第一八二話 総会 嘉位 副社長就任
第一八二話 総会 嘉位 副社長就任
23時になり、総会が始まった
嘉位と香織は、席につき
モニターに、映し出されていた
モニターには、
御父さん、お母さん、二人と
監査役5名が居た。
監査役の2名は、外国人の方に見えた。
監査役の一人の方が、司会となり
総会を進行していく
進行役
「それでは定刻となりましたので、始めさせて頂きます」
母である、筆頭株主が緊急動議を
「既に、お伝えしている通り、本日をもって、会長職を解任し、株式5%を全て、わたくしが保有する事」
「わたしが100%株式を得ています」
「これにより、会長は解任。顧問職に退いて頂きます」
「次に、資料の通り、わたくしの株式の95%を、長男、嘉位に」
「手続きは資料の通り、済んでおります」
「次に、長男、嘉位を、山本財閥の代表取締役副社長に本日就任致します」
「わたしは、代表取締役会長、および社長を兼務致します」
「これらは、既に亡き先代がお決めになった事です」
「監査役の方々も、改めて留意願います」
母は、少し、間を取り
「まず、それぞれ、電子サインを」
「監査役の方々は、ご確認をお願い致します」
父も、サインし、
嘉位もタブレットにサインをした。
進行役
「監査役の確認が取れました。これにより、緊急動議は可決致します」
父
「申し訳ない、先代に背いたのは事実、本来であれば、追放であるところを、肩書とはいえ、顧問という形で」
「縁を残してくれたのは、本当に済まなかった」
母
「確かに、あなたは、N社を上場廃止にし、100%子会社化でN社の再建を」
「ただ、これはいわゆる、罠。」
「N社のご隠居様の提案であることは、ここにいる全ての方が承知しております」
「娘が、未亡人であり、確かにご主人は突然他界されたことはお気の毒であると、思います」
「それに付け込んで、ご隠居の方の提案でありながら、未亡人を、あなたの側に起き」
「N社に援助等、いままで幾ら、投資したのか、わかりますか」
「また、女として、言わせてもらいますが、今は許す事は出来ません、反省するまでは、かえって来ないでください」
父
「すまん、すまん、申し訳ない、当たり前だが、もう、わしは、一人で、いるのだから」
母
「当然です、また、それだけではございません、息子、娘にも、先代に背いて、酷い事をした事」
父
「嘉位、楓には、本当に申し訳ないと思っている。香織さんも」
「未亡人の末の娘と強制に結び付けようとしたのは、わたくしの案ではなく、ご隠居様の提案であるが」
「それを、実行したのは、わたくしの愚かさである。本当に家族全員を傷つけてしまい」
「どのように、償えば良いのか」
「本当に申し訳なかった」
母
「あたりまえです、そもそも、先代のご遺言がありながら、それに背くこと自体、万死に値するとなぜ、思わなかったのですか」
「筆頭株主である、わたしにさえ、何一つ相談なく」
「あなた、嘉位と、香織さんがどれほど、傷ついたのか、わかりますか?」
父
「嘉位、香織さん、本当に申し訳なかった。」
「わしは、これから、どうすれば、良いのか?」
母
「そのような事もわからないのですか!」
「いったい、どれ程、堕落しているのです」
父
「教えてくれ、嘉位、わたしは、これから、どうすればよいのか、いや、副社長様」
嘉位は、あわれだ。ただ、それによって、僕はともかく、香織が傷ついた事は、許す事はできない。世間体はあるにせよだ
嘉位
「御父さん、僕にしたことは、特に気にしていない」
「何より、許せないのは」
「一つだけ、その一つの罪が、何よりも重い!」
「香織を巻き込んだ事」
「それによって、香織を傷つけた事は、断じて許せない、許すはずもない!」
「何人たりとも、香織を傷つける事は、わたくしが許すことは、無い!」
「よって、父である以上、山本の誇りにかけ、アフリカ難民の支援にあたりたまえ!以上、命ずる」
父
「本来であれば、追放なのだが、嘉位、香織さん、済まなかった、申し訳なかった。寛大な処置をありがとう」
母
「副社長の指示に従いなさい。」
父
「わかしました。それでは、退席致します、監査役の方々」
進行役
「はい、構いません」
父は、退席し、モニターから消えた。
「続けます」
「次に、財務報告になり、確認後、会長、副社長はサイン願います」
母も、嘉位も電子サインをし、監査役が確認を終え
進行役
「確認が取れました」
