第一七九話 それぞれの疑問と悩み
香織は、長い時間、タブレットに纏めてあるものを、じっくりと読んで
内容を理解し、さらに読み続け、
だんだんと、タブレットを持っているのが、疲れてきてしまい
思わず、
そのまま、下におろすと
丁度、嘉位が顔を二つのお山に、柔らかい香織の太ももから、離陸し
顔を、二つのやわらかそうで、ぷるん、ぷるんしている、お山二つに
着陸寸前のとこまで、頭を近づけていた
その時、まさにであった。
予想外に、目的地の二つの魅力的なお山に、たどり着く前に
上から、こともあろうか
タブレットが降ってきたのだ、クリティカルに
ゴツン!!!
嘉位の、顔面に直撃
香織?え?
「あああああ、ごめん、ごめんなさーい、嘉位」
「嘉位が、膝の上に横になっていたことを、忘れて、集中してしまい」
嘉位、大丈夫、大丈夫
「大丈夫だよ」
「しかし、青天の霹靂 とは、良く言ったものだ。」
「昔の人も、お姫様の太ももに、頭をのせて、上をみて、魅力的な二つのお山を眺めながら、」
「二つのお山に近づいたときに、お姫様が読んでいた本が突然、落下してきたのだろうな」
「うん、想像するに容易い!今も昔も変わらないという事。」
香織
「・・・全く違うと思います、青天の霹靂ですよね?」
嘉位は、体制をそのままで、声に出して
「放翁病過秋 忽起作醉墨 正如久蟄龍 青天飛霹靂」
香織は、なんのことと?疑問に、頭にはてなマークが浮かびながら、嘉位を見ていた
嘉位
「陸 游 中国 南宋の詩人であり、政治家 沢山の詩集を綴り」
「その時の、一説から、が語源、後に、青天の霹靂はね」
「放翁、つまり陸 游が長い事、病に伏せていたのだけれど、突然、起き上がって筆走らせた」
「それは、まるで、地に伏せていた龍が突然、雷をはなつような、激しい勢いの筆致であった」
「この一説を表すのに、のちに、青天の霹靂と」
香織は?え?意味が、青天の霹靂はわかるけれど、それの意味が
「わかるような、わからないような?です。」
嘉位
「わかりやすく言うと、青天、つまり、香織、空一面の雲一つない青い空を思い浮かべてごらん?」
香織
「はい、青空が辺り一面に広がる所を想像しました」
嘉位
「その青空、晴れ渡っているところに、突然!大きな雷なる!としたら?香織はどう表現する?」
香織は、少し考えて、
「びっくりする!驚く!!きゃーーーと叫ぶ!」
「だって、雲が、一つも、ないのですよね、嘉位、それは、驚きますよ!」
嘉位
「そうだよね、それが、青天の霹靂」
「つまり、想定外とか、予期しない事が突然起こること」
香織!あ、なるほど!
「わかりました、流石、嘉位・・・え?」
「何の話をしていたのでしたかしら?」
「タブレットが、嘉位の顔にあたってしまい、お姫様と膝枕?え?」
嘉位
「うん、昔の人は、お姫様の太ももの、上で、王子様は、頭をのせて、浪漫があふれる、二つのお山を、みあげていると」
「お姫様は、読み疲れてしまい、本を落として、王子様に直撃、その時に、王子様がね、まさに、晴天の霹靂である」
「と、言ったのだよ。」
香織は、笑いながら
「たぶん、違う、違うと思いますが、そう、その話では、なく、思い出しました!」
嘉位は、そのまま、二つのお山を堪能していた。双眼鏡で見たらどうなるのだろう?じーーと、二つのお山をみつめ
香織、・・・。
「まったく、もう!」
「確かに、わたしの、これは、嘉位のものです」
「どうぞ、ご自由になさってください!」
嘉位!きたーーー!
「いいの?」
香織は、顔が真っ赤になって、自ら触って欲しいと言っている、そうなっていることに、
香織は、ちがう、ちがう、と、我に返り
「嘉位、違います、そうではなくて、ですね」
「この纏めたもの、70ページもあるのですよ」
「それに、わかりました。楓ちゃんの心配事が解決している事」
「土曜日は嘉位がどのようになさっても、構いません」
「わたしも、これはおかしいと思います」
「嘉位の考えに賛同します」
嘉位は頭をあげて、香織を見つめ!
