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第一八九話 楓へ初めての、贈り物

車は、いつものお店に着いた。

一夜は、いつでも、ご連絡をと、告げて

車はその場を離れた


中に入ると、

エリア統括長

「お待ちしておりました、副社長様」

「ご就任おめでとうございます。」


嘉位

「今日は、会えて良かったです。」


エリア統括長

「はい、先日は申し訳ございませんでした。」

「奥様、楓様もご一緒で、誠にありがとうございます」


嘉位

「いえいえ、お気になさらず、適切に対応を頂きましたので」


フロアーリーダ

「副社長様、ご就任おめでとうございます」

「本日、ご用件の御品、上の階にご用意してございますので、ご案内致します」


エリア統括長と、フロアーリーダの案内の元、

上の階へと移動した。


既に、ドレスから、足回りと一式揃っていた


エリア統括長

「副社長様、奥様、楓様、ご結納の儀、誠におめでとうございます」


フロアーリーダ

「では、奥様、楓様、早速ご試着を」


香織は

「ありがとうございます」


楓は、どこか、なにか、いつもと様子が違っていた。

楓、あ、

「は、はい」


嘉位

「すいません、いつも制服で来店していまい」


エリア統括長

「いえいえ、副社長様とお会いできるだけでも、光栄にございます」


フロアーリーダ

「わたくしを、助けて頂いた方が、財閥の御曹司様、そして、副社長様」

「私は、副社長様のおかげで、このような立場に」


嘉位

「いえ、それは違うと思います、フロアーリーダの接客対応、意を汲みとり、さらにその先の幅の広い、世界観の提供」

「こちらを、エリア統括長は、高く評価なさったのでしょう」

「決して、僕とのつながりでは、なく、あなたの、正当な評価、そして、正当な評価を実行できる、エリア統括長が素晴らしいのです」


エリア統括長

「ありがとうございます。」


嘉位

「おそらく、フロアーリーダになるには、相当な歳月が必要ではないのですか」


エリア統括長

「はい、10数年は要しますが、フロアーリーダは入社2年目でございます。」

「キャリアとは、積み上げていくもの、そして、それは人と人のつながり、世界観、取り巻く環境に対する先見、お客様からの感謝」

「私共は、年齢、いわゆる年功序列には、とらわれず、能力を重視しております、また、日々の自己啓発が評価されます」

「昔は、副社長様がおっしゃられる通り、年功序列型でしたが、今は制度が違います。フロアーリーダは、なるべくして、なった逸材でございます」


嘉位

「素晴らしい、取り組みです。私共のグループも御社のような、評価制度を始めたばかりです。勉強になります。」


エリア統括長

「おほめにあずかり、社員一同を代表として、御礼申し上げます。ところで、お話を伺っておりますが、豊田会長のお孫さんと」


嘉位

「はい、妹、楓は、豊田会長の孫にあたる、連のもとへ、また、豊田会長の三男は、株式会社 連 代表取締役社長へと」

「今日は、改めて、当家より結納の申し出を、そのドレスアップです。11月の末土曜日に、明治記念館にて」

「この後は、2店舗程、装飾品を」


エリア統括長

「それは、おめでとうございます、奥様、楓様の御手伝いが出来る事、誠にありがとうございます」


香織は、試着を終えて、出てきて

楓も、試着を終えて、出てきたが、どうも、楓の様子が、少し、おかしい


香織

「じゃーん!」


フロアーリーダ

「お美しい!!まさに、奥様、楓様の為のドレスでございます」


嘉位

「うん、二人とも、胸元が空いているが、そこに、楓は既にある、香織のは、このまま、別のお店で」


楓は、初めて、初めて、綺麗、このドレス、ネックレスも映える、しかし、初めてなの、そう思うと、涙ぐんでしまい


香織も、え?楓ちゃん、どうしたの?合わないの?