「また、資料にある通り、明日N社の緊急動議がございます。明日、引き続き、宜しくお願い致します」
「日本時間の8時からとなります。」
「これにて、本年度の総会を閉会させて頂きます」
各モニターが、切れていった。
母のモニターは映ったまま、
母と嘉位、香織が残っている状態であった。
おかあさん
「嘉位、明日早朝、申し訳ありません。日本時間の8時ですが」
「わたしの提案に対して、想定以上の提案をしてくださって、ありがとう」
「香織さん、お疲れ様でした。出席して頂いて、ありがとう」
香織は、既に泣いていた。お化粧をしている事もあり
涙ははっきりと
涙を止める事は、香織にはできなかった。
香織は、泣きながら
「いえ、だ、大丈夫です。」
「嘉位が、私だけをと、それが、言葉では、でも、涙が、涙が、止まらないのです。お母さま」
母
「香織さん、良いのです、香織さんは、素晴らしい女性です。嘉位は本当に素晴らしい伴侶を選びました」
香織は涙をぬぐいながら
「お母さま、わたくしは、嘉位に全てをささげ、嘉位の全てを守ります」
母
「うれしいわ、嘉位、本当に、素晴らしい伴侶を得て、母として、何よりも安心です」
嘉位
「母さん、僕は産まれすぐに、沢山の海外で文化と人を見てきました」
「世界どこを探しても、香織の様な、女性は世界中に、居ません。」
「世界一の伴侶を得たと、確信しております」
母
「そうですわね、本当に、美しく、そして、なによりも、嘉位、あなたの事だけを考えてくれる」
「あら、やだ、もう、こんな時間に、明日早いですから、今日はこの辺で」
香織は、なだ、泣き止むことができず
「お、お母さま、あ、ありがとうございます」
嘉位
「かあさんも、お疲れですが、あと、数時間後ですが、一度お休みになられては」
母
「はい、嘉位、ありがとう、香織さんも、ありがとう、それでは」
母がモニターから消えた
香織は、嘉位に抱き着いて、それでも、泣いて、泣いて、泣いた。
香織
「わたしは、わたしは、全てを嘉位に捧げます、もう、離さないでください!」
嘉位は、香織の手を取って
「ありがとう」
と、香織をそっと、抱きしめた。
どれくらい時間がたったのであろうか、香織は落ち着きを取り戻し
着替える事にし、
広間に行くと、千佳をはじめ、メイドさんたちが、待機してくれていた。
千佳をはじめ、メイドたちも、香織の顔を見て、事を察し
千佳
「それでは、お着替えをお手伝いいたします。お時間もお時間ですが、お着替え後、一度、お風呂に入られてから、お休みください」
「明日、朝7時に広間にいらっしゃらない時は、僭越ながら、わたくしが、お部屋に行、副社長様と奥様を起こしますので、ご安心ください」
香織?呼び方が、副社長様、奥様?奥様?え?わたし?あ、わたしだ?そうなのだ。
香織
「はい、千佳さん、ありがとうございます」
「嘉位は、先に部屋に戻っていてくださいね」
嘉位
「香織、今日はありがとう、明日といっても、数時間後だけれど、ルームウェアーで大丈夫だからね」
嘉位は部屋にもどり、着替えた。
香織も、千佳たちが手伝い、着物を脱いで、そのままお風呂へ
化粧を落とし、お風呂は少しだけつかり、脱衣所でかわかし、パジャマに着替えた
千佳たちも、香織が部屋に入るのを見届けてから、離れの各部屋に足を運んだ。
嘉位は部屋で、起きていて、香織を待っていたのである
香織
「あ、嘉位、ごめんなさい、時間がかかってしまい」
嘉位は、いたずらに
「それは、それは、香織は、普通の女性より、洗うところが、もう、それは、それは、大きいから大変でしょうし」
香織
「そうやって、話を、ごまかして、嘉位、今日の事、一生忘れません。」
嘉位
「いや、本当の想いを、あらためて、宣言したまでの事だから」
「もう、この、お山ふたーーーつぅ」
香織
「まったくもう、そうやって、ちゃかす」
嘉位
「ただ、今晩は香織、ごめん、我慢しようと思う、まず、明日起きられないというか、たぶん、そのまま朝になってしまうからね」
香織は顔が赤くなり、たしかに
嘉位
「明日の夜は!おもいっきり!がんばるから!」
「香織、今日は寝よう」
香織は、嘉位とベッドにはいり
嘉位の腕枕で、香織は体を嘉位に密接させていた
嘉位・・・それだと、やわらかいお山に反応して、眠れないというか、起き上がってしまうのだけれど
今は、我慢、我慢だ、そういいきかせて、眠ることにした。
7時にアラームが鳴り!