香織は、え?なにか、まずい事を、言ってしまったのか、あ、どうしよう、と思った
嘉位は、思い出したように
「そうだ、青天の霹靂はね、青森県のお米もあるのだよ!」
香織は、え?・・・?
嘉位は、正しい姿勢をとり、真剣に
「香織、ありがとう。そこには記していないけれど、その先、つまり、未来はわかるかな?」
香織、なんとなく、もしかしたら、だけれど
「違うかもしれませんが、最終的には、連君へ」
嘉位、流石、香織良くわかっている。香織しか居ないのだよ。なんだろう、この感覚、なんと言い表せれば?
嘉位
「香織!正解!」
香織
「嘉位、すごいです!すごいです!」
「でも、これは楓ちゃん、連君には内緒なのですよね?」
嘉位は、いつもの嘉位にもどり、
「うん、土曜日の総会が終われば、話して大丈夫。それまでは、まだね」
香織、すこし、涙ぐんでいた、本当に、わたしが読んでしまってよかったのか、それほどまでに、信頼してくれているのかと、思うと
「そ、そのような、とても、大事な事を記してある、タブレットを、わたしが目を通して良かったのでしょうか?」
嘉位
「もちろん、香織は僕のお嫁さん、生涯を共に過ごすのだから、隠し事はしないよ」
香織は、涙がこぼれてしまい、とても、嬉しくて、
「ありがとうございます。わたしも、生涯嘉位に全てを捧げます」
嘉位は、香織の髪を撫でていた。
香織は、涙が止まらなかった。
翌朝、
楓、香織、嘉位は駅まで行き、みんなと合流した。
桜井
「ここ最近、ずっと暖かいですわね」
佐伯
「そうだよね、週間予報の気温が高く、晴れが続くと、そうなると、副キャプテン?」
由良
「そうだね。土曜日は野球部のジャージで統一、防寒具は要らないね」
八重
「うん、そう思うよ、由良」
楓
「あ、連の、名前入ってないのでは?」
由良
「野球部男性部員は、ユニフォームだから、ロッカーで着替え。グラウンドはユニフォーム」
「俺と、せんさん、かずき、連の4名」
嘉位
「そうなるね、女子マネージャーは、ジャージで、八重さん、佐伯、桜井、楓」
香織
「瞳さんも、来たかったのでは?」
佐伯
「え、瞳さん来たら、なにかその場でジャージ脱いで、せんさんが」
桜井
「直立不動に!」
由良
「嘉位よいよな?」
嘉位
「もちろん」
香織
「余っているジャージは、部室にあるので、部室で着替えれば、大丈夫」
八重
「今日帰ってくるのだよね、明日登校なのかな、明日、聞いてみるね、瞳さんに、ジャージの下は、ノーブラですかと?」
佐伯
「そんなわけないじゃん、でも、八重の話を、大きい声で、せんさんの居る前で、せんさんに、聞こえるように、瞳さんに、聞いたら?」
桜井
「直立不動、確定、再起動に5分はかかりますわ」
一同は、笑いながら、教室へ
ホームルームが終わり、1時間目の授業が終わり
休み時間
女子生徒たちは、一斉に教室を出て、トイレへ
佐伯、桜井は、席についたままであった。
嘉位のまわりには、男子生徒が集まっていた。いつもの光景である。
佐伯は、桜井に、話し始めていた
佐伯
「昨夜ね、考えていたのだけれど?」
桜井
「ゲームの攻略?」
佐伯
「シュン、違うよ、そうではなくて、キャプテンと副キャプテン」
桜井
「え?気になるの?」
佐伯
「そうじゃない、そもそも割り込む余地なんて、ミクロンの隙も無いし、はなっから、私たちなんぞ、それこそ、マスターがいうように」
「アウトオブガン中ですわ」
「昨夜思ったのね」
佐伯は、小声になり、桜井に耳打ちを
佐伯
「キャプテン、副キャプテンの暗記力の話なのだけれどね」
「昨夜思ったのよ、すれ違うだけで、スリーサイズを暗記する」
「それって逆に、すれ違うだけで、男の子の?」
桜井は、顔が赤くなり、言いたい事がわかるので
桜井は、あえて、聞き返した
「男の子の、なに?なに?なに?」
佐伯は、また、小声で
「それは、もちろん、あれよ、あれ!」
桜井は、わかっていながらも
「だから、あれって、なに?」
佐伯
「もう、恥ずかしい、あれよ」
と、佐伯は、通りがかりの男子生徒の、下半身を指さしていた
桜井
「指さしたら、だめでしょう!バレるよ」
佐伯
「たしかに!危ない、危ない」
「キャプテン、副キャプテンは、通りすがるだけで、男の子のアレの大きさとかも、わかるのかな?」
