第一八一話 それぞれの準備
第一八一話 それぞれの準備
翌朝、嘉位と香織は起きて、広間に行き
既に楓は、席についていた
楓
「お兄様、お姉さま、いよいよ本日ですね。」
「わたくしは、連を一夜さんと迎えに行ってまいります」
嘉位
「楓、今日夜中は、すぐに終わると思う。そして、明日は8時からなので」
「楓、連のグラウンド開きは、任せる」
「明日は、楓も連も、朝早いから、今日は早めに寝るように」
楓
「はい、お兄様」
三人は朝食を済ませて、学校へ向かった。
駅で、みんなと合流し
桜井
「いよいよ、明日ですわね」
佐伯
「そう、明日、なにか緊張しちゃうね」
「戸倉君も来られれば、良かったのになー」
楓
「まだ、入学前でしょうに」
佐伯
「そうそう、それ聞きたかった、マスター」
「入学式より前に、入寮があるのは、それは遠方の生徒さんが多いから、わかりますわ」
「どうして、23日に入寮なのに、25日から練習なのですか?」
「23日から、練習をしたほうが、1日でも、2日でも早くやったほうが」
「良いと思うのよ、マスター」
楓は、規約読んでないな、レイ。
由良
「佐伯、それはですね。高野連の決まりがありまして」
「新一年生が、練習を開始できる日が定められているのです」
「確かに卒業をしたら、すぐに高校の練習を始められるのが、良いのですが」
「佐伯のいう通り、地域から、引っ越して寮生になる学校は多いです」
「ここで、差が出ないように、規約で高校生と、野球部として練習を開始して良い日が、定められています」
「3月中はまだ、中学生であり、4月1日で高校生ですが、これも否」
桜井、え?
「え?3月末まで中学生なの?卒業式で終わりじゃないの?4月1日高校生も、違うの?」
由良
「前に、話したと思いますが、正しく高校生となる日というのは」
「入学式、つまり、学生証、学校に籍を置いて、在籍となってからになるのです」
「その間の間、先ほどの新一年生の練習開始日から、入学式までは、練習は出来ますが」
「対外試合に、新一年生を出す事は、出来ないのです」
八重
「あ、確かに、前、言っていたね」
「地域によっては、予選等に、新一年生は出る事ができず」
「本選から、出場出来ると」
「ただ、私たちの野球部は、春の大会には出られないから」
「次の公式戦は、夏ね!」
桜井、もしかして、私とレイだけ?規約読んでいないのは、やばい。
「あ、そうでした、そうでしたわ、うん、もちろん、知っていました」
楓、絶対に読んでないな。
楓
「レイ、シュン、ゲームの説明と思って読めば、即暗記できるはずよ」
「レイもシュンもゲームの規約や、操作、ルールは即習得するでしょ?」
佐伯!!!たしかに、
桜井!あ、そうか、ゲームと思えばよいのだ、それなら、楽勝!
佐伯・桜井
「マスター天才!」
楓、・・・。普通に考えれば、わかることなのだけれど
嘉位
「僕と、香織、明日は出られないから、由良と八重さんにお任せする」
「日曜日は、もちろん、僕も香織、楓、連も行くからね」
香織
「整理整頓ですね」
由良
「嘉位、明日は任せてくれ、あとは、連を待つだけだから」
楓
「副キャプテン、学校が終わり次第、連を東京駅に迎えにいきます、車は手配済みです、大丈夫です」
由良
「ありがとう、楓ちゃん!」
そして、下駄箱につくと
せんさん、瞳さんが、手を繋いでいた。
瞳さん
「みなさん、おはようございます」
一同
「おはようございます」
佐伯・桜井いいな、毎日毎日、手を繋いで、せんさん、瞳さん。
佐伯・桜井、あと何日だろう、新一年生が入寮するの。
由良
「瞳さん、話し合った事なのですが、明日、土曜日ですが、グラウンドの引き渡しになります」
「そこで、瞳さんが、吹奏楽部で許可がおりれば、僕たちと一緒に、グラウンドに行きませんか?」
「部活で無理であれば、仕方がないですが、せんさんも、一緒に居たいはずですし」
八重
「そもそも、グラウンド引き渡しに立ち会えるなんて、ありえない事ですし!、あ、香織、ごめん」
香織
「八重、大丈夫、嘉位も私も、納得しているので、明日はお願いね」
八重
「マネージャーキャプテンとして、任務を全う致します!」
瞳は、想定外の副キャプテン、いや、野球部全員の提案に、驚きながら、感謝していた
瞳
「みなさん、ありがとう!そのような事、考えてもいなかったです。嬉しいです。」
「わたしも、せんと一緒に居たいので」
「今日、休み時間に、部長に話してみるね」
「下校時間に、また、ご一緒しましょう」
一同は、それぞれの教室へ
午前の授業も終わり、お昼も終わり
午後の授業も終わった。
学年トップクラスのメンバーを除いた、香織、八重、佐伯、桜井は授業は頭に入っていなかった。明日の事をそれぞれ考えていたからである。
生徒達は、ぞろそろと、下校や、部活動へ向かっていった。
嘉位と香織は、先に帰宅へ。
下駄箱で、野球部一同が
集まっており、
そこから、移動して、帰ろうとしていた時に、
せんさんと、瞳さんが、走ってきた
瞳さんが、息を切らしながら、みんなの所に来て
「大丈夫だって!部長が、明日なら部活休んで良いから、彼氏を見守ってあげてね、ですって!」
せんさん、僕、少しグアムで目立ちすぎたのかな?