フロアーリーダ

「楓様、お気に召しませんでしょうか?」


楓、違うの、そうでは、ないの、このドレス、最高です。そうではなくて、と思うと、泣いてしまった。


フロアーリーダ

「お気に召しませんでしたら、別のドレスも用意がございます、そちらで、ご試着を」


楓、泣いてしまって、言葉にならない、言葉を

「い、い、いえ、そ、う、そうでは、ないの、です」


香織、楓ちゃん、綺麗、え、泣いているのは、どうして


楓は、振り向き、嘉位に、泣きながら

「お、おに、おに、い、お兄様」


楓は、涙がボロボロと、落ちる


「楓、楓は、お、おに、お兄様に、うま、産まれて、は、はじめて、プ、プレゼントを、頂きました」


香織は、驚いて、そして楓が泣いている事の意味も、どおりで


香織、え?そうなの、嘉位なら、なんでも、ましては、可愛い、元アイドル、モデルの楓ちゃんなのに

香織、え?プレゼントが、はじめて?嘉位からのプレゼントが、初めて、え?なんで?初めてなの

嘉位であれば、楓ちゃんになんでもしてあげられるし、ましては、楓ちゃんですよ。容姿端麗な

いままで、嘉位から、楓ちゃんにプレゼントが無かった、今日は初めて、え?どうして?



楓、泣きながら

「お兄様からの初めてのプレゼント、ありがとうございます」


楓は、子供のように泣いた


楓は、深く息を吸い、落ち着きをとりもどし、涙を拭いて


「お兄様、このようなプレゼント、ありがとうございます」


嘉位

「楓、綺麗だよ、おめでとう」

香織

「うん、楓ちゃん、綺麗!初めて、お揃いですね」


フロアーリーダ

「お二人とも美しい、お二人のスタイルをよりアピールする」

「ルイヴィトン、カラビナベルトドレス、胸元を強調しながらも、とても、歩きやすく」

「ドレスを強調せず、普段でも、お使いになることが出来ます。」

「初めてのプレゼント、流石副社長様」


香織、本当に初めてなの、どうして、今まで嘉位は楓ちゃんに、楓ちゃんは、連君のもとに、あ、連君を知ったのは入試!

