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第一四六話 楓の決意


屋敷に戻ると、千佳が出迎えてくれた。


嘉位

「そでは、中に入りましょう、お時間はどうでしょうか?」


豊田のお母さん

「ありがとう、かいさん、そうですね後1時間30分位でしょうか」


嘉位

「わかりました、そのころにお車をご用意いたします。楓も一緒になります」

「お疲れでしょうから、中に入り座りましょう」



一同は、広間に入り、千佳がお茶を出してくれた。


豊田のお母さん

「素晴らしい、スタジアムですわ、あちらは何時頃から始められたのでしょうか?」


楓も、確かに、疑問であった!


嘉位

「はい、練習場ですが、僕が日本に戻り、世田谷シニアに体験会に行った時くらいの頃だと思います」

「本来和井田の中学に入る予定でしたが、日本での生活経験がほぼ無い事もあり」

「読み書きは出来ますが、日本の習慣になれるまで、帰国子女の受け入れが多いところで日本の生活に慣れる為ですね」


香織!!そうだったのね、もっと早く嘉位とあえていた?!いえ、あの入学式の出会いがあったからこそ、今の私は幸せになれたのだから。


嘉位


「そのあたりで、和井田の練習場の話があり、丁度僕が、和井田の高校生になるころには、完成予定であったみたいです」

「ただ、先の疫病等で部材調達に遅れがあり、工期が1年延びるたようです。4月末引き渡し予定が、2月末に繰り上がり」

「4年と少しかかりましたが、タイミングとしては、丁度良かったのかもしれません。」


楓!

「あ、確かに中学の時、道路が使えないとか、ありましたわ」


香織!あ、あった!あった!


嘉位

「僕が和井田で野球をやることを前提で、母が始めた案件ですね。」


豊田のお母さん


「そうでしたの、素晴らしいですわ、山本のお母さん、夏には一度日本に戻られると伺っております」

「そのころには、是非」


嘉位


「もちろんです、ありがとうございます」



豊田のお母さん


「昨夜のニュース、見たときには、驚きました」

「かいさん、御手洗さん、そして、あれは連ですね。サングラスしていましたが」


連!?なぜ、バレる?と、楓をみるが

楓・・・普通バレる!!でしょう、わかるよと、目で送り返した


「あ、そうです」


豊田のお母さん

「良いのです、みなさん、無事でなによりです」


楓!笑いながら


「あ!お兄様は、悪を見逃せないというのか、なんというのでしょう、問題ごとに自ら進んで、足を踏み入れるので・・・もう、本当に困りますわ」

「連も!ですけど、ね!!」



香織


「ほんとうに、そうよね!もういつも冷や冷やして、私たちは怖いのですが、ヒーローがごく自然に、何事もなかったかのように、かいも、連君も、由良君も」



嘉位、連・・・え?!そういうものでは?!



