顧問の先生からも許可を得て。顧問の先生はせっかくですから、少し、相談してきます。と、席を離れていった。
少ししてから、顧問の先生が戻ってきて、チア部も一緒に行きます。そして、音も出して良いとのことですから
楽器も持っていきましょう。
お時間は、寮での昼食を終えてから。13時30分からにしましょう。野球部監督にも、話しておきましたよ。
瞳:
「わーい、先生!ありがとうございます」
「みんな、本当にすごいよ!行くと驚くからね」
吹奏楽 部長:
「瞳!楽しみ、せっかくだし、チア部も来るのであれば、高校野球の応援の練習も、出来ますね!」
そのように、話がまとまり
瞳は、せんに伝えた。
せんは、瞳に
「瞳、吹奏楽部のメンバーと担当、チア部のメンバーをフルネームで送ってね、モニターテストに使うから」
瞳は、良くわかっていなかったが、再度、せんをつれて、顧問に話に行き、データで、戦は受け取った。
瞳とせんは、いったん、外に出て、下駄箱で
瞳は、すこしだけムッとして
「せん、これは何につかうの、女の子の名前よ!」
せん
「あ、モニターに、エンドロールというわけではいけれど、出演者を流してみたいと思って」
瞳は、ムッとしながらも
「せん、良い!わたしだけ、流せば!よいでしょう!瞳、愛している!とか!!」
せんは、笑いながら
「いや、瞳、これはまじめなテストなので、出来上がりを楽しみに」
瞳は、せんが、まじめに答えたので、我慢することにした。
あらためて、顧問から、部長と瞳に話があり
グラウンドのお披露目会は、土曜日13:30からになった。
瞳は、せんに伝えた。
せんは、瞳から聞いた話を、かずき、佐伯、桜井に展開し
土曜日の12時に、和井田の野球部のジャージで、男性寮の食堂に集まり、食事をしてから、グラウンドに向かう事にしたのであった。
そして、土曜日当日。
今日も良く晴れているし、暖かい、4月中旬なみの気温らしい。
せんは、かずきに、起きているか確認をしてみると、
かずきは、既に寮の個室で勉強をしていると、返答があった。
せんは、ノートPCをもって、個室に行き
せんは、かずきに、ソースコードを見せて、これを流してみたい
せんは、実行して、かずきも動作を確認した。
かずき
「せんさん、音いれますか?」
せん
「入れたいのだけど、持っていないから、出来なかったのだよ」
「あ、まって、ある、ある、この間、吹奏楽部でセッションした、楓ちゃんが歌ったやつ」
「そう、このファイル、かずき、これミキシングしておいて」
かずき
「わかりました、今やっちゃいますね」
出来上がったものを、二人で確認し、
せんさん
「完璧!」
かずき
「ですね!」
一方吹奏楽部では
瞳が、弦楽器や、ピアノの調律をしており、1度ふれただけで、音が正しい状態に。
瞳は、生まれながらにして、絶対音感をもっており、さらに磨きがかかり、かなり遠いところの、音も拾う事が出来る。
顧問と、新任は、それをみて、
新任
「あの子、凄いですね」
顧問
「うん、あれは、異常、とにかく、異常」
新任
「絶対音感は、吹奏楽部では珍しい事ではないのでは?」
顧問
「そうなのですが、彼女の場合は、範囲です、範囲!」
「正しく、測定したことはないのですが、10メートルはなれた、コイン数枚の落下音も、とらえ、何枚なのか、高価の区別まで」
新任は驚いて!!!