瞳は、せんの手を取って、ぎゅっと、せんの手を握り、恋人繋ぎ。
「せん、今から、野球部の部室につれていって、私も、和井田野球部のジャージを着て、行くので」
「せん、わたし吹奏楽、いわゆる文学部なので、運動部のジャージは、わからないの」
せんさん
「ジャージは、ジャージですよ、瞳。体育や、ほら、身体測定等は、ジャージですから」
瞳は、よし!完璧。
「体育のジャージは、せん、わたしにも、わかるわ。野球部のジャージというのが、わからないの」
「そこでね、せんにね、お願いがあってね」
せんさん
「うん、もちろん、何でもするから、言ってね、瞳」
瞳は、せんの耳元に片手をあてて、みんなに聞こえるように、大きな声で
「せん、ジャージのサイズがわからないから、脱いだら、私に着せてみて!」
「ほら、せん、わたしのサイズわかるでしょう、もう、あれだけ、じっくり、全身を見たのだから」
「だから、お着換えを、せん、お願い」
「体のどこを、触っても、問題ないから、せん、二人っきりで、ぶ・し・つ」
せんさん
「いえ、瞳、野球部の部室は、ですね」
せんさんが、途中まで言いかけた時に、瞳は言葉を遮って
瞳
「あ、せん、違うのね、野球部のジャージは、中に何も着てはいけないのですね」
「わかりました、野球拳というくらいですから、そうなのですね」
瞳は、握っていた手をいったん離し、さらにせんの耳に、両手をあてて、声を大にしながら、
「ねー、ねー、せん、せん」
「わたしがジャージを着て、ジャージの中は、裸な状態を、想像してみて」
「ゆっくりと、胸元がそう、そして、大事なところも」
「ジャージのファスナーは、開けたほうがよいのかしら」
「ねー、せん、どう、ジャージの着方、あっているかしら?」
せんさんは、その通りに、想像してしまい
せんさんは、顔がまっかになり、
当然のごとく、直立不動に固まった。
佐伯は、また、もう、瞳さんたら、狙っている!普通に考えて、ジャージの下に何もつけないことはないでしょうに、せんさんかわいい。
桜井も、笑いながら、せんさん、かわいい。やっぱり、せんさんは、こうでないとね
楓も、笑い、またもや、仕組んでいる。テクニカルだわ。私も瞳さんに、言葉巧みの技を、教わらないと!
八重は笑いながら、
「もう、瞳さんって、大体ジャージのサイズなんて、女子分変わらないし、そもそも、明日寮で来て来れば、良いのに」
「そもそも、ジャージの下が、まっぱとか!ありえないでしょうに」
「あ!!!そういうことですね、あえて、せんさんを、からかって、あ、せんさん、完全に、固まっていますね」
八重も、流石は、瞳さん、やるな!大笑いしていた
瞳は、まったく動かない、せんを、前から、後ろから、見回していた。せんたら、かわいいのだから
由良、瞳さん・・・。テクニックだな、よし、切り替えて
由良
「いよいよだ、明日から早いぞ!」
「では、明日は6時30分に部室に集合で、7時にはグラウンドに行き、八重から配られたマニュアル通りに、作業を開始」
佐伯!今日は、ゲームをやるのは、やめておこう、お母さんに起こしてもらわないと
桜井!今日は、パソコンを封印し、早く寝よう、目覚まし10個はセットしないとね
外には、御屋敷からお迎えに車が停まっており、一夜が出迎えてくれた。一夜は軽く、御辞儀をし
楓
「それでは、わたしは連を迎えに行ってくるね、明日6時30分部室了解!、行ってくる」
楓は、一夜と東京駅に向かった。
せんさんは、まだ、固まったままであった。再起動するには、まだ、かかりそうであった。
由良
「ま、せんさん、瞳さんなら、大丈夫、寮だしね、部室に戸締りだけ、お願いします。では、今日は皆早く寝よう!僕らも帰ろう!」
皆は、帰宅へ。
一方既に、嘉位と香織は帰宅しており、
千佳さんが出迎えてくれた。
「おかえりなさいませ」
「嘉位様、予定通り、すぐにお食事で、その後、お風呂、そして、着付けでよろしいでしょうか?」
嘉位
「はい、すぐにルーウェアーに着替えをし、食事をとり、お風呂は別々で」
「その後、香織の着付けを、千佳さんたちで、お願い致します」
「香織、23時からですので、22:50分に、広間で」
香織!そうだ、確かに今日一緒にお風呂はいっちゃったら、そのまま、・・・ですから
今日は、それぞれで、お風呂なのですね。そうですよね。
香織
「はい、わかりました、では、着替えてきましょう、嘉位」
二人は、着替えを済ませ
食事を終え、それぞれ、お風呂を済ませた。
嘉位は、部屋で着替えをし、再度タブレットを確認していた。
その間に、楓と連、一夜がお屋敷に到着していた。
時間は22時になっていた。タブレットをもち、広間へ、向かった。
一方香織は、
お風呂をあがってから、千佳の案内で、大きな和室に案内され
千佳をはじめ、メイドさん5名にて、髪から始まり、お化粧、着付け全てを終わらせた。
時計は22時30分。一度、トイレに行き、再度直してもらい、丁度22時50分になったので
広間へ移動した。
広間に、いる嘉位の前にすすみ、準備が整った事を伝えた
嘉位、香織!綺麗だ。よし、全て整った
嘉位と香織は、センターに二人で向い、
嘉位は、各種起動を確認し、モニター、カメラ、マイク等の確認を終え、
今まさに、23時になる状態であった。
< つづく >