何れ、楓ちゃんは嫁ぐ事になるが、どのような方を楓ちゃんが人生を共にするのかは、わからない。

何か、兄としてでも、大きな事をしてしまうと、それが、後々夫婦二人の、いや両家の

それで、嘉位は、いつも、楓ちゃんを避けるように、そして、高価なプレゼントも、でも、このドレス高価よね。そうか

そういうことなのですね、高価な夢のようなお姫様のネックレスを連君が、楓ちゃんにプレゼントをすることで

連君の想いを超えない、兄としてのラインを、嘉位、本当に、楓ちゃんの事を思っているのですね、楓ちゃんの将来まで

そう、楓ちゃんが、連君、そして豊田家の連君ではなく、

仮に、生活を維持するのが、ギリギリ、難しい方をお連れになっても、きっと、嘉位は、楓ちゃんが選んだならば

認めたのでしょう。そうなると、事前に高価なものを渡す事は、かえって、ハードルが

そうだ、確かに、私と嘉位が逆の立場であれば

嘉位、かっこいい。そして、嘉位がどれほど、楓ちゃんを想っているのかが、あらためてわかり


香織も、涙が、出てしまい、泣いてしまった。


香織

「嘉位、かっこいいです。今、解りました」


香織は、泣きながら

「か、か、、、嘉位は、楓ちゃんの事を大切に、すれば、するほど、楓ちゃんと、距離をおかなくては」

「ならなかったのですね」


楓は、どうして、そうなの、あ!そうか、素晴らしい兄と妹が近い状態は、後々、

だから、お兄様は、手を繋いでくださらない、お風呂も、添い寝もしてくださらない

それは、私の、将来を考えていて、


楓は、また、泣いてしまった。子供のように、声に出して


「お兄様、あ、ありがとうございます」


嘉位


「今まで、楓と距離をとって居たのは、楓はいずれ、嫁ぐ身、どのような男性であっても」

「楓が自ら、選んだのであれば、受け入れる。」

「どのような、男性であるのかが、わかるまでは、僕から、何かしては」

「いずれ、楓が選ぶ、生涯を共にする人に、ご迷惑がかかる。」

「楓、は、素晴らしい、生涯を添い遂げる方を、選んでくれた。」

「それも、お互いの素性をしらないまま、自然にお互いが、恋に落ち、結ばれた」


「楓、おめでとう、楓が連を選んでくれて、兄として、妹を誇りに思う」


エリア統括長も、フロアーリーダも、やっと、理解が出来た。

エリア統括長

「おめでとうございます、差し出がましい事は、十分承知の上で、ご質問してもよろしいでしょうか、副社長様」


嘉位

「その質問は、僕ではなく、楓にです」


エリア統括長、流石です。副社長様

「はい、楓様、豊田家の連様は、どのようなお方でございましょうか、楓様の突然の芸能界引退とご関係が」


楓は、嘉位を見て、話してよいのか、確認し

「はい、連、彼も芸能の世界で共に、武田 連です。本名 豊田 連」

「わたしは、本名を知らず、また、連も、わたしの本名は知らず、恋に落ちました」



フロアーリーダ

「ええ!!!!あの、武田 連と、いえ、連様、楓様、お二人でCMに出ていましたよね」

「お二人が、実は、山本財閥のご令嬢、豊田ホールディングスのお孫様」

「え、素性をしらず、ただ、ただ、お二人は恋に落ちたと!」


エリア統括長

「武田 連、矢井田 楓の電撃引退の裏には、このようなお話が、いや、驚きました」

「あらためて、楓様、おめでとうございます」


楓も、泣き止んで


「はい、ありがとうございます。」


嘉位

「それでは、ドレス、足回りは、もう1度制服に戻って、次に行きますので、香織の胸元ね」


「はい、かお も、私とお揃いの、ティファニーにしましょうよ」

香織

「えええええーー、それは、だって、わたし、嘉位に、既に、こっといて、もらっていますから」


嘉位は、笑いながら

「こっといて、ではなく、コラントッテ、ね、あれは、野球用。TPOに合わせて、香織は令嬢として、外に僕と出るときがあるので」

「確かに、副社長様の奥様となれば、お兄様のいう通りです、わかりました、着替えます」


嘉位は会計をすませ、香織と楓も制服に着替え、

外に出る事にした。

雨が降っている事もあり、一夜が車をつけてくれて、

次のお店に、


嘉位

「ここで、香織の物を、セレクトする。といっても、既に買うものは決まっているので」

「つけてみて、香織と楓で判断してくれれば、良いです」


店内に入ると、5名の方が、整列し出迎えてくれた

「山本財閥副社長様、本日はご用命頂きまして、誠にありがとうございます」

「事前にお伺いしており、準備してあります。お時間もない事も、存じていますので、早速」


店長

「あごや真珠、天女、9mm玉、別名オーロラの天女の贈り物でございます」

嘉位

「ありがとうございます、香織、つけてみて」

香織はつけようと、した


楓が、静止し、凄い!綺麗、Mikimoto Premium 9mm

私も、初めてみた。6mmは持っているけど、9mmは大きい。真珠って0,5mm単位で跳ね上がっていくのですわ。9mmなんて、流石お兄様。