「ほら、服の上から、私たちのスリーサイズがわかるように」
「男の子のあれの、大きさとか」
桜井
「え?なにを、考えて居たの?昨夜?」
佐伯
「ええ、だって、きになるでしょう」
桜井
「それは、気になるけれど?」
佐伯
「シュンは、見たことある?男の子?」
桜井
「あるわけがないでしょう、箱入り娘なのですから」
佐伯
「それも、そうようね!」
桜井
「納得されると、少し、傷つくけれど、本当の事だから、仕方なし」
「でも、ほら、保健体育で大きさの変化みたいの、あったでしょう」
「平時、常時と、異なると」
佐伯
「そう、それなのだよね!どうなるの?知っている?」
桜井
「知るわけが、ないでしょうに」
佐伯
「そうだよね。それを考えたら、眠れなくて、眠れなくて、なんか、変な気分に」
桜井
「これは、謎だわ。大人になった、かおや、八重なら、わかるだろうが」
「私たちでは、まだ、未知の世界」
「教科書の図は、イラストで男性も女性も、現実離れしているし」
佐伯
「ネットで調べたら、出てくるのかな?」
佐伯はタブレットを取り出して、検索をするが
「あ、エラー、警告が出る」
桜井
「それは、そうでしょう、学校で管理されているのだから、今調べた事だって、ログに残るわよ」
佐伯
「しまった!!やば!」
桜井
「ま、調べるだけなら、問題はないのでしょうが」
「この謎は、いつか、解決しなくては」
佐伯
「うん、戸倉君で!」
桜井
「うわ、でた、妄想モード、恋愛シュミレーションゲーム」
佐伯
「ゲームじゃない!ゲームなら100%攻略可能なのだけれど」
桜井
「だったら、ゲーム的に戸倉君を攻略すれば、良いのでは?」
佐伯
「お!!シュン天才!そうか、その手があったか、ゲーム的に攻略」
「よし、きたよ、きたよ、これは攻略が出来る!」
桜井
「バットエンドもあるけれどね、ゲームは」
佐伯
「不吉な事をいうな!」
「あと約1か月か、長いなー。」
桜井
「うん、長い。」
「わたしらだけ、不公平!」
「でも、居ないのよねー、残念だけれど」
「高望みしているわけでは、ないのだけれど」
「やっぱり、勉強だけでなくて、運動も出来る人のほうがね」
佐伯
「わかる!!かっこよくても、頭よいだけだと、ちょっとね」
「あたまは悪くても、運動できたほうが、良いよね!」
桜井
「うん、少なくとも、ここに、該当するフリーは居ないわ」
チャイムが鳴り、2時間目が始まった。
そして、お昼休み
一同は、食堂へ
香織
「そうそう、昨夜メッセージがお母さんからあってね」
「由良君、式のお酒、今日届くって、監督あてに」
由良
「ありがとう!」
八重
「うちらが、沖縄に行っていた、土曜日にお父さん、お母さん、由良のお家で食事会してきたのだって」
「その時に、あのお酒、また飲みたいなーって言っていたらしい、お酒の味については、わたしは、わからないけれど、美味しいのだろうね」
「かお、あのお酒、また、うちと、由良のところに、貰えちゃったりする?」
香織
「うん、大丈夫だよ」
嘉位
「いや、僕が手配しよう。納期もあるし」
八重
「キャプテンありがとう!」
香織
「はい、では、問題です。あのお酒は、1本幾らするでしょうか?」
佐伯
「お酒って、買ったことがないから、わからないなー、スーパーとかに陳列されているものとは、違うのでしょう?」
桜井
「わたしは、甘酒を飲んで、酔っぱらうくらいだから、お酒はさっぱり、わからない」
楓
「あ、お正月の時の?」
香織
「うん」
楓
「あれは、桐箱に入っているくらいだから、高いのだろうね」
八重
「そうなのね!」
「ちなにみ、キャプテンがドームで、銀行の頭取さんだった?かおが、選んだお酒って幾らくらいするの?」
「それよりも、かおのお酒が高い?」
嘉位
「10万位」
香織
「そうですね、十四代 万虹は10万前後かな?」
佐伯
「えええええ、お酒って、そんなに高いの?」
「缶ビールって300、400円位?お酒は見ないから、わからないけれど、スーパーでそれくらいよね?」
桜井
「わたしは、オレンジジュース」
佐伯
「桜井は、だまっていて!」
香織
「十四代 純米大吟醸 龍泉 大極上諸白 なら、50万円前後かな?」