嘉位と香織は起きた。少し眠いが、
既に、楓と連は学校へ向かっていた。
嘉位は着替えをすませ、
香織はルームウェアーに。
広間に行き、既に千佳達が待機していた。
千佳
「おはようございます。副社長様、奥様」
嘉位
「千佳さん、ありがとう。疲れているでしょう、それと料理長へあの伝言をお願いします」
千佳
「とんでもございません。」
嘉位は、思い出したように
「千佳さん、皆さん、3月の13日から22日、僕も香織も、楓も連も不在になります」
「その間、お休みを取ってください。宜しくお願い致します」
「厨房をはじめ、皆さまにも、千佳さんお伝え願えますか」
千佳!え、そんなにお休みを頂けるのですか、アニメが見られる、いやそうではなくて
千佳
「かしこまりました、御心遣い、感謝申し上げます」
定刻が近づいたので、嘉位と香織はセンターへ
嘉位だけが映るように、モニター等をセットして、待機した
定刻になり、一斉に画面に映し出された
N社の臨時総会である。
昨夜の進行役の方が、引き続き、進行を始める事になった
進行役
「予定通り、定刻になりましたので、臨時総会を開会致します」
そこには、監査役のほかに、税理士が5名、会計士3名、弁護士が10名、外部の方が10名も出席。
N社の取締役、あれ、会長が居ないぞ、どこいったのだ
N社の執行役員、なんだ、あの若いの、誰だ?
N社の常務取締役、おかしいな、会長が居ない
N社のふてぶてしい、執行役員、朝はやくから、なんだよな、こっちはゴルフだったのに、あとだれだ、あのガキ
N社の専務、会長が居ないな、なぜ、この休みを返上して、緊急なのだ、
N社の副社長、会長どうしたのだ?
N社の社長、朝早いな、会長が、居ないし、お休みなのに、無理やり、ホテルから来たのが、これか、子供と、誰だ、あの着物の女の人は
進行役
「よろしいですか」
嘉位
「はじめてください」
N社のふてぶてしい、執行役員、あ、なんだあのガキ、子供は、おうちでママに、ちゅちゅーしていろよ、こっちは、忙しいのに
N社のふてぶてしい、執行役員
「忙しいのだよ、休みなのに呼び出されて、なんだっていうのだね?」
進行役
「1,財務状況の報告からお願い致します」
税理士、会計士がそれぞれ既に、配ってある資料を読み上げた
嘉位
「酷いな」
N社の執行役員
「あのね、ここは子供のくるところではないのだよ、僕?わかるかな?」
嘉位は、気にもせず
嘉位
「この状況を説明したまえ、N社の社長」
N社の常務取締役
「社長から説明する必要もなかろうに」
嘉位
「わたしは、N社の社長に聞いているのだ」
N社のふてぶてしい、執行役員
「は?子供には、わからんだろうから、かっこつけるなって」
嘉位
「どうなのだ、説明できないのか?」
N社の社長、よくわからないが、これだけの人を集めているのだから、答えなくては
「いろいろ、試行錯誤したのですが、うまくいかず、リストラをさらに広げる事を実施致します」
嘉位
「なにを、どのように試行錯誤したと言うのだね」
N社の執行役員
「失礼にも、程があるだろう、誰に話かけているのか、わかっているか!」
嘉位
「なにが、どのように、失礼なのかは、存ぜぬが、わたしが言ったのは、どのように試行錯誤をしたのか、その説明を求める」
N社の副社長、これだけの人がいるのだ、説明はしなくてはならないだろう
「わたしから、説明を」
嘉位
「あなたには、聞いていません」
N社の副社長、なに!!なんだと、誰に向かって、口をきいているのだ!!!、そもそも会長は何故いない
N社の社長
「持っている株式は、売却し、現金を増やしました、業務提携を複数社打診しましたが、かなわず、その後も売れません」
「既に、本年度従業員の15%にあたる、15,000人を解雇する事に致しました」
嘉位
「業務提携が叶わなかったのは、数年前の事。その時、あなた方は反省したはず、それが、ここ数年逆の行いをしている」
「第三者、社外コンプライアンス委員会、第三者、社外監査役説明をお願いしたい」
N社のふてぶてしい、執行役員