「それは、凄い、絶対音感の域を超えていますね!」
吹奏楽部一同は、顧問の先生にきがついて、あと、だれだろうと、気が付いて
部員一同
「おはようございます!」
顧問の先生も、挨拶をし、そして、新任の紹介があった
美見は、頭をさげて
「藤田 美見と申します。3月21日より、正式に、音楽を担当し、吹奏楽部の副顧問です」
「わたしも、和井田です。和井田吹奏楽部長、コンクール金賞3冠です」
「ここ、3年ほど、金賞を逃しているみたいですので、今年は取りましょう!」
顧問の先生
「出しは終わっているね、では1度合わせてみよう」
「あ、せっかくなので、藤田先生、タクトまかせてよいですか?」
美見は、もちろんと、タクトを構え、合わせを流しで、始まった
が8小節目で、タクトお、叩き
「そこ、アルトフォルン、遅い!ズレている、もう1度、頭から」
美見は、再度
そのように、美見の厳しい指導が午前中続いた。
昼食の時間になり、いったん、部員は女性寮で食事となり
午後は、13時20分に下駄箱に集合となった。
一方
佐伯、桜井も、お昼前には和井田について、
男性寮の食堂に向かった。
個室を通り過ぎたのを、かずきが気が付いて、
かずきと、せんは、個室を片付け、食堂に
佐伯、桜井、かずき、せんは、食事をとった。
せんさん
「佐伯さん、桜井さん、中の案内、チア部をお願いします」
「僕と瞳で、吹奏楽部を案内します」
「かずきは、あれを、セットしてみてね」
一同は食事を済ませ、13:20分になったので、下駄箱に向かった
下駄箱には
既に、吹奏楽部と、チア部であろうか、紙袋を持って集まっており
佐伯!!わ、こんなに居るの?凄い。
そこに、監督と、チア部の顧問、吹奏楽部の顧問
そして新任の副顧問がやってきた
桜井は、あ!あ!あああ!と気が付いて
桜井
「猫ちゃんのママだ!」
桜井、あれ?ちがうな、そうだ
桜井
「ママの猫ちゃんだ!」
瞳さん
「え?猫ちゃんのママって、どういうこと?」
佐伯は、桜井の頭を、ゴツンと軽く。
「桜井はだまっていて!」
美見
「あの時の和井田の野球部の方!あの節は、助かりました。今日は、人数が少ないような?」
佐伯
「はい、皆さん、仕事です」
美見
「バイトですか?」
佐伯
「いえ、起業者ですから、株式会社 八重、しずちゃんを肩車していた方が。副キャプテンが、代表取締役社長ですね」
美見
「見ました、経済新聞に、民間ハイパーレスキューを束ねる会社とかで、え?あの大きい方が、社長さん、それに、みなさんがお手伝いですか?」
佐伯
「いえ、もう一人は、山本財閥 代表取締役副社長で、別のお仕事かと」
美見
「え!山本財閥!うちの実家の取りまとめでは、ないですか!和井田ですから、驚く事はないのですが」
「しかし、世界を束ねる、山本財閥!!副社長!ここまでくると、いくら、和井田でも、話が」
佐伯
「そして、両人とも、結婚するのですって、羨ましい!」
美見
「結婚!!山本財閥となれば、それは、それは、大変な事でしょう。」
せんさん
「美見先生は、色々とお詳しそうですが」
美見
「そうですね、あちらの御屋敷が実家ですから、私が里帰りした時にはまだ、ここは更地でしたのに、こんなに、立派な野球場になるとは、思ってもいませんでした」
せんさん、あそこのお屋敷って、ゼネコンの社長宅だよ!
「あそこから、通われるのですか?」
美見
「はい、あそこの実家から通います。」
「以前は、主人と大阪に居たのですが、2年間の海外単身赴任になり」
「わたしも、大阪の高校の教師をやめて、一緒に行くと言ったのですが、少し治安の悪いところで、子供をつれては、いけないと」
「丁度、長男も今年から小学生にあがるので、和井田の小学校へ、娘は、和井田の幼稚園に」
「そこで、父に相談したところ、和井田の高校にかけあってくださり、今月末より、和井田で、音楽を担当します」
桜井
「ねこちゃんのしずちゃんは?今日は?」
瞳
「ねこちゃんなの、しずちゃんは?猫ちゃんのお名前?」
桜井
「うん、猫ちゃんが、ママで、しずちゃんが」
佐伯
「桜井は、だまっていて!!」
美見
「娘は、おじいちゃん、おばーちゃんが大好きでして、今は一緒に遊んでいると思います」
せんさん
「そうですか、楽しそうですね、音は出しても大丈夫なのですか?」
美見
「はい、父、母に伝えてありますので、おきになさらず」
せんさん
「わかりました、それでは、行きましょう、佐伯と桜井と監督が先頭で」
「僕とかずきは、一番後で」
「公道ですから、2列でお願いします」
一同は野球場へ
だんだんと、姿がみえてくる、野球場!
いや、スタジアム!