八重
「えええええ?そんなに、高いの?で、香織のお酒は?」
香織
「うん、同じくらい」
八重
「えええええ、そんなに高いものを、1日で、3本も飲んじゃったの、お父さんたち!」
嘉位
「八重さん、僕が手配するから、問題ないです」
由良
「それは、嘉位じゃないと、な」
八重
「キャプテン、ありがたやー、ありがたやー」
嘉位
「日本酒は特に、鮮度が大事ですから、専門の冷蔵等ね」
「香織の家に行けば、見にけるよ」
香織
「そうですね、確かに見学に来られる方も、いらっしゃいますね、海外の方とか」
「嘉位も、じっくり見ていきましたものね」
桜井
「え!そうなの?キャプテンってお酒飲んだことあるの?」
嘉位
「日本ではないけれど、海外に居たときにね」
「海外で日本酒はとても、高価で、そう、記念日等の贈答品等にも」
「うちと、蓬田家、そして豊田家と業務提携して海外展開をしている」
佐伯
「うわ!流石、副社長!」
「そういえば、今週末ですね、キャプテン」
香織は、あ、今は、その話はと思い
「うん、そうね、ところで、八重、何本位?」
八重
「いや、もう、値段聞いちゃったら、言えないよ、そんなこと」
「自動販売機で、ジュース買うわけじゃないのだから」
「あとで、お父さんに、きつく言っておく!!」
嘉位
「いや、八重さん、構わないですよ。美味しいものは、美味しい時に、是非」
「ディナーもそうだったでしょ?」
桜井
「え?ディナー?ホテルに泊まったのは、わかるのだけれど」
佐伯
「え?もしかして、コース料理?フルコースとか、いうやつ?」
由良
「ま、そんなところかな、さらにオリジナルメニューでね」
楓
「お兄様なら、それくらいは、当たり前ですわ」
佐伯
「ええええーー!では、キャプテン、わたし、わたし、戸倉君をゲットした暁には?」
楓
「レイ、おねだりは!」
嘉位
「あ、構わないよ。もちろん。」
「もう一度、ペアになった場合は、服装も含めて、スイートも、ディナーも、僕からプレゼントするよ」
楓
「お兄様、ずるいですわ、わたくしと、連は、まだですわ」
由良
「楓ちゃん、それは、心配しなくて、大丈夫だよ、嘉位の事だから、甲子園視察の時に、既に、な、嘉位」
嘉位
「もちろん」
楓
「やったーー!!!」
桜井
「いいなーー、わたしも、わたしも、ペアになったら、良いの?」
嘉位
「もちろん」
香織は、旨く話がそれて、良かったと思った。
昼休みが終わり、午後の授業も終わり
皆、帰宅することにした。
佐伯は、
さっそくパソコンを立ち上げて、
恋愛シュミレーションゲームを始めた、主人公の女子高生が、学園スターの7人の何れかと結ばれるストーリー
佐伯は、集中してじっくり、ゲームをし、続々と攻略そして、7人を攻略していしまい、
時間は0時前になっていた。
お風呂も、ごはんも食べて居ない事に、気が付いて
そして、もう1つ気が付いた
そうだ、せっかくだから、調べてみよう
エッチな動画!
パソコンで、検索するものの、
年齢確認の画面になり
ええええ、18歳未満はダメなの、これじゃ、何も、わからないわよ
つまらないなー。
制服のままであったので、とりあえず、パジャマに着替える事にし、そのままお風呂にいこう!っと、
夜ご飯は、適当に冷蔵庫になかに、何かあるだろうし
制服を脱いで、着替えている最中
下着になり
姿見で、ポーズをとり
やはり、色気よね、色気
そうだ、瞳さんをみならって、そして、さっきのゲームみたいに
これなら、どう?
その時である、扉あいて
おかあさんが、心配して、入って来た
お母さんは、具合でもわるいのかと、心配していたのである。
ところが、パソコンの画面には、年齢確認の画面がそのままになっており
佐伯本人も、下着で、姿見でポーズをとっていることもあり
おかあさん
「あなた、なにをしているの?」
佐伯は、しまった、パソコン!!!怒られる、怒られるよ、怒られる
佐伯は、とても罪悪感が漂い、そして、静かな部屋であることもあり、
佐伯
「おかあさん、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい」
と、泣き出してしまった。
お母さん、そうね、年頃、だものね、何かあったのかしらね?