「は?なんで、ぼくちゃんにその様な事を、言われなくてはならないのだ?俺は一生懸命働いてだな!会社の業績を伸ばそうと」
嘉位
「あなたには、聞いていません。第三者委員会の方、報告願います」
第三者委員会コンプライアンス:
「公正に報告致します。コンプライアンス違反、直近3年で、6万8000件」
「うち、5万5千件は、ハラスメント」
「そのか、3000件、もっとも悪質なのが、資金の私的利用」
第三者委員会は事細かに、調査書を読み上げ、同時に出席者に手渡した。
N社の執行役員
「ばかな、事を言うな、仕事だぞ、仕事」
N社の専務
「それは、仕事上必要な事であり、おかしいだろ!そもそも、どこからその情報が!」
「貴様らは、なにものなんだ、どうして、ここにいる!」
嘉位
「静かに、第三者委員会、社外監査役説明願います」
第三者委員会監査役:
「先のコンプライアンスと重複していますが、私的流用が逸脱しております」
「勤務実績も不明慮、居るべき状況と利用している社有車のGPS情報に乖離が甚だしい」
「架空計上、売り上げの記録があります」
N社のふてぶてしい、執行役員
「そんな事あるかい、大体仕事でお金を使って、仕事を得るのは当然だろうに、場所、ありとあらゆる場所が仕事場だぞ」
第三者委員会監査役:
「空出張、売り上げの水増しで、目立つのは、あなたですよ」
N社のふてぶてしい、執行役員、嘘だ、バレるはずがない、バカにしやがって、そもそも、なんだこれは、会長は居ないし
第三者委員会監査役は、報告書を読み上げ、同時に出席者に配っていた
N社の社長:証拠が無い、そもそも、会長が不在で、ここに集まる理由もわからず、ましてや、第三者委員会等、読んだ覚えもありません。これについて説明して頂きたい、
嘉位
「それでは、わたしから、説明させて頂きます」
N社の取締役、なんだ、この子は、どうやって、このシステムに入ってきたのだ、システム会社は何をしている
「あのね、僕、ここは、子供が来るところではないの、お勉強会でもないのだから、すぐに切断したまえ!」
嘉位
「出て行かれるのは、あなたです」
「改めて、説明致します」
N社の取締役、なんだと、このガキ!つまみだすぞ
「子供は帰りなさいといっているのだ、切断しろ!!!」
嘉位
「お静かにして頂けないでしょうか」
「これから、わたくしが、説明すると言っているのです」
「言語を変えた方が宜しいでしょうか?」
N社の取締役
「おい、おい、接続をきれないのか!、まだか!」
嘉位
「もう1度、最後です。説明致します、お静かにして頂けますか」
N社の取締役・・・腹立たしい!
「はじめろよ、はやくしろ、忙しんだこっちは!、子供とちがって!!!」
嘉位
「ありがとうございます」
「それでは、ご説明致します」
「N社は非上場化し、ホールディングの100%子会社であることは、間違いありませんね」
N社の取締役
「そうだよ、その通りだよ、会長はどうしたのだ!なぜ、居ないのだ」
嘉位
「その質問に、先にお答えいたしましょう」
「あなた方言う、会長は、既に解任、つまり役職を解かれ、権限は何もございません」
N社の取締役
「バカな!!!何を寝ぼけたことを、僕わかるか、会長がだれなのか、僕ちゃんにはわからないだろ、バカバカしい、時間の無駄」
嘉位
「山本財閥会長兼社長は、あちらに映っております、母になります」
「そして、わたくしが長男、嘉位と申します。改めまして、お見知りおきを」
「もっとも知る必要などありません。」
「また、わたくしが、代表取締役副社長であり、山本財閥筆頭株主、全権限を有しています」
N社の副社長
「う、うそだろう、では、あの計画は!!!」
嘉位
「白紙です、それ以前です」
N社の常務取締役
「我々は会長のために、日々費やしてきたのだ、今更」
監査役
「既に手続きは済んでおります。前会長は解任。既に、権限も株式もありません。」
「社長が、あちらに、映られていますね、奥様、代表取締役会長兼務社長」
「財閥筆頭株主、全権限は、代表取締役副社長 山本 嘉位 様でございます」
N社のふてぶてしい、執行役員は顔が真っ青になり