チア部!!!は、驚いて
「えええええ!!!!こんな、スタジアムが、和井田に!」
「凄い、凄い!」
吹奏楽部もついて、ええええ!!!大きい!
「ここは、大会で使うの?」
瞳
「いや、野球部キャプテンが言うには、大会等では使わず、手続きがどうので、ここは和井田専用の野球練習場なのだって」
「すごいよね!山本財閥の副社長ともなると」
「頼めば、サントリホール位のを、和井田に作ってくれるのでは?なんてね?」
桜井
「瞳さん、かおが、頼めば、作ってくれますよ!」
瞳
「そう!その手があったわ!確かに!」
吹奏楽部の顧問・・・何の話?サントリホールを、学園に作る?え?
せんさん
「監督、顧問は、正面から入って、3塁側のベンチに、監督が誘導してまっていてください」
「チア部の案内は、佐伯、桜井から」
「吹奏楽部は、僕と、瞳からで、まず、中を、更衣室やトイレ、そのた、ブルペンとか、道具とかも」
佐伯
「せんさん、了解です!では、チア部はわたしに、ついてきてください!」
チア部は、移動し、監督たちも移動を
瞳は、吹奏楽部をあつめて、せんと、中へ
一同、おなじリアクションで!!
これ、学校の新しいトイレと、同じいや、もっと広い!!!
シャワーもある!!
え?女子の着替えるところ、すごーーーく、広い!なにここ!
一通りの案内が終わり、
せんさん
「チア部の方は、先ほどの女性更衣室で着替えてください。学生証をかざすと、開きます、オートロックです。」
「一般の男性では明かない仕組みになっています。」
チア部は紙袋をもって、移動した。瞳も、こっそりと、ついていった。
女子更衣室があき、瞳も、しーーーーん、しずかーーーに、しずかーーーに、中に入って。扉がしまった。
オートロックの施錠の音が聞こえる
そこで、瞳が、手をあげて
瞳
「部長!部長!わたしも、今日は、チアで!チアの服装で!」
チア部長
「え?瞳さん、吹奏楽部で主力では?」
瞳
「わたしは、バイオリンが主だから、今日は、ボードをやるので、せっかくだから、チアの服にきがえたいなーーーーと?」
「おねがい!だめ?」
チア部長
「あ、ボードいないわね、確かに、それでは、瞳さんにお願いするね」
瞳!ガッツボーズ!
「ありがとう!曲は覚えているから、大丈夫。去年と同じで、追加の新曲等は無し」
チア部長
「了解!」
チア部は着替えをし、チアガールに
瞳も、ちゃっかり、チアガールに。
チア部が、いったん、顧問、監督の前に
監督
「おお、なんか、大会見たいになってきたな、応援席は座席はないのだが、1塁側で合わせるか?」
美見
「そうですね、わたしも、久しぶりにみたいです」
チア部、吹奏楽部は一塁側、応援席に移動した
チア顧問、吹奏楽部顧問、監督、美見
「大きいグラウンドだから、ここからだと、細かいチェックができないわ」
監督
「あ、中入っちゃて、よいですよ、ついてきてください」
顧問の先生は、監督の案内のもと、視界にはいるぎりぎりの1塁側で
チア部も準備が出来て、吹奏楽部も準備が出来た。
瞳が、こっそり、3塁側ベンチにいた、せんのまえに、あらわれて
その姿は
チア!
チアガール!
瞳は、前かがみになって、おむねを強調し
せんの、視線は、自然と・・・・そう、ふたつのお山に
瞳はウィンクをして、行ってくるね、せん!と手をふって、その場をあとにした
・・・
・・・
・・・
せんさん、は、既に、フリーズしていた。
再起動には、5分かかる。
チア姿が脳裏にやきついて、瞳のチア姿、両腕にはさんで、前かがみになって、強調した
ふたつのおやま ・・・。
その、タスクだけ、頭のなかから、落とす事ができずに、脳裏から外れない。
チア部、吹奏楽部のもとに、瞳も到着したときであった
かずきは、アナウンス室のスイッチを入れてから、
そして、チア部、吹奏楽部の紹介をバックスクリーンの巨大モニターにうつし
スピーカーからは、楓ちゃんの歌が、エンドロールと並行して、絶妙なタイミングで流れた
チア部!