「かお、そのまま、そこに座っていてください。つけてくださいますので」


香織、あ、そういうものなのね


香織は、つけてもらい、うわーー、綺麗、こんなに大きな真珠はじめてみた。


「お姉さま、ばっちりです!これであれば、どこにいっても、困ることはありませんね」


香織

「楓ちゃん、ありがとう、すごい、綺麗です、嘉位、良いのですか?」

嘉位

「もちろん、そして、次に行くね、次が最後だよ、今日のお買い物」


嘉位は会計をすませ、御礼を言い

「次は、ちょっと、三越になるので、一夜さん、お願い致します」


三越につくと、買うものは決まっているので

既に、由良と、連には、確認してある。


お店について、フロアに着くと

香織、楓も、きょろきょろと、ケースの中を見て、良いなーと思っていた。


嘉位

「既に、品は決まっているので、6つ、あとは、女性にあうか、サイズだけ、見て貰えますか?」


「はい?お兄様、今、なんと?」

香織

「嘉位、え?言っている意味が?」


嘉位

「ドレス、足元、首元が決まったのだから、あとは手首でしょう」

「僕は普段は付けない、野球をするからね」

「ただ、そういう事も言える立場ではなくなった事もあり」

「3人同じものをつけよう。でも、実は6人なのだな。」

「香織と、八重さん、楓も手首周りは、ほぼ同じだから」

「由良も、連も、僕と手首周りは同じだからね」


「えええええええええええ!!」

香織

「えええええええええええええええ!!」


嘉位

「そう、結納する3組、6名分ね」

「香織、楓、手首調整してもらって、そしたら、八重さんのも同じにするから」

「僕のサイズも、調整してもらう」


それぞれ、

コスモグラフ デイトナをつけ、調整してもらい

嘉位は、

「女性用1つと、男性用1つを、この住所に」

「さらに、男性用1つを、この住所に」

「残り3つは、持ち帰ります」


「お兄様、良いのですか!!!?こんなに高いものを!」

香織

「ええええ、わたしも、びっくりです」

嘉位

「もっとも、前の品の超天才職人といわれた、モノが高価ですが」

「結納式、その前の顔合わせように、僕からのプレゼント」

「建前は、野球用具としてね。野球ではつけないけれどね」


香織、言っている意味がわからないが、そんなことより、ロレックスよ!信じられない

楓、あ、あの件なのですね。でも、凄い、わたしもロケではつけたことはあるけれど、自分用なんて持っていない

ましては、連も、八重も、由良君分まで、お兄様は、どこまで、考えているのだろう


香織、楓

「ありがとうございます!!!」


嘉位は会計を済ませて、

「よし、今日は、これで、終わり」

と言ったその時に、スマートフォンの緊急用のコールがなった

嘉位

「すこし、だけ、はずすね」


嘉位は電話に出る


香織、楓は、なんだろう?と、嘉位をみつめていた

嘉位

「やりましたね。おめでとうございます、そして、ありがとうございます。」

「週末に母である、会長兼社長から、緊急招集がありますので、お願い致します。わたくしは出席しませんので」

「しかし、やっとか、前回失敗してから3か月目で、成功!僕も嬉しいです。これで、僕の悩みも解決できます。あとは、会長とで」

「はい、ご連絡ありがとうございました、失礼致します」



香織、楓は、なんのことかわからず、

お店をあとにし、

一夜と一緒に、屋敷に戻った。


千佳が出迎えてくれて

「おかえりなさいませ、そして、おめでとうございます」


香織、楓は何のことなのか、わからず、二人はお互いをみるが、わからない


千佳

「奥様、お嬢様、広間へ」


香織と楓は、広間にいくと、テレビでニュースが、ロケットが打ちあがっていた

香織

「ロケットですね、ごーーーおおおーーー、と音を立てて」


「飛んでいますね、成功。いままでも、何度も成功しています、それが?」


嘉位

「気象用は何度も、GPSも何度も、失敗していたのは、新開発の長距離、いわゆる地球全体」

「ここは極秘で話せない、特許なのでね。概略だけ、山頂、地中、海中まで、透過する衛星通信用の衛星」

「これに、山本財閥が世界で初、成功した!」

「これにより、停電等での通信障害から、解放、そして、いや、これ以上はやめておこう」

「週末、会長が緊急招集、僕は不参加、また、豊田会長も、緊急招集、連社長達は不参加」

「既に、成功することは、間違い無かったが」


香織と、楓は、驚いて

千佳も、一夜も、ロケットを飛ばす事は、何度もやっているのだが、そんな技術がと


一同


「えええええええええええええええええええええ!!!」


香織


「旦那様って、何者なのですか?」


< つづく >



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