豊田のお母さん

「あら、やだ!お話をしていたら、そろそろ時間です、連」





楓が立ち上がり、豊田のお母さんを見て、





「提案があります。」


「連は和井田で野球をやります、和井田に来るまでは、中学三年生です。2か月少しあります。」



「今週から、わたしが、金曜日夜から日曜日まで、花嫁修業という形で、連のお家に居させてくださいませんでしょうか」

「お願いします」



楓は深く、頭をさげた。







豊田のお母さんは、連に目をやり


「連、明日やることわかりますね」


連は、楓の提案にも驚いたが、母の明日やることも、芸能界は引退したし、明日なにかあったのか、あれ?なにか、うーん


豊田のお母さん


「部屋の掃除!連の部屋は、もう、一緒に楓さんが寝泊まりできるような、所ではないでしょう」

「きちんと明日から徹底的に、掃除をしなさい、そうでないと、楓さんお泊りできませんわよ」


連と楓は、びっくりして!!!楓は、良かった。と、ほっとした。


香織も楓ちゃん、ちゃんと言えたのだ、良かった。



豊田のお母さんは、嘉位を見て、嘉位も意を組んで


嘉位


「楓、それでは駄目だ。」




連と楓は、いま、お母さんが良いと、言ったのでは、





え、何がダメなの、かお はお兄様と一緒なのに


なんで、

なんで、


私はダメなの

え、

何か間違っている、え、

どこが、

ダメ、

え、何を言っているのでしょう、お兄様

えええ、

なにがダメ、え



豊田のお母さん


「楓さん、私は娘が欲しかったのです、ただこればかりは授かりもの」

「連には、婿に出すわけには、行きません。いつか連自信が伴侶を見つけてくれると信じておりました。」

「その日は、大学を卒業して数年か、10年かわかりませんでした」

「想像を超えて、連が素晴らしい、お嫁さんを見つけてくれて、わたしは願いが叶い、とても幸せですわ」


「ですので、楓さんが、わたくしの娘になってくれるのは、本当にうれしいの」


「連も毎日楽しそうに、話してくれます」

「昼夜一緒に過ごしている事も。」


「楓さんは、豊田にとって、大切な、お嫁さんであり、娘になるわけです」



楓、

え、

そんな風に言ってもらえるの、すごくうれしいです。嬉しいです

楓は、

涙がぽつり、ぽつりと、落ちてきた。



同時に、

お兄様、どうして、ダメというのですか、

楓は頭が整理できなくなっていた。



香織も、どうしたのだろう、嘉位・・・?と嘉位に視線を送った。




嘉位



「豊田のお母さんの気持ち、わかったのかな?」



楓は、

涙がとまらないが、

お兄様の言っている意味が、

まだ、理解においつかなかった。





嘉位も、

女子って、こういうものなのかな、

好きな人の事になると、冷静を失うというのか

普通に考えれば、わかることなのだが、


あ、香織もそうだったな!新学期がリモートで、実家には、僕をつれていくと

一方的に!女子って難しいな。嘉位は「それでは」ダメだといったことを、あらためて頭の中で確認し、

うん、ダメとは言っていないのだけれど、

女の子って大変だなーと、思ったが、これ以上は新幹線の時間もあるから



嘉位は、立ち上がり、楓を見て


楓は、

何故、ダメなのか、・・・

もう、考える事すらできずに、お兄様出ていかれてしまう・・・立ち上がった、いやだよ

え、

何が、

どうして、ダメなの、



涙は止まらなかった。





嘉位


「楓」


「楓」


楓はもう、なにがなんだか、わからなくなっており、




嘉位は注意をひくように、少し強めに


「楓!!!」



楓は、顔をあげて、お兄様を見た


「楓は、誰が見ても、容姿端麗である、自分に自信ももっている、素晴らしい事です」

「高校生であるが、この世の中何が起こるか、わからないです。」

「昨日の電車の件でも、わかると思います」


「そこで、楓」



楓は、

何をいわれるのだろう、



香織も確かに、

昨日あんな大事件があったのだから、嘉位は、なぜダメという、ダメなのかな



嘉位


一夜いちやさんを、一緒に行きなさい」

一夜いちやさんであれば、警護も任せられます」

「一夜さんは、豊田家の近くのホテルに泊まり、楓は、連君のお部屋」

「わかりやすく、一言で」


一夜いちやさんを警備として、一緒に金曜日から日曜日まで」







嘉位は、豊田のお母さんを見て


「これで、如何でしょうか?」



豊田のお母さん


「かいさん、ありがとう、察して頂きまして、大切なお嫁さん、そして私の大事な娘ですもの、心配で、かいさん、ありがとう」



楓は!!!!!


大泣きした、

そういうことなの。もうダメというから!!!


香織は、確かに、嘉位の言う通りですね。さすがは王子様



嘉位


「楓、駄目と完全否定等一度も、していないよ、「それでは駄目」と言ったのだが」

「楓、そろそろ時間ですから、連君を駅へ」


楓は!たしかに、駄目と全否定など、していなかった事に気が付き、そして豊田のお母さんの心配もさっしてくださって


お兄様、

お兄様、ありがとう



一同は車に乗り込み


楓は、窓をあけて


「かお、今日からわたしの部屋で徹夜ね!!!いってきまーす」



言って、

車は屋敷をあとにした。



香織は?!なんのことだろう!?



嘉位は察した、あ、これ、駄目なやつだ・・・。

当分の間、お預けだな。



香織は、嘉位の顔を見て、なんで、かい、がっかりしているのか、その理由がわからなかった。




玄関に入り


香織は、嘉位の手をとり




香織


「ところで、一夜いちやさんという方は、どちらの方でしょうか?


嘉位???!え?何を言っているのというように、驚いて


嘉位


「楓専属のメイドさんだよ、一夜いちやさん、いつも、傍にいるでしょう」

「ほら今だって、千佳さんの後ろに」



千佳の背後に、そっと潜んでいるメイドさん





香織は、口に手を広げて!!!あ!



「忍者!」







< つづく >




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