「す、すごい!!」
吹奏楽部!
「楓ちゃん、野球部とのセッションの曲だ!すごーーーい!」
せんさんも、音に気が付いて、無事に再起動は終了し
起動
バックスクリーンのモニターをみて
野球部も
監督、せんさん、かずき、佐伯、桜井
これは!良いぞ!
全部が流れ終わってから
かずきが、マイクで監督に
かずき
「監督、特殊360度カメラ、硬球がダイレクトに直撃しても、びくともせず、風にもびくともしない、最大延長2Km」
「自由自在のカメラを使ってみたいのですが、カメラ自体ノートパソコンのモニター位に小さく、薄く軽量なので、動作確認も含めて」
監督は両手で〇をつくり、OKを伝えた
カメラをコントロールし、ボタンを、すると、
バックスクリーンの大型モニターに、チア部と、吹奏楽部が映り
吹奏楽部。えええええ?!
「わーーーーー!すごい!」
チア部!!!!!え?映るの
「凄い!凄い!」
チア部のリーダは、大きな声で
「先生!!!これ、録画とかできますか?」
チア部の顧問の先生は、回答にこまり、そのようなこと、わたしが知る訳ないじゃないの
そのとき、かずきが、アナウンス室のマイクで
かずき
「出来ます!画面を切り替えたものも、必要であれば、それも録画、録音できます」
かずきは、画面をコントロールし、ズームや、ズームアウトを実施してみた
チア部
「すごい!!!大会のPR動画につかえる!」
チア部、大きな声で
「おねがいしまーーーす!」
瞳は、あたりを、確認し、準備が出来ているようなので、始める事に
瞳は、ボードを、持ち上げ、皆にみえるように
吹奏楽部と、チア部の野球部応援がはじまり
かずきが、カメラを操作しながら、録画、録音が始まった。
せんさんも、想定外に軽やかに動く、カメラ、分割や、4分割、アップ、等、これは凄い。と驚いていた。
美見
「吹奏楽部も、チア部も息があっている!臨場感もある!良いわ」
全てが終わり!
全員で大きな拍手!と、その場で、はしゃぐ感動がそのまま、映し出されていた。
そこで、瞳は、思った
これは、どこで撮っているのだろう?
瞳!!あれか、あんな、小さいので、アームも細いのに凄い
瞳はカメラに手を振って、こっち、こっち、こっちよ、こっち、と
かずきは、これは、瞳さん、なにかやらかすつもりだなと思い
録画と録音を止めてから、
カメラを瞳さんのほうへ、徐々に
瞳は、応援曲のボード1枚をもちながら、カメラにちかづいて
バックスクリーンの巨大モニターには、瞳さんだけがボードをもって、映し出され
佐伯、桜井も、これは、何か、やるなと思い、
念のため、監督の側に、近づいていって。
ひとみは、大興奮していたこともあり、普段はやらないのではあるが、
片手で、ボードの表裏を、ひっくり返した
その時である、
ボードが、チアのパンツにひっかかり、
ビリーー、ビリビリビリー
と、破れてしまい!
佐伯、桜井はやっぱりと
あわてて、監督の目を二人で覆い。
あまりに勢いを良く、片手でボードをまわしたものだから、瞳はその場で、あら??あらら?あららら?と転ぶ
チアの下の服が破れたまま、しりもちをつき、
その下にはカメラが
そう、巨大スクリーンには、瞳のうまれたままの、
きれいな、お尻が、
映し出され
瞳、痛い、痛い、といいながらも、
せん、どう!これなら!と 舌をペロとだして、やらかした!!!
かずきは、ダメだ、これは、見てはいけないと、あわてて、主電源を落とした
が
時すでにおそし
せんは、その場で、
ショートしてしまい。
再起は、
もう、ありえない状態であった。
せんさんを中心に半径3メートルは、春を通り越して、夏を通り越し、真夏、そう、甲子園のあの暑さの状態であった。
瞳は、
てへ!
と
笑いながら
もう、せん、ちゃんと、観ていてよね!
わ・た・し
当然、その後すぐに、瞳さんは、チア部、吹奏楽部の顧問に、小一時間、怒られていた。
が、
瞳さん的には、大勝利!と、
ちいさく、ガッツボーズ
と
相変わらずの瞳さんであった。
< つづく >