「え、この子供、いえ、失礼。代表取締役副社長様で、筆頭株主であると」
嘉位
「議長、動議を提案致します」
進行役
「はい、許可します」
嘉位
「今現在をもって、ここにいる、全役員を解任する」
「全員首だ」
N社の執行役員
「え、そんないきなり、首と言われましても、家族もいるのに」
嘉位
「その家族がいるのに、出張で妻以外の女性とホテルで一夜を過ごすことが、あなたの仕事なのですか?」
N社の執行役員も、顔が真っ青になり
嘉位
「続けます、リストラ案を全て撤回致します」
「こちらにつきまいしては、金曜日の段階でN社グループ一同、ポータルサイトまた、直接メール等で連絡済み」
「同、本日付けで、役員を一斉解任、既に通達済み」
N社の社長
「いや、リストラをしないと、もう継続できません」
嘉位
「まず、リストラという提案をする前に、やるべきことがあったはずです、それもこの数年間」
「どこをどうすれば、経営陣が責任を負わず、執行役員以上の報酬が年俸10億円以上なのか」
「この報酬を0にすれば、リストラ等行う必要は無い」
「取締役以上については、猶更、年俸30億円以上等、ありえない」
「そのお金でどれだけの、従業員が養えると思っているのだ」
嘉位
「良いですか、会社で一番大切な事は?」
N社の取締役、顔が青ざめながら
「利益、収益、つまりお金」
嘉位
「そもそも、その発想が間違っている事にお気づきにならないから、このような事態を巻き起こしている」
「会社で一番大切なのは、社員であり、その家族である」
「会社が社員と、社員の家族を守ることが出来なければ、誰が守るのかね」
「そして、利益といったが、金銭ではない」
「人材ではない、」
「人財である。人は財産、知恵、知識、技術、努力、技能、あらゆる社員は」
「会社の財産であり」
「人財なのです」
「そして、会社はその人財をさらに伸ばし、自己啓発、想像力を膨らませ、具現化へと」
「会社をその人財が生み出した結果、利益というもの、1つに、金銭がある」
「それは、ごくわずかなもので」
「会社は広く、得た利益を、社会に貢献しなくてはならない」
嘉位
「もう1度わかりやすく言います」
「ご自身の財産だけを最優先した結果、このような結末を迎え」
「数年前、1度は立て直しを実施したが、すぐに天下ってきた、役員たちの高額報酬」
「これが、あなたがたの最大の過ちです」
N社の役員たちは、嘉位に注目し
嘉位
「本日をもって、N社を解体致します」
N社の社長
「まってください、副社長様、それでは、言っている事と、つじつまが合いません」
「N社を解体したら、その従業員はどうなるのですか、言っている事がおかしくありませんかね?」
N社の副社長
「その通りでございます、山本財閥の会長兼社長様、副社長様の提案を、否決願いたい」
N社の取締役、そうだ、その手があった。
「そうですとも、是非」
他の役員、執行役員たちも一斉に、そうだ、そうだ、勝手な事はゆるされん、否決、否決
進行役:
「それでは、山本財閥代表取締役会長兼社長 様」
山本財閥代表取締役会長兼社長
「そうですね」
他の役員、執行役員たちも一斉に、やった、助かった、このお金、離せるものか、子供が何を言おうと、所詮子供の考えるレベル。会社をわかっていない。また、お金で、今日は数名、夜集めなくては、気が済まんわ、ざまーあ、子供よ、子供の遊びにはつきあっていられるか、さて、帰るかね
山本財閥代表取締役会長兼社長
「まず、出来ません、副社長は筆頭株主であり、山本財閥の全てを有しています。わたくしは、後見人的な立場ですから」
「だれも、筆頭株主様を、止める事は出来ません。」
「よって、N社は本日、只今をもって解散と致します」
N社の社長は、話があわない、ふてくされながら
「それでは、人財とは、いかに?かっこの良い事を言っているが、具体策がないではないか」
「それとも、副社長様が、おひとりでN社をつぶし、何かをなさるということですかね?」
嘉位
「それでは、モニターをご覧ください。モニターをオンにして構いません」
N社の社長、え!
N社の副社長、え!!
N社の専務一同、ええええ!