お母さん
「まずは、服を着て、パジャマ、それを着なさい」
佐伯は、もう、怒られることが怖くて、怖くて、泣きながら、パジャマを着た
佐伯
「お母さん、ごめんなさい!そんなつもりでは」
お母さん
「どうしたの?何かあったのかしら?良い人でも出来たの?」
佐伯は、怒られると思っていたので、予想外のお母さんの反応にびっくりしていた
佐伯は、素直に、涙声をすすりながら
「あのね、あのね、お母さん」
「怒らないで、聞いてね」
「わたしね、わたしね、気になる人が出来たの」
「初めて!」
「でもね、まだ、話したこともないの」
「来年入学してくる1年生の男の子、野球部の子」
佐伯は、やっぱり、怒られるだろうと思うと、また、泣いてしまった。
お母さん、何も泣くような事ではないのに、年頃だし
お母さんは、佐伯をベッドに座らせて、髪を撫でてくれた
佐伯は、お母さんに髪をなでられるのって、いつぶりだろう、幼稚園生の時?
佐伯は少し、落ち着いてきた。一回パソコンの画面を閉じて、また、お母さんの隣に座った。
お母さん
「恋をすること、男性に興味をもつこと、性に興味を持つことは」
佐伯、やっぱり、怒られる、怖い、怖い、怖いよ、と、また、涙が出てしまい
お母さん
「決して悪い事ではないのですよ、娘が恋をする、素晴らしい事よ」
「今まで、ずっと男の子の話が出てこないから、お母さん、不安だったのよ」
「もしかしたら、家の子、女の子に興味があるのでは、なんて、考えたりもしたのよ」
「良かったは、娘が、男性に興味があって」
佐伯は、え?となって
佐伯
「怒らないの?お母さん?」
お母さん
「どうして、怒る必要があるのですか、年頃の娘が、男性に興味を持ち、恋心を抱く、ごく自然な事よ」
「年下、今年入学?どこかで、会えたの?その気になる男性と」
「おかあさんが、相談にのってあげるわ」
佐伯は、その言葉に救われて、思いっきり、泣いてしまった。怒られると思っていたのだから
佐伯は、涙を拭きながら
「その子はね、寮生になるのだけれど、入学説明会のあとに、野球部の説明があって」
「今、わたし、野球部のマネージャーをやっているの、和井田の」
「そこで、マネージャーの仕事をしながら、その彼を見て、かっこいいな、頭もよさそうで」
「もう、気になって、気になって、それから、毎日、毎日」
「早く、入学してこないのか、入学したらどう、話しかけようか、そんなことを」
「毎日、毎日、考えていて、考えがだんだんエスカレートして、男性にも興味が」
佐伯は、しまった、余計な事を言ってしまった、こんどこそ、怒られるよ、怖いよ、怖い。
お母さん
「それは、ごく自然の事よ、一目ぼれなのね。そして、その先も考えるのも、ごく自然の事なの」
「いい?正しい性を学ぶことは、女性、女の子にとっても需要な事なの」
「けして、泣く事でも、怒られるような事でもないわ」
佐伯は、お母さんに頭を撫でられながら、どこか、ほっとしたことも、あり、
母のやさしさに触れて、安心感が
お母さん
「いつかは、男性と結ばれる、そうなってほしいと、お母さんも、思います」
「良いじゃないの、年下の高校生、がっちり掴んで、そしたら、紹介してね」
「その子の名前とかは、わかるの?」
佐伯
「うん、戸倉君、埼玉県、少年野球でライオンズジュニアで野球がうまいと評判の子」
お母さん
「うれしいわ、スポーツが出来る子を娘が選んでくれて」
「がんばりなさい!お母さん、応援しているからね」
佐伯は、いままで、誰にも話せなかった事が、お母さんに話せて、嬉しくて、嬉しくて
「お母さん、これからは、何でも話すね」
「怒られると思って、一人で、悩んでいたの」
おかあさん
「あら、あら、お母さんだって、女性ですよ、女の子の気持ちはわかりますよ」
「これからは、お母さんと、してではなく、一人の女性友達として、お話しましょうね」
「さー、それは、それとして、お風呂と、ごはんよ。用意はしてあるから」
佐伯は、笑顔で
「はい、おかあさん、ありがとう!」
佐伯はお風呂へ向かったのであった。
< つづく >