嘉位
「ご足労をおかけいたします。豊田会長」
豊田会長
「山本財閥副社長様、ずっと聞いておりました。まさに、本質そのもの」
嘉位
「豊田会長、ありがとうございます」
「本日N社は解散し、山本財閥50% 豊田ホールディングス50%、共同出資会社を本日付けで設立致します」
「N社の社員は、新会社にスライド致します」
「N社の海外との資本提携、技術提携は既に解約済みです」
「N社の執行役員以上の各取締役は、現時点で解任となります」
「ご退去ください」
元N社の社長、貴様!!!覚えていろ!!!
嘉位
「山本財閥と、豊田ホールディングスこの二つは世界を制しております。解散した旧N社の役員の皆さまは、どこにも採用されないでしょう」
進行役
「それでは、旧N社の方々は、退去願います」
旧:N社の専務、おわりだ、なにもかも、終わりだ。ドバイのビルを買ってしまった、破産だ。
旧:N社の取締役
「こんな事が、許されるはずがない、裁判だ、裁判!弁護士を、訴えてやる」
中曽根弁護士会会長:
「ここに、いらっしゃる、弁護士会の顔ぶれ、見たことがございますよね」
「各弁護士会の会長達です。わたくしたちは、あなた方に一切関与を致しません」
「あえて言うなら、旧:N社からの内部告発文等、主にセクハラについての起訴案件の数は、酷いありさま」
「私共が、あなた方を訴える事を、覚悟しておいてください」
旧:N社の取締役、そ、そんな、確かに、若い従業員を無理やり。そんな。お金は渡していたはずなのに
旧:N社一同は、前かがみで、絶望を感じて、退去した。
進行役
「それでは、新会社について、改めてご説明を」
嘉位
「山本財閥から、5000億円、豊田ホールディングスから5000億円、合わせて資本金1兆円の会社を設立致します」
「まず、はじめに、会社名を株式会社 連 と致します、プロデュースに山本と豊田の名が下に入ります」
「連は、人と人とのつながり、人と社会とのつながり、人と世界のつながり それを象徴した社名になります」
「代表取締役社長には、豊田会長の三男、代表取締役副社長は、財閥グループのセミコンの副社長を任命致します」
「お二人とも、モニターをオンにしてください」
豊田三男
「あ、お父様」
豊田会長
「お前は、何か秀でているわけでもない、そして、何か劣っているわけでもない」
「悪く言えば、平凡、旨く言えば、そつなくこなす事が出来る人である」
「又、従業員思いで、評判も良い」
「今福岡支店長であるが、本日付けにて、只今より、株式会社 連の代表取締役社長に就任してもらう」
「本社は、旧N社の名古屋ビルにする。」
セミコンの副社長
「山本副社長様、私などが、畑違いの、世界でお役に立てるのでしょうか?」
嘉位
「セミコンの副社長様は、とにかく、危機管理能力と、第一に安全、安心を何よりも心得ており、誰より早く行動が起こせるかたです」
「株式会社 連の社長とともに、副社長に任命致します。登記とうについては、後ほど、豊田グループからございます」
「又、お二人にお願いしたいことは、豊田会長のお力をお借りして、豊田グループの第三者委員会にて」
「旧N社の管理職者について、再調査、内部監査を3カ月徹底していただきます」
「管理職者については、学歴ではなく、実績、を主体に組み替えます JOB型です」
「こちらにおいても、豊田グループから支援をして頂きます」
「又、各役員、推薦は、お二人でご相談して決めて構いません」
嘉位
「わたくしが望むことは、風通しの良い会社。なによりも、従業員を大切に、従業員の家族も含め」
「自己啓発、自己の改善に尽力し、成長していく、そのような会社になることを、心から望んでおります」
豊田会長
「まったく、その通りですな。本当に、山本財閥の副社長様は、100年に一人の経営者でしょう、感服致します」
嘉位
「いえいえ、わたくしは、無知のため、走ってしまったまでのこと、失礼を承知の上で、進言し、豊田会長が承諾してくださったからこそ、行えたのです。心より御礼申し上げます」
豊田会長
「人材でなく、人財、素晴らしいお言葉、どうだ、息子よ、社訓にしてみては、どうだろうか?」
豊田三男
「はい、お父様。微力ながらではございますが、明るい家庭のような会社作りに専念致します」
豊田会長
「よい、答えじゃ」
進行役
「それでは、ここからは、山本財閥様、豊田ホールディングス様、御役目を終えましたので、ありがとうございました」
「これから引き続き、株式会社 連につきまして、皆々様、各種手続き、その他、規約等を進めてまいります」
「一度、これにて」
「本日は、誠にありがとうございました」
豊田会長
「それでは、失礼する」
山本のお母さん
「はい、わたくしも、失礼致します」
嘉位
「はい、ありがとうございました。失礼致します」
嘉位は通話を切った。
香織は、ずっと、椅子に座りながら、嘉位の膝に手を置いていた。
香織は、事前に資料に書いてあった、タブレットの内容がそのまま実行され
各ケースが、同であった場合、このような対応と書いてあったことも、全て実施されていて
結果的に、従業員は誰もリストラされることが無いだけでなく、
給与そのもの、不遇な状況が改善されていく
香織は、立ち上がり、やさしく
嘉位を後ろから、抱きしめた
香織
「嘉位、お疲れ様です」
「全て、嘉位のシナリオ通りでしたね」
嘉位は、もとの嘉位の顔にもどっており
嘉位
「ありがとう、でもね、でもね、1つ、1つだけ」
香織、え?何かあったのかしら?
嘉位
「そんなに、背中に二つのお山をおしつけられると」
「抑えていた、僕のあれが、おきあがってしまうよ」
香織は、もう、話をはぐらかして、ちょっといたずらしちゃえ
香織は、背中越しに、二つのお山を押したり、引いたり、まわしたり
嘉位、え、うわ、だめ、だめだって
嘉位、うわ、これ癖になりそう。凄い。あ、でも、ダメ、ダメなんだ
香織は、もう、すべてを嘉位にゆだねる事にしているので、お構いなし、嘉位が喜ぶことなら、なんでもしてあげようと
嘉位、やば、おきあがってきていまう
「かーーおーーーり、さーーーん、とーーーても、とても、嬉しいのだけれど、今は、ダメなの」
それでも、香織は、背中ごしに二つのお胸で、大きな〇を描いてみたり、おしつけて
嘉位、うわ、そういうこともできるのって、いや、まずいって
「かーーーおーーりーーーさーん、かおりさーん、かおりさん、あのね、あのね、もう我慢できなくなるのだけれど」
「我慢しなくちゃ、いけないのよ、かおりさーーーん?」
香織?え?どうして、これ、なんか、嘉位喜ぶじゃないですか
香織
「え?どうしてでしょうか、もう、我慢する必要なんて」
嘉位、あちゃーーー、完全に今日が何の日か忘れているな、香織
嘉位
「かおりさーーーん、今日は何の日?」
香織、それは、副社長様就任のお祝いの日!
「副社長様の日!」
嘉位
「他には?」
香織うーん、なんだろう、昨夜エッチを我慢して、1日耐え抜いた日?
「エッチを我慢した日?」
嘉位、すごい、すごい、ありがたい、お話で、涙がでそう。もう、でもね、でもね、今はダメなのだよ
嘉位
「今日は、和井田はグラウンド引き渡しの日」
「つまり、そろそろ、楓、連をはじめ、一斉にみんな、御屋敷に帰ってくるころ」
香織、あ!と口に、手を広げてあてて、そうでした、今日はグラウンド開き
香織
「え?みんな、来るのですか?」
嘉位
「うん、由良の事だし、連の事だし、今は懇談会が始まっているから、野球部一同、瞳さんも含めて」
「みんなで、御屋敷でお祝いするはずだよ、由良や連なら、そう提案するはず」
香織は、スマートフォンの時計を見ると、既に13時であった。え、5時間もたっていたのだ
あまりにも、話に集中しすぎて、時間等気にもしていなかった。テレビドラマにある、最終話のシーンを直接見ている感じであったから、なおさらである。
あ、わたしも、和井田のジャージに着替えないと
嘉位、そのまえに、やっぱり・・・うん
嘉位
「では、このまま、お部屋に戻って、和井田のジャージに着替えますか」
と言いながら、
香織の二つのお山を、背後からやさしく、手をまわし
嘉位、あ、もう、幸せ。香織はなんて、素晴らしいのだろう。
香織は、びっくんとなったが、
「嘉位くーん、かーーいくーーーん、言っている事と、おててが、異なっていまーーーす」
香織と嘉位は腕を組んで、部屋に戻り、和井田のジャージに着替える事にした。
丁度その時に、玄関に楓、連をはじめ、野球部一同が、やってきたのであった。
< つづく >